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2016.09.09
「日本人もやるじゃないか!」〜2人のプロ野球選手に見る日本人の可能性
皆さんこんにちは井之上 喬です。
台風が毎週のように日本列島を襲い、大雨の被害も各地で九州、北海道、東北など全国各地で起こっています。被災された方々に対しては、心よりお見舞い申し上げます。また、一日も早く復旧されることをお祈りしています。
秋は台風だけというのも困りますが、○○の秋と称される中に、「スポーツの秋」があります。
リオ・オリンピックでの日本選手団の活躍は記憶に新しいところですが、日本時間の8日からは第15回夏季パラリンピック・リオデジャネイロ大会が開幕、約4300人が22競技に参加。
日本からは17競技に選手132人に加え、マラソンの伴走者など競技パートナー15人も出場する予定とのこと。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに弾みをつけるためにも、リオ・パラリンピックでの日本選手の活躍が期待されます。
オリンピックイヤーの今年、スポーツに関する国民の関心は非常に高まっています。
今シーズン記録ラッシュだったイチロー選手
スポーツ分野ではプロ野球もいよいよ終盤を迎え、セパ両リーグのペナント争いも激しさを増しています。セ・リーグは25年ぶりの優勝となる広島がラストスパート、一方のパ・リーグはソフトバンクと日本ハムが熾烈な首位争いを展開しています。
チーム争いも興味深いですが、日米で活躍する2人のプロ野球選手に注目してみました。
1人は米国メジャーリーグ・マーリンズのイチロー選手、そして日本のプロ野球ではヤクルトの山田哲人選手。2人とも走攻守三拍子そろった素晴らしい選手ですね。
イチロー選手は今年、安打数の世界最多記録や、メジャー通算3000本安打、さらにはメジャー通算500盗塁と、次々に偉業を成し遂げてきましたが、日本時間の7日、代打で出場し今シーズン第1号の2ランを放ち、オリックス時代の1993年から日米をまたいで続けている連続本塁打記録を24年に伸ばしたとのこと。
ちなみに、イチロー選手の日米通算24年連続本塁打という記録は、日本では今季現役引退した谷繁氏とあの野村克也氏に次ぐ歴代3位、MLBでは伝説のタイ・カッブ氏に並ぶ歴代2位タイの記録だそうです。
安打製造機のイメージが強いイチロー選手のちょっと意外な記録だとは思いませんか。
2年連続トリプルスリーの偉業達成目前の山田選手
一方、ヤクルト山田哲人選手は、昨年の流行語大賞にもなった「トリプルスリー」(打率3割、30本塁打、30盗塁)の2年連続達成という偉業達成の条件を6日のDeNA戦で盗塁を決め満たしました。達成すれば、2年連続はプロ野球史上初の快挙。心から敬意を表したいと思います。
ちなみにメジャーリーグのトリプルスリーはこれまで22人いるそうですが、複数回は3人だけで2年連続となると長いメジャーリーグの歴史にはないのだそうです。
前人未到の領域を追い求め、達成している2人ですが、体格的には決して秀でているとは言えず、偉業達成の裏に秘められた様々な工夫と努力は想像に難くありません。
日本人は体格の面でスポーツでは不利と言われ続けてきました。とりわけ陸上競技の短距離では肉対的な壁が大きく立ちはだかっていましたが、リオ・オリンピックでのこれまでの常識を覆す男子400メートルリレーでの銀メダル獲得は、「日本人もやるじゃないか!」そう世界に印象付けたはずです。
またこれらの活躍は、少子高齢化に象徴される課題先進国日本で、若者を中心に活力に欠けるイメージの強かった日本人の印象を覆す出来事だったのではないでしょうか。
私も若き頃、水泳でオリンピックを目指したことがありました。体を存分に鍛える時期は、若い時に必要だと思いますし、それが後々の個々人の体にとって文字通りの財産になると思います。
2020年は東京に世界中から人々が集まってきます。「日本人もやるじゃないか!」スポーツ分野でも、日本人の存在を世界にアピールできる、そんな期待を抱かせるような出来事でした。