皆さんこんにちは井之上 喬です。
第一級の寒波が来襲し東京も寒さが厳しくなっています。皆さん風邪などひいていませんでしょうか。
私のブログでも年明けの恒例になりましたが、世界最大の家電見本市インターナショナル・コンシューマ・エレクトロニクス・ショー(International CES)が、今年も米国ネバダ州ラスベガスで7日から10日までの4日間開催されました。
日本でも連日、テレビや新聞、オンラインメディアなどでも度々報道されているので情報を入手された方も多いのではないでしょうか。
非常な賑わいを見せたCES 2014
井之上パブリックリレーションズ(井之上PR)は、このCESの開催母体である米国家電協会(CEA)に対して、日本市場向けのPRコンサルテーションや開催期間中の現地への日本からのメディアツアー支援などを行っています。今回も現地入りした井之上PRスタッフからのホットな速報を交え報告いたします。
大方の予想ではありましたが、フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ「4K」テレビ、自動車の自動運転システム、そして昨年のCEATECでも兆しがありましたがウェアラブル端末の新製品が多くの出展企業から発表されていました。
初日のオープニング・キーノート(基調講演)にはSONYの平井一夫社長兼CEOが登場し、過去のβマックスの失敗例などもあえて挙げて今後のSONYのビジネス戦略を披露。
「感動」(KANDOU)と言うキーワードを繰り返し、新しいSONYスピリットで新時代を切り開く意欲を見せていたようです。
また、昨年インテルのCEOに就任したブライアン・クルザニッチ氏が、開幕前日のキーノートを務め、イヤホン型で心拍数などを計測できる「スマート・イヤーパッド」、洋服を通して赤ちゃんの状態を監視できる端末などウェアラブル端末を紹介し、ウェアラブル端末向けのプロセッサーとして開発したEdison(エジソン)を発表。
新しい時代の潮目を読み切れ
CES2014をとおして見えてくるものは、これまでのようにパソコンを中心にインターネットに接続してきた時代は終焉を迎えているのではないかということです。
現地報告によると、現在主流のスマートフォン(スマホ)、タブレット端末(多機能携帯端末)からウェアラブル端末、自動車、家電などあらゆるモノがインターネットに接続する“モノのインターネット(Internet of Things : IoT)”時代が早くも目前に迫り、IoTを舞台にするビジネスの覇権争いが早くも始まっているとしています。
つまり主人公が目に見えないインターネットに替わったとみることができます。
また、最近の傾向ですが中国勢の勢いが目立っていたようです。
昨年からマイクロソフトの定位置だったセントラルホールの入り口のインテルの隣にはハイセンス(海信集団)が陣取りしています。
その他にもハイアール、TCLなど中国企業がセントラルホールで大きな存在感を示していたようです。また、サウスホールでも、通信機器のファーウェイが最大規模の出展をしていたようです。
今年のInternational CESは、昨年の来場者数15万人を上回る賑わいを見せていたようで、従来の家電中心から自動車、そしてウェアラブル端末と単独の機器の展示からIoTに象徴されるすべての電子機器がインターネットに接続する時代の流れを的確に読み出展していたことがうかがえます。
また、展示内容や出展企業を柔軟に変更している主催団体の対応の速さにも注目したいところです。
パブリック・リレーションズ(PR)で重要なポイントはこれまで何度もお話していますが、流れを読む、潮目を読むことです。
2014年早くも新しいビジネス界の流れが胎動している感じがしますが、日本企業にもこのような潮目を読み切る感覚と分析力が不可欠だと思います。