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2013.02.25

中国大気汚染で日系空気清浄機の人気爆発〜日本では立体マスクの需要が急拡大

こんにちは井之上 喬です。
冬将軍(シベリア寒気団)の勢力が強く、まだまだ厳しい寒さが続くようです。

先日、現在在京メディアの北京支局に勤務する大学の教え子が久しぶりに帰国しました。話題はもっぱら北京を連日襲う濃霧のこと。「この分野で日本の技術支援が期待できるのに」と、尖閣問題がさまざまなところに影響を及ぼしていることを知らされました。

先週19日の 毎日新聞朝刊1面トップでは「PM2.5高濃度で外出自粛」という見出しで、中国からの飛来が懸念される「PM2.5」について、次のような記事を載せています。

「環境省は18日、大気中濃度の測定局を整備する自治体に、新たな財政支援を検討することを明らかにした。また、一定濃度を上回った場合に住民に外出などを自粛するよう注意喚起する暫定指針を今月中に策定する。」

同日の産経新聞朝刊1面トップでも「PM2.5日本は監視体制強化」という記事が載せられていました。この「PM2.5」については、TVニュースなどでもしばしば報じられていますので、皆さんもご存じのことと思います。

日系空気清浄機の人気が家電製品にも好影響

日本国内での最近のPM2.5高濃度現象について国立環境研究所は、2013年1月から2月初めにかけて、日本各地において観測されたPM2.5の高濃度現象を入手可能な観測データとシミュレーションモデルをもとに調査しています。

その結果、全国の一般環境大気測定局における環境基準値超過日数(1日平均値35μg/m3を超過した日数)は16日間あったことなどを公表しています。

発表の一部は、2013年2月13日に開催された環境省の「微小粒子状物質(PM2.5)に関する専門家会合(第1回)」の資料として使用されています。

私の会社(井之上パブリックリレーションズ)は、アジア通信社(徐静波社長)と連携し、中国語による情報サイトである「日本新聞網」を通じて日本の経済、政治、文化情報の発信やビジネス・マッチングなど多角的な事業展開について協業しています。

またアジア通信社では、中国の経済情報を日本にダイレクトに伝える「中国経済新聞」(日本語)も発行しています。

その紙面で、「有害濃霧問題が深刻、日系空気清浄機の人気が爆発」という見出しで、有害な濃霧が中国北方130万平方キロの区域(この面積は日本の国土3つ分に相当)に降り敷いて、北京の可視範囲が200m以下となり、北京首都空港における100便以上のフライトが欠航になった」と厳しい論調で伝えていました。

こうした環境のなかで中国の空気清浄機市場では、尖閣諸島問題で軒並み販売を落としていた日系ブランドのパナソニックやシャープが急速に人気を回復。日系空気清浄機の人気が、副次的に日本の他の家電製品にも好影響を及ぼしていると報じられています。

需要が拡大する立体マスク

インフルエンザの流行やスギ花粉の大量飛散予報を受け、マスクの需要が拡大しているとのこと。私事ですが、今年は風邪が長引いて私も随分とマスクのお世話になりました。

マスク市場でも「立体マスク」から「超立体マスク」、そして「超快適マスク」へと技術革新をめぐる熱いシェア争いが展開され、価格競争もますます激しくなってきているようです。

2月11日の日経MJ(流通新聞)では、日経リサーチがスーパー143社を対象に行ったマスクに関する「ヒット分析バイヤー調査」の結果を紹介しています。

ユニ・チャーム、白元、小林製薬、そして興和の4社9ブランドを対象とした今回の調査では、つけ心地にこだわったユニ・チャームの「超立体マスク」が首位に立ち、「超快適マスク」の分野でも3位とユニ・チャームの健闘ぶりが目立っています。

ユニ・チャームは、昨年秋に耳にかける伸縮素材を刷新。かけた後のたるみを5割強少なくして、顔に長時間フィットし続けるよう改良したそうです。こうした品質向上の取り組みが評価され、全13項目のうち「使用感」(64%)や「リピート購入率」(61%)など7項目でトップになっています。

2位の白元「サニーク快適ガードプロ」は鼻との密着性を高めており、「花粉やウイルスを含む飛沫99%カット」が特長。

小林製薬の「のどぬ?るぬれマスク」は、マスク内側のフィルターにある水分が呼吸によって蒸気となり、のどを潤すという仕組みは最高の評価を得ています。

興和の「クリーンラインコーワ 三次元マスク」はダブルフィルターを採用。「空気中の微粒子を99%カット」するというのがセールスポイントだそうです。

風邪や花粉対策で需要が多様化し、市場が急拡大している立体マスク。

通勤電車の中でもマスクをかけている人が本当に目立つようになりました。マスクはもはや生活必需品というレベルにまで消費者の身近な商品。

今回、日経MJを読んで、特長や機能の異なる立体マスクのブランドがこんなに沢山あることに、一消費者として驚きました。

風邪や花粉の症状に合わせて、どのようなマスクを用いたら良いかなど、パブリック・リレーションズ(PR)で正しい普及を図りたいものです。

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