トレンド

2015.07.30

日本の「祭」〜人気トップは、青森ねぶた祭

暑中お見舞い申し上げます。

先週は、夏の風物詩を代表する「花火」について書きました。今週もやはり日本の伝統文化を代表する「祭」を紹介します。こうしてみると、四季のある日本は素晴らしいですね。
さて、お祭を見に行きたい旅行先を都道府県別に尋ねたJTBの最近のアンケート(複数回答)では、東北を代表する夏祭りの一つ「青森ねぶた祭」が人気を集め青森県がトップになったといいます。調査は5月7-14日にインターネットで実施され、2,508人が回答。

青森、京都、北海道がベスト3

青森県を選んだのは、全体の3割弱に当たる702人。大半の人が青森ねぶたを挙げ「一緒に参加したら楽しそう」(30代女性)、「勇壮、美麗で郷土色が強い」(50代男性)とその魅力を語っていたそうです。巨大な人形灯籠で知られる「五所川原立佞武多(たちねぷた)」への関心も高かったといいます。
奇しくも1986年(昭和61)の今日7月30日は、東北自動車道の浦和?青森間674kmが全線開通した記念日にあたります。こうした新たなアクセスが青森県をトップに押し上げた要因になっているのではないかと思います。

第2位は京都府(561人)。「祇園祭」や「葵祭」、「時代祭」だけでなく京都ならではの観光に対する人気も高かったようです。

第3位の北海道(304人)では「さっぽろ雪まつり」に加え「あばしりオホーツク流氷まつり」などを推す意見もあったようです。4位は、福岡県「博多どんたく港まつり」で5位は徳島県「阿波踊り」の順。

「祭」に誰と一緒に訪問したかについては、1位が「夫・妻」で、2位が「家族」、3位は「友人」、4位は「1人」、5位は「その他」となっています。その他の回答は「職場旅行で」や「出張の際に祭りを見に行く」「恋人と行く」などが寄せられたといいます。

「ねぶた」と「スター・ウォーズ」のコラボ

去る7月11日、イタリア・ミラノ国際博覧会(万博)で、日本の文化を紹介するジャパンデーが催されました。目玉行事として、東日本大震災の復興支援への感謝を込めて東北各県の祭りが集結する「東北復興祭りパレード」が挙行されたといいます。

参加したのは、青森ねぶた祭、秋田竿燈(かんとう)まつり、盛岡さんさ踊り、仙台七夕まつり、山形花笠まつり、福島わらじまつりなど東北6県を代表する祭りに加えて、福島県内からの四つの祭り。

この日、万博会場では数百人の踊り手たちが行進。「東北の元気を届けたい」(実行委員会)との願い通り、威勢のよい掛け声や華麗な踊りが披露され、会場からは割れるような拍手と「ブラボー」と称賛の声が響いたといいます。

青森市とウォルト・ディズニー・ジャパン(東京)は、今年8月の青森ねぶた祭に、人気SF映画スター・ウォーズを題材にした小型ねぶた4台を登場させると発表しています。今年4月に同社から青森市に正式な打診があって実現にこぎつけたとのこと。

4台は前夜祭(8月1日)で、特設会場でお披露目されます。関係者によると、そのうち1台は、最新作に登場する新キャラクターを題材に制作中だとのこと。2日(日)-7日(金)の期間中は、運行はせずに市の観光施設「ワ・ラッセ」に展示するようです。

これは、12月に公開される映画の最新作に合わせ、伝統文化のねぶた祭と融合させ、海外に発信することが狙い。市観光課は「海外に青森ねぶたを知ってもらえる。多くの人に来てほしい」と期待を込めたコメントを出しています。

青森の夏の夜をダース・ベイダーやR2-D2、ヨーダといったキャラクターが彩ることになりそうです。どのような光景が観られるか、楽しみですね。
ミラノ万博での称賛や「スター・ウォーズ」とのコラボなどは、まさに日本の「祭」が観光資源として世界的に評されている何よりの証左と言えます。
前回のブログでも記しましたが、海外で日本独自の様々な文化が高い評価を受けているなかで、パブリック・リレーションズ(PR)の力によって、地域に根づいた伝統文化が観光資源としてインバウンド拡大に大きく寄与することに期待が高まっています。

書籍

注目のキーワード
                 
カテゴリ
最新記事
アーカイブ
Links

ページ上部へ