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2015.07.23

夏の風物詩「花火」〜徳川家康も伊達正宗も観た!

皆さんこんにちは井之上 喬です。
19日午前11時、気象庁は「関東甲信地方は梅雨明けしたとみられる」と発表しました。梅雨が明け、早速、連日の猛暑が続きますが、熱中症など体調管理にはくれぐれもご留意ください。

明後日の夜(25日19:05-20:30)は、夏の風物詩を代表する隅田川花火大会です。昨年は95万人の人出で賑わったそうです。粋な浴衣に団扇をもって歩く若者の姿を楽しむのもいいものですね。

この隅田川花火大会は、江戸中期の1733年(享保18年)に始まり、関東随一の伝統と格式を誇る花火大会といわれています。隅田川で2つの会場(桜橋下流?言問橋上流と駒形橋下流?厩橋上流)に分けて打ち上げられます(小雨決行、荒天時は翌日に延期)。両会場合わせて、約2万発の花火を楽しむことができるとのこと。

花火のルーツは?

花火のルーツを辿ると古くは紀元前3世紀の古代中国に、火薬の基本となる硝石が発見されてからといわれています。

日本での歴史上の記録に残る花火の第1号は、それから約2000年後の天正17年(1589年)7月、伊達正宗が観賞したのが最初ともいわれます。

また、慶長18年(1613年)8月駿府で徳川家康に、英国人ジョン・セリーヌが、同行の中国人の手で花火を見せたという記録もあるようです。

その後、江戸に興隆してきた町人文化に支えられてきた花火人気は衰えることがありませんでした。江戸以外でも三河・近畿・信州・越後・九州といった地方で盛んだったといわれます。

明治のはじめ頃、西洋からの輸入により、塩素酸カリウムやストロンチウム、バリウムなどの彩色光剤を得て、日本花火の歴史上最大の躍進の時期を迎え、今日の世界一といわれる日本花火の基礎がつくられたといわれています(以上出典は日本煙火協会)。

日本花火が世界一といわれる背景には、花火を愛でる日本の文化と、何よりも観客に大きな感動を与えるために切磋琢磨する花火師たちの弛まない努力が挙げられます。

Yahoo!ランキング( http://hanabi.yahoo.co.jp/ranking/craftsman/ )では、プロの花火師が選ぶ「絶対に見逃したくない美しい花火大会」2015年版10選を次のように紹介しています。

現在、日本三大花火大会と呼ばれているのは、「長岡まつり大花火大会」(新潟)と「全国花火競技大会 大曲の花火」(秋田)、「土浦全国花火競技大会」(茨城)の3つ。そして、これらがYahoo!ランキングのベスト3を占めているとのこと。

第1位の「長岡まつりの大花火大会」(今年は8月2日と3日)。この大会は、新潟県長岡市・信濃川で毎年2日間にわたって開催され、100年以上続いている伝統的な花火大会。見どころは600m上空に打ち上げられる巨大な「正三尺玉」や5箇所から5色で登場する「ワイドスターマイン」などだそうです。

私の会社(井之上パブリックリレーションズ)で、この夏休みに「長岡の大花火大会」を観に行く社員がいます。休み明けに花火大会の感想を彼から聞いてみたいと思っています。

第2位は、「秋田:全国花火競技大会 大曲の花火」(同8月22日)。この大会は、1910年(明治43)に始まり、「全国花火競技大会」と言えば大曲の花火を指すほど、規模、権威ともに日本最大の花火大会だといわれています。

第3位の「茨城:土浦全国花火競技大会」(同10月3日)は、秋に開催されるということで花火師にとって総決算ともいえる競技会とされ、1年間創意工夫してきた技を存分に盛り込んだ、質の高い花火が見られるのが特長だといいます。

4位以下10位までは、「赤川花火記念大会」(山形)、「ふくろい遠州の花火(静岡)」、「豊田おいでんまつり花火大会」(愛知)、「常総きぬ川花火大会」(茨城)、「古河花火大会(茨城)」「熊野大花火大会」(三重)、そして水戸黄門まつり花火大会(茨城)の順になるようです。

花火の褒め方は?

夜空に拡がる花火を観て、「ワァー素敵!」とか「素晴らしい!」、「凄い!」といった感嘆の声を良く耳にします。ここでは、花火通や玄人受けする花火の褒め方をいくつか紹介しましょう。

先ずは「座り」について。花火玉が筒から打ち出されて、最高点に達し、落下はじめる境を「座り」というそうです。この時点での花火の開花が理想とされています。

「この玉は座りが良い」あるいは「悪いね」といったように使われます。座りを良くするためには、打上火薬量や打上筒と花火玉の隙間、導火線の長さなどの微妙なバランスが要求されるとのこと。

打ち上げられた花火玉が開花し、中の星が飛び出し描かれる円を「盆」といいます。四方八方からみても真円に見え、大きく均整がとれたものが良いとされています。

「この玉は盆が大きくて良い」とか「盆が小さいからあまり良くない」といったように使われます。「盆」を大きく、美しくするには花火玉の総合的なバランス(割薬、星の精度、玉貼りなど)が不可欠となるようです。

花火が開花し、中の星が燃え尽きた状態を「消え口」といいます。約200個から300個の星が同時に着火し、 同時に消え、残り火を出さないのが良いとされています。「もっと消え口を良くしないといけない」とか「この玉は消え口がよい」 といったように使われます。

このところ衣食住に限らず日本独自の様々な文化が海外で高い評価を受けていいます。「花火」もまた、地域に根づいた伝統文化として、インバウンド拡大に大きく寄与する観光資源であり、こうした分野でもパブリックリレーションズ(PR)の役割が期待されます。

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