皆さんこんにちは井之上 喬です。
いよいよ10月。秋の学会、展示会など様々なイベントが各地で行われる季節が到来しました。パブリックリレーションズ(PR)会社としては、記者会見のようなプレス・イベントが重ならないように、日程の調整などクライアント担当者はさまざまな工夫をし、メディアの方には最新の情報提供を日々心がけているようです。
自動運転車など最先端技術を披露
10月1日から5日まで千葉の幕張メッセでは、最先端IT・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC Japan 2013」が開催されています。
今年の開催テーマは「Smart Innovation―明日の暮らしと社会を創る技術力」で、IT利用による既存産業の拡大と、新産業の創出など、ITの積極的な活用が成長戦略に大きく貢献することが期待されています。
技術革新により私たちの暮らしや社会全体が快適かつスマート化される、と言った点にスポットライトが当てられています。
出展者数は587社・団体(前年は624社・団体)、小間数は2,339で展示会場は、技術革新を支える電子部品・デバイスを紹介する「キーテクノロジステージ」、4Kテレビやスマートフォンなど明日の暮らしや社会の体験を提案する「ライフ&ソサエティステージ」、そして自動運転などの「走行デモ&試乗エリア」などに分けられています。
さまざまなメディアがCEATEC開催を報じていますので、皆さんもメガネ型のウェアラブルデバイスや自動運転車、最新のスマートホームなどの展示をご覧になった方も多いのではないでしょうか。
そのなかでも私が注目したのはテレビ技術です。何をいまさらテレビ、と驚かれる方も多いかと思いますが次々世代のスーパーハイビジョン4K/8Kです。
現在のハイビジョン(2K)が1920×1080の約200万画素であるのに対し、4Kは3840×2160で訳800万画素、そして8Kは7680×4320の約3300万画素で4Kはハイビジョンの4倍、8Kはなんと16倍の超高精細となります。
昨年このブログでも紹介しましたが、東京世田谷にあるNHK放送技術研究所でスーパーハイビジョンのデモを見た時、大画面であるにもかかわらず高精細で奥行きがあり、立体的な映像にぐっと引き込まれそうな感じがしたのを鮮明に覚えています。
復活させよう日本のテレビ産業
今年のCEATECでもパナソニック、ソニーなどが4Kテレビを展示、新聞報道によるとパナソニックは2015年度に販売する50型以上の薄型テレビの大半を4K対応に、ソニーも2016年度をめどに4Kの比率を半分以上にすると方針としており4Kシフトが一気に進みそうな勢いです。
家電の象徴ともいえるテレビ市場では、日本メーカーの存在感は薄れておりサムスン、LGなど韓国勢が席巻しています。
しかし、スーパーハイビジョン開発をオールジャパンで加速することで、地盤沈下した日本メーカーの復活も大いに期待できると考えています。
一般社団法人次世代放送推進フォーラムのロードマップによると、2014年のサッカーワールドカップ(ブラジル)で4Kの試験放送、そして2020年の東京オリンピックでは8Kの試験放送目標と計画を前倒しして開発、実用化を加速するとしています。
計画実現のためには、放送事業者、家電メーカー、通信事業者、放送機器メーカーなどオールジャパン体制による取り組みが不可欠です。
また、世界に誇る放送コンテンツの創出に向けた動きも具体化しており、ハード、ソフト両面から4K/8Kのスーパーハイビジョン実用化に向けた動きが加速しています。
2020年の東京オリンピック開催が大きなきっかけになり、新たな産業が創出できるようオールジャパンでの取り組みを応援したいと思います。
パブリック・リレーションズ(PR)の専門家としてこの流れを加速・維持させるために貢献できればと考えています。
頑張れニッポン!