アカデミック活動

2007.10.05

後期の「パブリック・リレーションズ概論」の授業開始〜覚醒した次世代リーダーのために

こんにちは、井之上喬です。
皆さん、いかがお過ごしですか。

私は早稲田大学で、パブリック・リレーションズの理論を中心とした「概論」と実践中心の「特論」の二つの授業を行っています。前期授業の特論は、7月下旬に実施した「パブリック・リレーションズ特論」の伊豆・川奈での合宿を最後に修了しました。それから2ヵ月あまり。今月から、後期授業の「パブリック・リレーションズ概論〜次世代のリーダーのために」が始まりました。

知識は経験の礎

後期の概論の授業は、パブリック・リレーションズの理論習得がテーマ。ユニークなゲストによる講義を交えながら、パブリック・リレーションズとは何かに始まり、何故いま日本が必要としているのか、パブリック・リレーションズの歴史や組織・社会におけるその機能と役割を概観していきます。

今回定員230名のクラス(第4期生)には250人を越える生徒さんが集まってくれました。学部間の垣根を越えたオープン教育センターで行なわれるこの授業。受講者の所属学部も理工学部から文学部までさまざま。前期の特論を修了した生徒や以前の受講者で、海外留学した生徒なども帰国し、久しぶりに元気な顔を見せてくれました。

経験は年月をかけなければ体得できないもの。しかしパブリック・リレーションズの理論は、その場で体系的に把握し自分の知識として習得することができます。ここに理論を学ぶ素晴らしさがあります。そしてこの知識は、様々なキャリアパスを築いていく上で確固たる礎(ベース)として機能し、経験と共にさらに自己の中に深く根付いていきます。

特にパブリック・リレーションズの分野で活躍したいと思っている人にとっては、スタート地点から、自ら関わる活動がパブリック・リレーションズのどの部分に位置するのかを把握できるため、一つひとつの経験を取りこぼすことなく、自分の中に蓄積することができます。

PRの真髄には人生のヒントがある

概論の授業では、「パブリック・リレーションズとは何か」について理論とは異なった実践的な角度からも見つめることができるよう、今回も多彩なゲスト講師を迎える予定です。

資生堂の社長時代、不振にあえぐ同社で「逆ピラミッド型組織」を提唱し社内改革を成功させ、現在政府の教育再生会議で教育改革にも取り組む、池田守男(同社相談役)さん。そして、中央と地方で豊富な政治経験を持ち、マニュフェスト選挙の導入に力を入れる早稲田大学院公共経営研究科教授の北川正恭さん。サントリー元広報部長(早稲田大学参与)で、『洋酒天国とその時代』(2007、筑摩書房)の著者小玉武さん。いつもこの授業をサポートしてくださっている亀井昭宏商学部教授にはマーケティング・コミュニケーションについてご講義いただきます。

また海外からは、故盛田昭夫氏が会長時代にSONYに在籍し、携帯検索エンジンのプラットフォーム開発会社をシリコンバレーのベンチャー企業として立ち上げた、Mobile Content Networks, Inc.(MCN)社長兼CEOのマーク・ブックマン(Marc Bookman)さんなどユニークな個性や豊富な経験を持つ方ばかり。

今年4年目に突入するパブリック・リレーションズの講義。その成果はこの授業から巣立った生徒さんが、メディア、商社、金融、自動車、行政などあらゆる分野に巣立っていったことです。そして学問だけでなく、将来パブリック・リレーションズ(広報)の実践を極めたいと、PR業界に進路を選択する受講者も年々増えています。

この講義が契機となり大学でPR研究会が設立されたことも大きな変化です。今年早稲田大学は125周年を迎え、その記念事業として様々な活動を展開しています。学生グループで、その渉外を担当するのは、この授業から巣立った生徒さん。パブリック・リレーションズの精神を理解する人たちがさまざまな場面で活躍しはじめていることを大変嬉しく思います。

先行きが不透明で不安定なこの世の中にあって、次世代を担う確かなバックボーンと強い個をもったリーダーが一層求められています。講義の中で受講生の皆さんが、パブリック・リレーションズの真髄に触れることで、その重要性に目覚め、自立した個を確立するきっかけや自分なりの道を発見するヒントを見つけてくだされば幸いです。そして、今年もこの授業から覚醒した次世代を担うリーダーが多く誕生することを願っています。

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