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2022.05.03

GWを書籍に親しむ機会に
~デジタル化とコロナ禍で電子出版が急拡大

皆さんこんにちは井之上喬です。

日本はゴールデンウイーク(GW)の真っただ中ですが、ロシアのウクライナ侵攻から早くも2カ月半が過ぎようとしています。

終戦に向けたさまざまな交渉がロシア、ウクライナ双方になされていますがなかなか打開の糸口も見つからない難しい状況が続いており心配です。

これまでにもすでに多くの犠牲が払われています、一刻も早い終息を願うばかりです。

今年のGWは外出制限などが久しぶりに緩和されて、各地の観光地は賑わいを見せているようですね。

感染拡大対策とともに経済活動も徐々に戻ってくると思いますが、新型コロナとうまく付き合っていく、そんな時代になるのでしょうか。

楽しみの書店巡り

あなたはGWをどのように過ごしていますか。

「どこに行っても人込みだろうから、家で読書!」という方も結構多いのではないでしょうか。

この時期長野で過ごす町の大型書店に、GW前半に足を運びました。ベストセラーランキングコーナーに目をやりますと、一般書のトップは2022年本屋大賞を受賞した「同志少女よ、敵を撃て」(逢坂冬馬著)で上位には「佐久間宣行のずるい仕事術」(佐久間宣行著)、「マスカレードゲーム」(東野圭吾著)、「教養の語彙力3240」、「すべての月、すべての年」(ルシア・ベルリン著)など。

文庫では、第94回アカデミー賞国際長編映画賞受賞作『ドライブ・マイ・カー』などが収録されている「女のいない男たち」(村上春樹著)、「掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集」(ルシア・ベルリン著)、「流浪の月」(凪良ゆう著)、「暇と退屈の倫理学」 (國分功一郎著)など。

専門書では、「メタバースとWeb3」(國光宏尚著)、「ロシア点描」(小泉悠著)、「認知症世界の歩き方」(筧裕介、認知症未来共創ハブほか)、「サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント」(遠藤功監修)、「数値化の鬼」(安藤広大著)、などそれぞれのカテゴリーで紹介していました。

やはりロシアやウクライナ関連の書籍が多いような印象を受け、ここにもロシアのウクライナ侵攻の影響があると実感しました。

文字離れ、書籍離れと言われて久しいですが、コロナの影響で売り上げが伸びているようです。書店に足を運ぶと多くの本に囲まれて何となくワクワクしますね。私が行った書店には、広いスペースにスターバックスが併設されており、コーヒーを飲みながらゆったりした気分で本を読む人達を見て、平和の尊さを今一度強くかみしめたのでした。

紙+電子出版市場3年連続プラスに

出版業界の調査・研究機関である公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所が1月に発表した、2021年の出版市場規模によると、紙の出版物+電子出版市場(推定販売金額)は、前年の1兆6168億円から3.6%増の1兆6742億円となり3年連続のプラスになったようです。

紙の出版物が1.3%減と小幅なマイナスであったのに対し、電子出版は18.6%増と引き続き拡大、出版市場全体における電子出版のシェアは27.8%で前年の24.3%から3.5ポイントのアップで3割に迫っている、と分析しています。

詳しくはニュースリリースをご覧ください。

新型コロナは出版市場にも影響を及ぼしており、紙の出版物に関して2020年はリアル書店の休業などで落ち込んだが、巣ごもり需要が続いた2021年はプラスに推移、紙の書籍は前年比2.1%増の6804億円と15年ぶりに前年増となったようです。

一方の電子出版市場は、前年比18.6%を記録し4662億円に拡大。特に電子コミックが韓国発の縦スクロールコミックがスマホ時代にマッチし急速に普及したことなどで、前年比20.3%増の4114億円と大幅に増加し電子出版市場でのシェアは88.2%に達しています。

私たちはデジタル化とSNSの普及で、短い文章でのやり取りに慣れてしまった感があります。まとまった時間が取れるGW、お気に入りの音楽とお気に入りの書籍で、仕事から解放された非日常の時を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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