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2016.07.01

日本史の学習や学び直しが静かなブームに〜小学生から国際分野で活躍するビジネスパーソンまで

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

サッカーの欧州選手権で強豪イングランドは初出場のアイスランドに敗退(6/29)し、監督は辞任。欧州連合(EU)離脱を問う英国の国民投票で敗れたキャメロン首相も同様に辞任を表明しています。

政治とスポーツ。分野はそれぞれ異なりますが、相次いで報じられた2つのビックニュースに共通する相似性と意外性に強く惹かれました。

いうまでもなく英国のEU離脱の国際経済に与える影響は大きなものがあります。国内で現在爭われている参院選に影を落とし、また、新たに選挙権を得た240万人近い18歳、19歳の投票行動の行方も含め、意外な結果を招くのではないかといった予感を持ちました。

私のブログの読者の中にも初めて選挙権を行使される方も多くいらっしゃると思います。期日前投票も含め、7月10日には投票所へ行って欲しいと思います。

いま、日本史が必要とされるワケ

最近、ビジネスパーソンの間で、日本史の知識を身に付けることが静かなブームになっているといいます。こうした世相を反映してか週刊東洋経済(6/18発行号)は、「ビジネスマンのための学び直し日本史」をテーマに大特集を組んでいます。

作家の佐藤優氏が企画・編集を担当した『いっきに学び直す日本史』(教養編と実用編の全2冊)が、計10万部近いベストセラーになったのも、「日本史を勉強しなくてはならない」という読者の潜在意識に触れる「何か」があったからだといわれます。

この「何か」の大きな要因の一つとしてグローバリゼーションを挙げています。ビジネスの世界では外国人と接触することが日常的になってきており、国際分野で活躍するビジネスパーソンは、英語に堪能で、取引相手の国や民族の事情についてもよく勉強しているといわれます。

しかし、意外と苦労するのが、外国人から日本の歴史に関する質問をされたときだといいます。たとえば、外国人の間でも抹茶は有名。「どうして日本では茶の湯が流行したのか」と外国人に尋ねられたときに皆さんならどう答えるのでしょうか。

知っているとトクする本

また、この週刊東洋経済では、外国人に日本の歴史や文化を尋ねられた際に頼りとなる書籍『日本〜その姿と心〜』(学生社、1982年刊)を紹介しています。

1982年の初版から10版を重ね、累計100万部の隠れたロングセラーのようです。大手商社、自動車メーカーなど企業の社員教育、米国大使館、在日米軍でも使われているといいます。

そしてこの本は、新日本製鉄(現在の新日鉄住金)の社員のニーズから生まれたといいます。技術指導などで海外に行くと、現地の人から日本についていろいろ質問されるが、英語で答えられないばかりか、自国の歴史や文化を知らないために、日本語でも答えられないことに気づいたことが始まりとか。

そこで40年ほど前から、よく聞かれる項目を若手社員が持ち寄り、まとめていた。それを本社人事部能力開発室が中心となって冊子にしたところ、評判となって出版されたというユニークな経緯をもちます。

たとえば、下記のような沢山のQ&Aで構成されています。Qだけ一部を紹介しましょう。皆さんならばどう答えるのでしょうか?

徳川幕府はなぜ260年も続いたのか?
Why Tokugawa shogunate succeeded as long as 260 years?

日本人にとって日本刀とは?
What Japanese swords mean to Japanese?

明治維新後に政治、経済、社会体制はどう変化したか?
How did political, economical, and social structures change after the Meiji Restoration?

国旗の日の丸の意味は?
What does the rising sun mean on the national flag?

神道とは、どんな宗教か?
What sort of religion is Shinto?

また、出版不況下でも歴史マンガ本は好調に売上を伸ばしているようです。
昨年KADOKAWAが出版した小学生向けのマンガ学習教材シリーズ『日本の歴史』(全15巻)が累計発行部数で120万部を超える売れ行きとなっているといいます。

その好調な要因をとして「東大流」という最新の歴史教育メソッドを取り入れたことやサイズをコンパクトでソフトカバーとし、持ち運びやすくしたことなどが挙げられています。

この『日本の歴史』(全15巻)は小学生向けですが、中学生レベルの内容で作られているので、高校受験や大学受験用としても活用されているそうです。

民族や歴史、文化、言語、宗教、国境を超えてステーク・ホルダー(利害関係者)とのリレーションシップ・マネジメントを実践するパブリック・リレーションズ(PR)はグローバルビジネスの基盤となるものです。

パブリック・リレーションズに関わる私たちにとっても、英語学習は勿論のこと、日本史を学ぶことの重要性を改めて知らされました。

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