時事問題

2016.04.22

「報道の自由度ランキング」で日本は72位!〜メディアとは何かを改めて考える

皆さんこんにちは井之上喬です。

このたびの熊本、大分などで発生した地震でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

現在も強い余震が続いているようです。被災地に1日も早く平穏な日々が戻るようお祈りいたします。

リレーションシップ・マネージメントに重要なメディアリレーションズ

自然災害やテロ、航空機事故など大きなニュースが発生した時のメディア報道は当然のことながら、その話題で一色になります。このようなケースではニュースソースが限られることもあり、テレビのチャンネルを変えても、色々な新聞を読んでも内容的には同じような報道がなされることが多いですね。

私の仕事であるパブリック・リレーションズ(PR)では、企業や組織体を取りまくパブリックに対する様々なリレーションシップ・マネージメントを日々実践しています。

その中で特に強調したい重要なものの一つにメディア・リレーションズがあります。

企業や組織体が消費者や顧客など最終ターゲットに伝えたいメッセージを、いかに効果的に発信し確実に伝えるかという点でメディア・リレーションズは重要になってきます。もしメディアがなければ最終ターゲット一人一人に直接伝えるのに途方もない時間と労力が必要なことからもその重要性は明白です。

メディアリ・レーションズを通じ、記事として最終ターゲットにメッセージを伝えることは、広告に比べ記事への信頼度が高いメディア・リレーションズが重視される所以です。

さてメディア・リレーションズの核となる日本のメディアに対する評価ですが、個人的にはちょっと残念な結果が以下に出ていました。

2016年「報道の自由度ランキング」で日本はなんと72位

4月20日、国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は、2016年の「報道の自由度ランキング」を発表しました。

ランキングは、インターネットへのアクセスなども含めた「インフラ」や「メディア環境と自主規制」といった独自の指数に基づいたもので、日本は対象180カ国・地域のうちで、前年の調査より順位が11位下がって72位。

日本のメディア評価は、2010年には11位でしたが年々順位を下げており、2014年59位、2015年は61位。

今回の理由としては、特定秘密保護法の施行から1年余り経つ現在でも、多くのメディアが自主規制し、独立性を欠いている、と厳しく指摘しています。

Wikipediaによれば、国境なき記者団は、言論の自由(または報道の自由)の擁護を目的とした、ジャーナリストによる非政府組織で、1985年にフランスの元ラジオ局記者ロベール・メナール氏によってパリで設立されています。

主な活動として、世界中で拘禁されたジャーナリストの救出、死亡した場合は家族の支援、各国のメディア規制の動きへの監視・警告などですが2002年以降毎年、世界の「報道の自由度ランキング」(Worldwide press freedom index) を発行。

また2006年11月には「インターネットの敵 (Enemies of the Internet) 」13カ国を発表。中国のYahoo!とGoogleに対して、当局の規制に従ってインターネットの検閲をしないように要請したケースもあります。

日本に対しては、従来から記者クラブ制度を「排他的で報道の自由を阻害している」と強く批判しているほか、2011年の福島第一原子力発電所事故に関連した報道規制や、秘密保護法などの政府情報開示の不透明さに対して警告を発しています。

国境なき記者団が、取材の方法しだいでは記者も処罰されかねない特定秘密法に疑問を呈してきたことは前述のとおりですが、特定秘密保護法施行後、メディアが自主規制に動くのは、「とりわけ(安倍晋三)首相に対してだ」と手厳しく指摘。

評価には5段階あり、「良い状況」、「どちらかと言えば良い」、「問題がある」、「厳しい」、「とても深刻」の内、日本は「問題がある」にカテゴライズ。

また世界全体で、テロの脅威とナショナリズムの台頭、政治の強権化、政治的な影響力もあるような富豪らによるメディアの買収などにより、「報道の自由と独立性に対する影響が強まっている」とも指摘。

国・地域別の自由度では、最上位にフィンランド、オランダ、ノルウェーなどの北欧諸国が目立ち、中国、北朝鮮、シリアなどが最下位グループに名を連ねる傾向に変わりはなかったようです。

国境なき記者団の評価が全てとは思いませんが、記者クラブ制度など日本固有のメディア環境が日本のメディアの評価に影響しているのは否めない事実であるとも思います。

メディア事情は大きく変貌し、極端に言ってしまえばソーシャルメディアなどの急速な台頭により誰でもメディアになれる世の中になっています。

新聞や雑誌などの紙媒体、オンライン媒体、テレビなどの電波媒体など形態にとらわれず、日本のメディアには、その在り方、ジャーナリズムそのものが問われているのではないでしょうか。

今回のランキングで分かったことは、私たちが知らず知らずのうちに日本社会が窮屈になっているということです。

メディアの自由度は民主主義社会のバロメータ。誰もが自由に発言できる世の中がいかに大切かは過去の教訓から私たちは学んでいます。

メディアと密接にかかわるパブリック・リレーションズに身を置く1人として、倫理観と間違っていたら直ちに修正する姿勢を持って、これからも日々の仕事に取り組んでいきたいとわが身を引き締めました。

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