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2019.03.29
あなたにとって平成とは〜テクノロジーの進化で激変したコミュニケーションの世界
皆さんこんにちは、井之上喬です。
激動の時代だった“平成”がもうすぐ幕を閉じます。
皆さんにとってこの平成とはどのような時代だったでしょうか。
コンピュータが手のひらに
私にとって平成とは、半導体、通信などの技術(テクノロジー)が飛躍的に進化しメディア環境が激変、コミュニケーションのありさまがグローバルで変化した時代であったと考えています。
とりわけ1995年(平成7年)に発表されたWindows 95は、インターネットの普及に繋がった大ヒットOSで、世界のグローバル化に拍車をかけました。
インターネットの普及は電子商取引や音楽配信などさまざまな新しいサービスを生み出し、私たちの生活に変化を与えました。その中で衝撃的だったのは2007年(平成17年)のiPhoneの登場です。以降、スマートフォン(スマホ)は爆発的に普及し、2018年に世界中で出荷されたスマートフォンは約14億台(IDC調べ)に達しています。
日本でのスマホ普及率は今や約80%と言われ、老若男女が当たり前にスマホを使っている姿はいたるところで見られます。
このようにスマホが私たちに身近な存在になった背景にあるのが、テクノロジーの進化だと思います。私が経営する井之上パブリックリレーションズは1980年代のインテル、アップルをはじめ、その後も半導体、通信分野で世界の最先端を走る企業とパブリック・リレーションズ(PR)のコンサルティングを通して関わっています。
その経験の中で実感しているのは、飛躍的な半導体や通信インフラ技術が進化する中で、私たちは手のひらサイズのスマホで従来のパソコンを上回るコンピューティング能力を手に入れているということです。
SNS全盛時代に重要なパブリック・リレーションズ(PR)の考え方
このようなインターネットと接続したハードウェアの進化は、コミュニケーション分野にも変化をもたらしてきました。その最たるものがSNSです。
最新のデータでは全世界の月間利用ユーザー数は、Facebookが約23.2億人、Twitterが約3.2億人、Instagramが約10億人、YouTubeが約19億人、そして日本などを中心にLINEは約2.2億人、また中国で主に使われているWeChatはなんと約11億人となっています。FacebookやTwitterが登場したのが2006年ですから、如何にハイスピードでSNSが普及したか、本当に驚かされます。
このSNSの急速な普及はメディア環境にも大きく影響しており、米国のメディアが、トランプ大統領のTwitterを後追いしニュースにすることは今やだれもが知るところですが、SNSで炎上したニュースを新聞やテレビなど伝統的なメディアが後追い、深堀し大きく取り上げられたりすることも頻繁にみられます。
日本でも最近の新潟市を拠点とするアイドルグループ、NGT48に関する運営会社AKSの第三者委員会報告書に関する3月22日の記者会見でも、当事者の山口真帆さんがTwitterでライブ反論するなど記者会見を取り巻く環境も大きく変化していることを実感しました。
このような新しいメディア環境の中でますます重要になっているのがパブリック・リレーションズです。
とりわけハイパー化するグローバル社会の組織や個人にとってスピーディな判断と行動はクリティカルとなっています。
「倫理観」をベースに「双方向性コミュニケーション」そして「自己修正機能」を抱合するマルチステークホルダーとの良好な関係づくりをマネージするパブリック・リレーションズ(PR)こそが、5G時代に不可欠な考え方だと確信しています。
4月1日には新しい元号が発表されますが、新世紀は私たちに何をもたらすのでしょうか?