皆さんこんにちは、井之上喬です。
師走に入りもうすぐクリスマス、年末年始を迎えます。
何かと気ぜわしい時期ですが1年の締めくくりと、新しい年の準備をしっかりしたいですね。
2018年の振り返り、「そだねー」、平成の歌姫「安室奈美恵さん」
最近、気になったものをいくつか拾ってみます。まず今年流行した言葉を決める「2018ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、平昌(ピョンチャン)冬季五輪のカーリング女子日本代表で銅メダルを獲得した「ロコ・ソラーレ(LS北見)」のチームメンバーが試合中に使い話題となった「そだねー」が年間大賞に選ばれたことが挙げられます。
流行語大賞は、1984年にスタートし毎年12月上旬に発表されます。「そだねー」以外の上位には、対戦型のテレビゲームを「スポーツ」として扱う「eスポーツ」、サッカー・ワールドカップ ロシア大会で活躍した大迫勇也選手を称した「(大迫)半端ないって」、俳優の田中圭さん主演で話題となったテレビ朝日系の連続ドラマ「おっさんずラブ」、NHKの番組「チコちゃんに叱られる!」で“5歳の女の子”チコちゃんが使う「ボーっと生きてんじゃねーよ!」などが選ばれました。
また、日本経済新聞社は2018年の日経MJヒット商品番付をまとめ発表しました。それによると東の横綱には9月に引退した平成の歌姫「安室奈美恵さん」が、西の横綱には中国発SNS(交流サイト)アプリで日本では主に10?20代が利用している「TikTok(ティックトック)」が選ばれました。
東西の大関には、スマホでQRコードやバーコードを使い決済する「スマホペイ」、定額料金でサービスが使い放題になる「サブスクリプション」も、動画配信サービスから飲食店、家具など対象となる分野が広がり始めており、新たな消費のあり方を提案しています。これも時代の流れを反映したものといえるでしょう。
激動の平成株式相場を表す漢字は「乱」
12月7日にスパークス・アセット・マネジメントが発表した調査結果も興味深いものでした。それは個人投資家1000人を対象に、平成30年の平成最後の日本株相場を表した漢字は「乱」だったそうです。平成30年間を表す漢字も、同じ「乱」(132人)で2位は「変」、3位は「低」という順だとのこと。
あなたはどう感じられますか?
振り返れば平成が始まった1989年の日本経済はバブルのピークでした。この年の年末には日経平均株価が過去最高の3万8915円を付けましたが、その後、バブルは崩壊し長期の低迷期に入ったのは皆さんご存知の通りです。
そして2008年にはリーマン・ショックで日経平均はなんと7000円台まで落ち込みました。現在は2万2000円前後の動きとなっていますからまさに「乱」という漢字が適当なのかもしれません。
スパークスの調査では、日本の株式市場の発展につながりそうな新元号の候補も聞いていますが、その結果は「上昇」と「飛翔」(いずれも19人)がトップだったようです。
世界景気の後退懸念や米中貿易摩擦などを背景に株価が乱高下する傾向の今を反映、安定した相場を望む声が多かったようです。
2019年春には幕を閉じる「平成」、あなたにとってはどのような30年だったでしょうか。
最先端技術に支えられAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)などが現実のものになり世界がインターネットでつながる新しい時代になっています。
井之上パブリックリレーションズは、2020年に設立50周年を迎えますが、パブリック・リレーションズ(PR)を取り巻く外部環境はこの30年でテクノロジーの急速な進化により激変、新聞やテレビなどの伝統的なメディアに加えオンラインメディア、そしてSNSが一気に普及し情報の流れが地球規模で大きく変化しています。
そのような変化の中で、様々なステークホルダー(利害関係者)との「倫理観」に基づいた「双方向コミュニケーション」と「自己修正機能」をベースにしたリレーションシップ・マネジメント(関係構築)活動であるパブリック・リレーションズ(PR)の役割がますます重要になっていると強く感じています。
SDGs、ESG投資に象徴される地球規模での価値観の変化の中、サステナブルな営みを継続し素晴らしい未来を実現するために、パブリック・リレーションズ(PR)の視点を持った様々な立場の人が、子供から大人まで1人でも増えるように皆さんと一緒に来年も頑張ってまいります。
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先週(12/5)、日本外国特派員協会(FCCJ)が主催する拙著“Public Relations in Hype-globalization”を紹介するイベントBook Breaksが催されました。
Book Breaksは、外国特派員が関心を持つテーマを扱っている著書をFCCJライブラリーコミッティーが推薦して、実施されるものです。
私は、世界で進展するグローバリゼーションが、インターネットや破壊的技術革新によりハイパー化することで、予測困難な時代を創出し、リレーションシップマネジメントを主柱とするパブリック・リレーションズ(PR)の力がますます重要になると、いくつかの事例を通してお話させていただきました。
当日の参加者は、FCCJメンバーにゲストを加え30名を超え、質問も活発で、盛況な催しとなりました(写真)。