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2019.09.01
「防災の日」、中高生の自殺が多いこの時期、改めて「命」の大切さを考える。
~パブリック・リレーションズの役割とは
皆さんこんにちは井之上 喬です。
いよいよ9月、学生さんも夏休みが終わり、新学期がスタートしますね。勉強に、スポーツに今の時間を自由にエンジョイしてもらいたいと思います。
9月1日は「防災の日」
防災の日についてネットで検索してみると、台風、高潮、津波、地震などの災害についての認識を深めるとともに対処する心構えを準備するためとして、1960年に制定されましたが、もともとは、1923年9月1日に発生し、10万人以上の死者・行方不明者を出した『関東大震災』に由来しています。
異常気象のためか近年、台風襲来はシーズンを問わずあるようです。西日本を中心に多くの死者を出す大雨も常態化し、何十年ぶりといわれる大災害が頻発。つい最近でも九州北部を記録的な大雨が襲い病院や地域が孤立するなど大きな被害が出ています。
また「線状降水帯」という気象用語が毎日メディアに登場していますが、これは発達した積乱雲が次々と発生し、つながり列をなし数時間にわたってほぼ同じ場所を通過、停滞することで大雨になる状態を指しています。
つい先日、北九州で降った大雨も限定的に特定地域を襲いましたが、出張で私が滞在していた博多では、逆に雨足が弱く、帰京する日の午後には一瞬晴れ間が見えるなど、これまでの降水と異なりまるで局部的に爆撃を受けているような錯覚にさえとらわれます
。
「地盤が緩んだところに大震災が発生する」考えただけでも鳥肌が立ちますが、関東大震災が発生したこの時期に防災について思案するには良い機会だと思います。皆さんも家族と一緒に防災について語り合い、日ごろの備えについて考えてみてはいかがでしょうか。
被災された皆さんには1日も早く平安な日々が戻るよう心よりお祈りいたします。
なぜ増加する10代の自殺
また9月1日前後は自殺総合対策推進センターなどの発表によると中高生の自殺が最も多くなる時期といわれています。
近年、残念ながら他の世代が減少しているにもかかわらず、10代の自殺率だけが高まっているとの統計があるようです。(警察庁「平成30年中における自殺の状況」など参考)
その原因は主に「学校問題」だとのことです。様々な要因が考えられると思いますが、私は画一的なこれまでの日本の学校教育が根本にあるのではないかと考えています。
受験戦争に象徴される点数主義によるランク付けが早くから進み、学校という閉ざされた世界にこもってしまい、その一種閉鎖された世界でのコミュニケーションが上手にできない若者が増えているとも考えられるのではないでしょうか。
私の専門であるパブリック・リレーションズ(PR)の基本は、この閉塞感を打開するさまざまなステークホルダーとの良好な関係構築活動、つまりリレーションシップマネージメントにあるといえます。
パブリック・リレーションズは、ビジネスだけでなく幅広い世代の個人の生き方にも適応できる考え方であると思います。
私は井之上パブリックリレーションズを起業して来年設立50周年を迎えますが、グローバル社会を生きる力を育む幼児教育向けの「きずな絵本シリーズ」や中等教育向けのテキスト「パブリック・リレーションズ for School」、そして大学やビジネススクールでのパブリック・リレーションズ講座など幅広い世代向けにパブリック・リレーションズの考え方を理解していただけるよう様々な活動を行っています。
井之上パブリックリレーションズの企業理念は「パブリック・リレーションズを通じよりよい社会を実現する」ことにあります。
様々な社会課題の解決に、広範な世界規模での英知が不可欠になっていると思います、それをつなぐ役割がパブリック・リレーションズに求められていると思うのです。
時代はまさにパブリック・リレーションズを求めているのではないでしょうか。