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2022.07.11

2年遅れの「設立50周年記念式典」を7月4日に開催
〜「より良い社会のために」パブリック・リレーションズ(PR)をプラットフォームに

 皆さんこんにちは井之上喬です。

 去る7月4日に井之上パブリックリレーションズの『設立50周年記念式典』を開催しました。

井之上パブリックリレーションズを設立したのは、日本が高度経済成長の真っただ中の1970年7月4日でした。

偶然にも米国建国記念日と同じで、社員や皆さんにとっては覚えやすく、多くの仕事で関わりのある米国とのゆかりを感じさせる日にもなりますね。

各界から多くの方が

本来であれば、2020年7月4日が満50周年でしたが、新型コロナの感染拡大により2年遅れの記念式典となりました。

 当日は、これまでお世話になったお客様や取引先を始め、政・官・財界、アカデミア、メディア関係、大学で私のパブリック・リレーションズの講義を受け各界で活躍している皆さんなど、300名近い方々にお越し頂きました。また、ちょうど毎年夏季スクール研修のために来日中の、米国ペンシルバニア大学ウオートンスクールからの学生の皆さんも、飛び入りで昼のプログラムに参加してくれました。

私にとってこの50年間は、常に新しいものを追求し続けてきた、あつという間の50年でした。

一般に、会社の寿命は30年とも言われていますが、弊社が現在も存続し、社員や取引先はじめ様々なステークホルダーの方々に支えられて経営できていることには、ただただ感謝の気持ちしかありません。本当にありがとうございます。

来場された多くの方々を前に、お礼の言葉を述べる鈴木孝徳COO来場された多くの方々を前に、お礼の言葉を述べる鈴木孝徳COO

50周年記念式典は2部構成で行われました。第1部は記念シンポジウムで「検証 失われた30年 私たちはどう乗り越えるか」(共催:日本パブリックリレーションズ学会)をテーマに、私の基調講演とパネルディスカッションを行いました。

記念シンポジウムで問題提起を行った基調講演記念シンポジウムで問題提起を行った基調講演

パネルディスカッションは、コーディネーターに読売新聞の丸山淳一編集委員、パネリストには、榊原英資・元財務官、伊藤元重・東京大学名誉教授、アレン・マイナー・サンブリッジグループCEO、谷本有香・Forbes Japan Web 編集長が加わっていただきました。そして私も加わり、それぞれのプロフェッショナルな視点から活発な討議を行いました。

会場には、村山内閣から小泉内閣まで歴代5人の総理大臣に官房副長官として仕えられた、古川貞二郎さんもお越しになられ、感動しました。

主賓の小泉純一郎元総理、パブリックリレーションズの本を手に主賓の小泉純一郎元総理、パブリックリレーションズの本を手に

第2部の晩餐会はテーブルディナー形式で行いました。主賓の小泉純一郎元総理に代わり、御子息の小泉進次郎・前環境大臣が、参院選真っ只中にもかかわらずお祝いに駆けつけてくださいました。

遊説の中を縫い、駆け付けてくださった小泉進次郎・前環境大臣遊説の中を縫い、駆け付けてくださった小泉進次郎・前環境大臣

大竹美喜・アフラック創業者の心のこもったスピーチ、そして、進次郎さんには、「日本にパブリック・リレーションズ(PR)を根付かせることが、日本の成長戦略にとって重要」であると熱弁をいただきました。

また、1980年代後半から90年初頭の日米半導体協議で、日本側の交渉トップであった棚橋祐治・元通商産業省事務次官からもお言葉を賜りました。日米半導体協議は、井之上パブリックリレーションズ初期の忘れられない大きな仕事です。この時私は、米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)のPRコンサルタントをしていましたが、日米の半導体摩擦を、双方にとってよりよい状態へ昇華させるべく、日本にはまだなじみのなかったパブリック・リレーションズの手法を大きく活用したのです。当時カウンターパートとして厳しい交渉の相手でもあった棚橋さんからの過分なお言葉には、ただただ頭をたれました。

日米半導体協議での日本側交渉トップ棚橋祐治・元通商産業省事務次官日米半導体協議での日本側交渉トップ棚橋祐治・元通商産業省事務次官

そして嬉しかったのは、以前、井之上パブリックリレーションズが選挙コンサルタントを務めた、自民党の公募選挙第一号の政治家である柴山昌彦・元文部科学大臣が、忙しい中を縫い駆けつけてくださったことです。古川元久・元国家戦略担当大臣、馬渕澄夫・元国土交通大臣など、現職の国会議員の皆さんも御多忙の中、お顔を見せていただきました。

また、ご都合により出席は頂けませんでしたが、丹羽宇一郎・元伊藤忠会長、神津里季生・前連合会長、石村和清・元ヤマハ社長を始め、米国のパブリックリレーションズ学会を代表するProf. James Grunig、Prof. Emeritus Don Write 、Prof. Shannon Bowen の各氏からは、心温まるビデオメッセージを頂きました。この他、多くの方々から祝辞を頂戴し、サプライジングなイベントもありました。

その後も、私が飛び入り参加してのビブラフォン演奏、幼児向け絵本「なかなおり」の歌の動画、そして私と二人三脚で井之上パブリックリレーションズの基盤を作り、残念ながら2019年8月に永眠した皆見剛さんの追悼、さらに永年勤続社員の表彰、当日誕生日を迎えた方々のお祝いなど盛りだくさんの内容で、2年越しの50周年記念式典を執り行うことが出来ました。

社員の皆さん、運営に携わってくださった皆さんに改めて心より感謝いたします。

今まさにパブリック・リレーションズ(PR)が求められている

50周年は、これまでの歩みを祝うのと同時に、これからの新たなスタートである--来賓の方々からは、こんな言葉を頂きました。これに応える私自身の新たな役割は、皆様のお力を得ながら、残念ながら衰退の道を辿ってしまった日本の進路を、再び強力な成長軌道に乗せること、だと考えています。

日本人の勤勉さ、誠実さは、世界に誇れる素晴らしい資質です。これを、パブリック・リレーションズ(PR)の力で強化することで、「より良い世界の実現」に向け努力して参りたいと思います。

時代は、先行き不透明で混迷を極めています。その嵐の中を進む羅針盤として、「倫理観」に基づいた「双方向性コミュニケーション」と「自己修正機能」による、マルチステークホルダーとのリレーションシップマネージメントである『パブリック・リレーションズ(PR)』は、今こそその力が発揮される時である、と確信しています。

そのためには、幼児教育から社会人に至るまで、パブリック・リレーションズの一貫した教育と啓発を行なうこと。ひいては社会のプラットフォームとして定着していければ素晴らしいことだと思います。

これからの井之上パブリックリレーションズの50年は、新しい世代が引き継いでいきます。皆さまにはこれまでと変わらぬご支援、ご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。

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