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2017.09.20

「敬老の日」に思う、65歳以上の総人口比率過去最高の約28%〜高齢者の経験、知見そしてネットワークを活用しよう

皆さんこんにちは、井之上喬です。

日本列島をほぼ縦断する形の台風18号は各地に大きな爪痕を残しました。被災された皆さんに1日も早く、平穏な日々が戻ることをお祈りいたします。

65歳以上の就業者数も過去最高

9月18日は「敬老の日」でした。それを前にした9月15日の厚生労働省発表によると、国内の100歳以上の高齢者は、6万7824人になったとみられるようで、昨年から2132人増え、47年連続で過去最多を更新したそうです。うち女性の比率は87.9%だそうです。

ちなみにこの統計の起点になっている1971年の100歳以上は339人だったそうですから、46年間で200倍以上と驚きの数字になっています。

そのほかの数字を拾ってみても、敬老の日を前に総務省が9月17日に発表した人口推計では、90歳以上の人口が9月15日時点で1年前より14万人増えて206万人となり初めて200万人を突破、また総人口に占める65歳以上の割合は27.7%と前年より0.5ポイント上がり、過去最高を更新しています。

報道によるとこの背景には、「医療技術が進歩し、長生きできる人が増えている。老齢人口が増えるだけでなく、個人の長寿化が目立ってきた」としています。

その一方、労働力調査によると、65歳以上の就業者数は2016年に770万人と過去最高になったそうです。総務省は高齢者の働く意欲が高いことが背景としていますが、老後資金の蓄えとともに、元気な老人が増え高齢者の就業数も増えているのではないでしょうか。

最近は、高齢者が自ら起業したり、高齢化社会に向けた異業種からの参入も含めた新しいビジネスモデルの創出に関する報道も多くみられますね。

社会課題解決のカギはダイバーシティ

2025年には65歳以上が人口の30%を超えると推計される(総務省)超高齢化社会日本で重要なことは、如何に高齢者に生きがいのある環境を提供するかだと考えています。

今年8月17日の朝日新聞(夕刊)にも紹介されていましたが、岩手県大槌町で活動するNPO法人ソーシャルハーツの川上 誠代表は、ひとり暮らしの高齢者を対象に自立支援活動を行っています。

川上さんは以前このブログでも紹介していますが、ハイテク業界からの転職組で私が経営する会社(井之上パブリックリレーションズ)のコンサル先の元外資系企業のトップ。

ソーシャルハーツは、2013年2月以来、東日本大震災の被災地である大槌町を活動拠点に自立支援活動を継続的に行っています。

その一環として3年ほど前から脳の活性化を促し、認知症予防に効果があるといわれる数独を活用し、隔週で脳トレ「シニアハーツ教室」を地元の高齢者支援センターなど数カ所で実施、年間累計で1200人の参加者を数えています。

そして、9月9日(数独の日)には全国初の「第1回数独技能認定試験」(日本数独協会主催、NPO法人ソーシャルハーツ共催)を大槌町で開催、大槌町外からの受験者27人を含め合計107人が参加したそうです。

代表の川上さんは、ソーシャルハーツによる活動を通して、「心の復興」支援活動を大槌町で継続的に行い、そこで培った脳トレの「成功事例」を岩手県北上市や横浜市などで水平展開していきたいと語っています。

今後の活躍と活動の広がりに期待したいところです。

パブリック・リレーションズ(PR)はそれ自体社会性の高い活動です。
井之上パブリックリレーションズは、企業ミッションとして「パブリック・リレーションズを通し、平和で希望のある社会づくりをめざします」を掲げています。

今後深刻さを増す高齢化問題について、井之上パブリックリレーションズでは将来定年制の撤廃を視野に入れた人事制度のありかたも考えています。

日本は少子化、高齢化、環境問題、財政問題など多くの課題を抱えています。この難局を乗り越えるためには女性の登用、外国人の登用などダイバーシティの実現が不可欠ですが、そのなかに豊富な経験と知見、そしてネットワークを持つ元気な高齢者の登用は、AI時代の高度な社会に活力を与えるものと思うのです。

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