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2016.06.09

日本の賃金ランキングは世界19位にダウン〜世界で勝負できる日本企業を1社でも多く!

皆さんこんにちは井之上 喬です。

先週末に東京を含む関東地方も梅雨入り。しばらくは湿度の高いじめじめした過ごしにくい天候が続くと思いますが、スカッとした夏空をイメージしこの季節を乗り越えていきたいものです。

2014年賃金ランキングで韓国、スペインにも抜かれる

そんな梅雨空の日曜日、朝日新聞が毎月第1日曜日に発行している「朝日新聞グローブ」(6月5日号)の見出しは衝撃的でした。

「給料の話 おいてけぼりのニッポン」の見出しで、日本の賃金ランキングが1991年の9位から2014年はなんと19位に落ち込んだというものでした(経済協力開発機構(OECD)調べ)。

「この間、賃金水準は横ばいで、スペインや韓国にも追い抜かれた。グローバル化やIT化などはあるにせよ、あくせく働いても暮らし向きが良くならないこの現実、どうにもならないのか」と記事は続いている。

安倍首相がこの記事に目を通したかはわかりませんが、アベノミクスの大きな目標の一つになっている、利益の好循環による所得増からは程遠い現実が垣間見れます。

記事によると、OECDの統計では日本においてフルタイムで働く人の平均賃金は1997年の459万円をピークに下がり続け、2014年には400万円を割り込んだそうで、これだけ長く賃金が上がらないのは主要国のなかでも珍しい、としています。

昨年末に厚生労働省が発表した「雇用の構造に関する実態調査」によると1994年の同調査開始以来、初めて、非正規社員(パート・アルバイト・派遣社員・契約社員・嘱託など)の率が4割台を記録したといいます。

非正規社員の増加傾向の中で、さらにワーキングプアやシングルマザーについても社会問題化してきており、これらの対策を怠ると、さらに日本のランキングは落ち込むのではないかと心配しています。

また、経済の停滞とデフレが続いた日本は、国内総生産(GDP)が伸び悩んできましたが、GDPや企業の利益は平均賃金のように減ってはいないとし、生産性が上がっても、その分け前が働き手に分配されにくくなっている、といった指摘もあります。

つまり適正な利益還元がなされていないのです。

他国の状況を見てみるとまず米国では、「平均賃金が上がり続けている米国でも、高所得層が全体を大きく押し上げ、普通の働き手には果実が回っていない。」としています。

一方、中国やインドなどの新興国については、「賃金労働者が次々に生まれている。国際労働機関(ILO)によると、2013年に世界全体で賃金は2%増えたが、その半分は中国一国の賃金上昇によるものだった」としています。

また興味深い内容として米国ニューヨーク市立大学の経済学者ブランコ・ミラノビッチ氏のコメントを紹介、それによると「ベルリンの壁崩壊からの20年間で、世界の人々の所得がどれだけ増えたかを調べた。すると、「超リッチ層」(世界の所得上位1%)と、「新興国の中間層」(上位30?60%)はともに所得が6割以上増えていた。これに対し、先進国の中間層にあたる人々(上位10?20%)の所得は1割以下しか増えていなかった」と分析しています。

最近よく指摘されることですが所得格差、特に若者を中心とする所得格差の拡大は危惧されるところです。

ビジネスのグローバル化を加速することも重要ですが、働きやすい会社、世界規模で成長し続けられる会社、そんな日本企業の登場が待たれています。

世界ICTサミット2016での企業トップの講演を聞いて

そんな中、6月6日、7日に日本経済新聞社と総務省主催の「世界ICTサミット 2016」が開催されましたテーマは「デジタルトランスフォーメーション?ビジネスが変わる・ものづくりが変わる」でした。

私が経営する井之上パブリックリレーションズが関係する企業トップとしてノキアのリスト・シラスマ会長、アカマイ・テクノロジーズのトム・レイトンCEOなどが来日し講演を行いました。

特に印象に残ったのは最初に登壇したノキアのリスト・シラスマ会長でした。「破壊的な変革」という非常に刺激的な言葉を何回か使っていました。150年の歴史をもつノキアのトップとして最近も、かつては世界ナンバーワンであった携帯電話部門を売却し、戦略的なM&Aを決断・実行し短期間で世界の通信機器大手の一角に復活、「3年前よりノキアは大きくなった。この半年間で企業価値は20倍になった」と力強く話しをしていました。

また「競合は業界の外から参入してくる。全く異なる業界から突然、参入してくる。それを意識することが重要だ」と語り、グローバル化、IT化でますます競争が激化する世界で経営者の従来の認識を変える必要性も強調していました。

IoTIndustry 4.0AI、ロボット、自動運転などさまざまなキーワードがメディアを飛び交っていますが、これから何年後かにはこれらの技術を取り込んだ全く新しいビジネスが生まれ、全く新しい企業が勃興することでしょう。

願わくはそんな企業が日本から巣立ってもらいたいものです。そして新たな雇用を創出し成長し続ける、そんな梅雨空を振り払うような動きをパブリック・リレーションズ(PR)を通じて支援したいと強く思っています。

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