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2014.02.13

“晴耕雪読”もよし〜今年の「本屋大賞」にはどの作品が選ばれるか?ノミネート10作品発表

皆さんこんにちは井之上 喬です。

東京は先週末、記録的な大雪で都心でも30cm近い積雪を記録しました。慣れない雪かきで筋肉痛の方も多くいらっしゃるのではないかと思います。

そんな天候のときは無理な外出は避け、家で読書を決め込み晴耕雨読ならぬ“晴耕雪読”を楽しんだ方もおられたのではないでしょうか?

何冊読みましたか?

読書と言えば今年も恒例の「本屋大賞」ノミネートが発表されました。2014年本屋大賞にノミネートされた10作品は以下の通りです(作品名五十音順)。

『教場』長岡弘樹(小学館)、『去年の冬、きみと別れ』中村文則(幻冬舎)、『さようなら、オレンジ』 岩城けい(筑摩書房)、『島はぼくらと』辻村深月(講談社)、『聖なる怠け者の冒険』森見登美彦(朝日新聞出版)。

続いて、『想像ラジオ』いとうせいこう(河出書房新社)、『とっぴんぱらりの風太郎』万城目学(文藝春秋)、『村上海賊の娘』和田竜(新潮社)、『昨夜のカレー、明日のパン』木皿泉(河出書房新社)、『ランチのアッコちゃん』柚木麻子(双葉社)

本屋大賞とは、全国の書店員有志で組織するNPO法人本屋大賞実行委員会が運営するもので、ノミネートのための1次投票は昨年11月1日より本年1月5日まで行われ、全国479書店605人が投票。さらに2次投票(1/21-2/28)が行われ4月8日に大賞作品が発表されます。

第10回目の昨年は本屋大賞に『海賊とよばれた男』百田尚樹(講談社)が選ばれたのを記憶されている方も多いのではないでしょうか。

本屋大賞のホームページをみると、「全国書店員が選んだ、いちばん! 売りたい本、本屋大賞」の設立は、書籍、雑誌とも年々縮小傾向にある出版市場において、「売り場からベストセラーをつくる!」とし、商品である本と、顧客である読者を最も知る立場にいる書店員が売れる本を作り、出版業界に新しい流れをつくることで業界を現場から盛り上げていくことを目的にしたものです。

4月8日にはどの作品が選ばれるのか今から楽しみです。

2013年度「日本PR大賞」にも選ばれた実行委員会

私が経営する井之上パブリックリレーションズが加盟する公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会(略称:日本PR協会)は、1月21日、2013年度日本PR大賞「シチズン・オブ・ザ・イヤー」に本屋大賞を運営するNPO法人本屋大賞実行委員会を選定しています。

選定理由は、「長い出版不況が続く中、本と読者を最も良く知る書店員が一番売りたい本を投票によって選ぶ賞として2004年有志による「本屋大賞」を創設、2005年以降はNPO法人化。2013年で10周年を迎えた。受賞作品はいずれもベストセラーになると同時に、隠れた作家の魅力を発掘することにも役立っている」としています。

また、従来の出版社が自社の売りたい本をPRするというやり方から、現場の書店員が「読んで面白い」「お客様に勧めたい」本をPRする本屋大賞は、出版PRの新しい発想であるとし、国民の支持を広く得ていることを高く評価したものです。

私たちパブリック・リレーションズ(PR)の専門家から見ても、出版分野における新たな手法として高く評価できるものです。

活字離れが言われて久しい中での地道な書店員の取り組みが評価されたもので、書店が大好きな私にとってもうれしいことでした。

ちなみに現在私が読んでいる本は、これらノミネート作品とは無縁の『タムガ村600日‐キルギス抑留の記録』(宮野泰著)で、終戦後ソ連のキルギスに抑留された著者が綴ったドキュメンタリー作品です。戦前満州国立建国大学の学生から18歳で応召し、捕虜として終戦を迎えたある兵士の3年に及ぶ抑留生活が描かれています。

書店に足を運び、静寂の空間でお気に入りの1冊を手にする至福の時間は、人々の心を和ませてくれます。

ノミネートされた10作品のうち半数は電子書籍での購入も可能なようです。これも時代の流れでしょうか。変化の激しい時代にあって、心の安寧を保ち豊かな人生を過ごすためにも、本に触れる時間を増やしたいものです。

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