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2014.03.06

桃の節句に「なでしこ銘柄」発表〜成長戦略に女性のパワーが不可欠

皆さんこんにちは、井之上喬です。

今週の月曜日3月3日は上巳(じょうし/じょうみ)の節句、一般的には桃の節句として知られています。女の子はこの日に合わせ幸せを祈り、健やかな成長を祈る儀式をするしきたりになっていますね。現在は、ひな祭りとも言われ雛人形を飾りますが、もともとは人形が身代わりになって邪気を祓うと信じられていたことから、流し雛の儀式が起源となっているようです。

私が経営する井之上パブリックリレーションズでは、このような洋の東西を問わず季節毎の催し物を風化させないためにも会社の受付にその時その時の飾りをするようにしています。先週末からは、この時期恒例の菱餅と雛あられが飾られています。

連続選定企業は東レ、日産自動車、ニコンなど7社

桃の節句に合わせ、経済産業省は東京証券取引所と共同で、2回目となる2013年度の「なでしこ銘柄」として東証1部上場企業の中から業種ごとに26社を選定し発表しました。

選定対象は、女性人材の積極的活用や育児支援、役員・管理職に積極的に女性を登用している企業。

選ばれたのは以下26社(業種順で◎印は2年連続の選定企業):
国際石油開発帝石(鉱業)、カルビー(食料品)、東レ(繊維製品◎)、武田薬品工業(医薬品)、ブリヂストン(ゴム製品)、旭硝子(ガラス・土石製品◎)、ジェイ エフ イー ホールディングス(鉄鋼)、住友金属鉱山(非鉄金属◎)、LIXILグループ(金属製品)、IHI(機械)、日立製作所(電気機器)、日産自動車(輸送用機器◎)、ニコン(精密機器◎)、トッパン・フォームズ(その他製品)、大阪瓦斯(電気・ガス業)、東京急行電鉄(陸運業◎)、日本郵船(海運業)、ANAホールディングス(空運業)、KDDI(情報・通信業◎)、三菱商事(卸売業)、ローソン(小売業)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(銀行業)、野村ホールディングス(証券、商品先物取引業)、東京海上ホールディングス(保険業)、オリックス(その他金融業)、ツクイ(サービス業)。

経済産業省ホームページから見えてくるのは、なでしこ銘柄は女性活躍推進に優れた企業を選定・発表し、投資家に紹介する取り組みで、安倍政権が「成長戦略の中核」とする「女性活用推進」を各社に促し加速させるものであるようです。

また、女性活躍を推進する企業のすそ野を広げるという点では、経産省が昨年度より進めている「ダイバーシティ経営企業100選」と表裏一体をなす取り組みのようです。

東証1部の上場企業と言うことである程度限定されてはいますが、顔ぶれをご覧になってどのような感想を皆さんはお持ちになったでしょうか?

各社の取り組みについては東証ホームページに公表されているので参考にされてはいかがでしょうか。
http://www.tse.or.jp/news/31/b7gje6000004boir-att/b7gje6000004bok0.pdf

まだまだ少ないが女性社長も増加傾向に

帝国データバンクは、2013年12月末時点の企業概要ファイル(約144万社収録)から「株式会社」「有限会社」の代表を務める社長延べ113万6383人のデータを抽出し、2013年の1年間における社長の交代状況のほか、社長の年齢、性別などの属性データを分析し発表しています。

その中で全体に占める女性社長企業の比率は、さまざまな取り組みを反映してか年々上昇を続けており、諸外国に比べるとまだまだ低いですが1990年の4.5%から2013年は7.3%と過去最高を記録したそうです。業種別では、とりわけサービス業、不動産業の上昇が目立つとのことです。

このブログでもたびたび触れていますが企業の成長のためには女性の役割が不可欠です。

しかし女性の社会進出をいくら声高に叫んでも、環境が整備されていないとどうにもなりません。

子育て一つとっても、保育所やそこで働く保育士の拡充など、さまざまな子育て支援策が地域社会で網の目のように張り巡らされて初めて安心して女性が組織で活躍できるのではないでしょうか。

1月にラスベガスで開催されたインターナショナルCES 2014の基調講演でも、Yahoo社長兼CEOであるMarissa Mayer氏が登壇、会場に入れない人が出るほどだったようです。ストーリー・テリングがきちっとできる女性経営者。パブリック・リレーションズ(PR)の立場から日本でも切望されます。

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