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2014.07.10

企業人事が選ぶ大学ランキング〜地方の国公立大学が健闘

こんにちは、井之上 喬です。

勢力の強い大型台風8号が上陸し、暴風や大雨の被害が各地で報告されていますが、皆さんにはお変わりありませんでしょうか。

先月のことでしたが、日本経済新聞(6/19朝刊)の「人事が選ぶ大学ランキング」という見出しの特集記事が目に留まり、その後も気になっていました。

私は、2006年からは早稲田大学、続いて京都大学経営管理大学院で次世代リーダーの育成のため「パブリック・リレーションズ(PR)」の教鞭をとってきました。

こうした背景もあって私が関わる大学だけでなく全国に国公立、私立合わせて約750あるといわれる大学のそれぞれが、どのように評価されているのか、深い関心事のひとつにもなっています。

総合評価で東大は予想外の順位

この「人事が選ぶ大学ランキング」調査は、就職・転職支援の日経HR(ヒューマン・リソース)が全上場企業3540社の人事担当者を対象に新卒社員の出身大学のイメージ調査を行ったもの。調査期間は本年3月17日?4月15日で、有効回答数は433社あったとしています。

ランキングスコアは2013年4月から翌3月までに新卒の採用実績がある大学を、人数の多い順に10校まで挙げ、各大学の学生のイメージに当てはまる項目(「対人力」や「知力・学力」「独創性」などの5項目)を選んでもらい、項目ごとに集計して算定。

この結果、総合評価が最も高かったのは京都大学。2位に神戸大学、3位に大阪市立大学が続き、4位から10位までは筑波大学、一橋大学、徳島大学、早稲田大学、慶應義塾大学、九州大学、そして名古屋大学の順で、関西の国公立大学の健闘が目立ったようです。

また、入学時の偏差値では京大とともに国内トップの東京大学の総合評価は25位にとどまったとしています。予想外の順位となった理由として、「独創性」や「行動派」などの項目で、他大学に大きく差をつけられた点が挙げられています。

個別項目でのランキング

イメージ項目でみると「行動派」では体育会系のイメージが強い私立大学が上位に並びました。1位は国士舘大学で2位は関西学院大学、3位は明治大学。その行動力はビジネスの即戦力としての評価にもつながっているようです。

「対人力」のトップは福岡大学。2位は近畿大学、3位は東京都市大学。「専門性・仕事力」のトップは東京工業大学で、2位は上智大学、3位は東北大学の順。

「知力・学力」のトップは一橋大学、2位は京都大学、3位は広島大学。「独創性」のトップは信州大学で、2位は京都大学、3位は東京都市大学の順でした。

一方で一昨年7月に日本経済新聞が行った別のランキング調査「人事トップが求める新卒イメージ調査」では、秋田の国際教養大学が2位の東京大学を大きく引き離して1位で、以下立命館アジア太平洋大学、早稲田大学、慶応義塾大学、立命館大学と続いています。学生数や調査項目、内容などによって差が出るのでしょうか?

以前私のブログ(13/10/10)で、「世界大学ランキング」に見る日本の現状を紹介したことがあります。出典は、英国の権威ある教育専門誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』からのものでした。

この世界大学ランキングでは、東京大が23位と国内大学では最上位で、次いで京都大が52位、東京工業大が125位、大阪大が144位、東北大が150位という結果でした。詳しくは、昨年の私のブログを参照ください。

平成24年より文部科学省は、海外の卓越した大学との連携や大学改革により徹底した国際化を進めていくため世界レベルの教育研究を行うトップ大学や国際化を牽引するグローバル大学に対し重点支援を行う「スーパーグローバル大学創成支援」を進めています。

こうした政府の支援も受けて、「人事が選ぶ大学ランキング」で上位を占めた大学などが、もっともっと「世界大学ランキング」の中に登場してもらいたいものです。

そのためには大学が積極的に海外留学生を受け入れ、海外でさまざまなステークホルダーとの関係構築を行い、積極的に世界に情報発信を行うことが重要になってきます。ここにもパブリック・リレーションズ(PR)の重要な役割があります。

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