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2012.10.08

家電見本市CEATECの主役はEV?〜厳しい今こそオールジャパンで革新的発想を!

皆さんこんにちは井之上喬です。
10月8日は体育の日で国民の休日、3連休の方も多いのではないでしょうか。
ポーツの秋、芸術の秋、食欲の秋、などなど皆さん充実の秋を過ごしていらっしゃいますか。ビジネス界でも秋はさまざまなイベントが多くなる季節です。展示会やセミナー、そして学会の開催など国際的なイベントも多いですね。

先週10月2日から家電関係の見本市CEATECが開催されました。
CEATECは1月のインターナショナルCES(ラスベガス)、9月のIFA(ベルリン)と並ぶ国際的な家電見本市の1つに数えられてきました。

激減する出展企業

過去形で書いたのには理由があります。日本経済新聞の10月5日朝刊には「これでいいのかシーテック」の見出しの厳しい社説が掲載されていました。

目を通された方も多かったのではないかと思いますが、一部を引用すると「今年は日中摩擦を受け中国企業が22社出展を中止したが、日本のITの競争力低下を背景に、海外からの出展は2年前から急減している。」と海外からの出展企業の落ち込みに触れています。

そして、「情報発信力の強化が急務だ。今年の出展は624社とリーマン・ショック前に比べ3割以上減った。海外からは161社とピークの半分以下で、来場者も2割近く減っている。国際見本市といいながら、国内色が強まっているのは残念なことだ」と言うもの。

この落ち込みは尋常ではありません。原発事故による風評被害の影響もあるかもしれませんが、日本市場への魅力が無くなったことに起因しているのではないでしょうか?

私が経営する井之上パブリックリレーションズは、インターナショナルCESの国際的なPRネットワークの1社としてさまざまなPRサポートを行っていますが、CESを担当するアカウントチームのメンバーもCEATECを視察した印象として上記の日経社説と同様な印象を持っています。

2012年のCEATECの主役は少し前までのテレビなどの家電から、電気自動車(EV)、次世代住宅スマートハウスに代わっていたようです。

トヨタ自動車が初出展するなどホール7,8の多くのスペース(実はこれまでは家電メーカーが新製品をこぞって出展していた)は、自動車メーカーが幅をきかせていたとのこと。

井之上PRのCESアカウントチームの1人は「展示会場に足を踏み入れると大きな空きスペースが目に飛び込んできた。開催直前の出展キャンセルによるものかと思ったが、これが無人で走るコンセプトカーのデモンストレーションの舞台だと知り驚いた」と様変わりした会場の雰囲気を伝えてくれました。

たしかにEV、スマートホームは大きな時代の流れではあると思いますが、これほど極端だとは想像していなかったようです。

一方、CEATECの主役であったテレビではソニー、東芝、パナソニックが従来のテレビの4倍の解像度の4Kテレビ、4Kのさらに4倍の解像度を誇る8Kテレビを展示していたようです。

特にソニーは84型の4Kテレビをブース正面に3台並べ来場者に技術力の高さをアピールしていたようです(写真)。画質はだれの目から見ても素晴らしく今後大いに期待できると思います。

それとともにスマートフォンやタブレットなど最先端のモバイル機器を支える、電子部品各社の出展は見ごたえがあったとのこと。

村田製作所、ローム、京セラなどは、0201サイズと言われる超小型のチップ抵抗器や積層セラミックコンデンサー、コネクタなどを“世界最小”“世界初”“世界最高速”の冠とともに展示しており、日本の電子部品メーカーの技術力の高さを印象つけていたようです。面白いことに、これら3社はいずれも京都を拠点とする会社です。

奇しくも会期中の10月5日はアップル創業者で前CEOスティーブ・ジョブズ氏が死去して1年。

ジョブズ氏の死後もアップルの勢いは衰えを知らず、2011年にアップルが調達した半導体は前年比3割増の172億ドルで世界最大の調達先になったようです。

また、配信するアプリは70万種類と業界一で、米国ではアプリ開発で21万人の雇用を創出したとのこと。
ジョブズ氏の新しいビジネスモデルが、大きく花開いたと言えるでしょう。

日本企業から“世界最小”“世界初”“世界最高速”

日経産業新聞10月4日付け紙面では、調査会社大手ガートナージャパンの調査をもとに、クラウド、モバイル、ソーシャルメディア(SNS)そしてビッグデータを加えた4つはIT産業で重要技術としながら、期待過多か幻滅される段階と評価し、長期的な視点でのビジネス戦略と組み合わせが重要であるとした興味深い記事もありました。

日本メーカーの最先端の部品技術力、テレビに見られるハードウェアの開発力はいまだ世界をリードしていると思います。

その潜在力と前述のクラウド、モバイルそしてSNSと連動しビッグデータを活用した新たな日本発のビジネスモデルをオールジャパンで創出する、ちょっと欲張りな発想でしょうか?

規模が縮小し、海外からの出展も減少している厳しい状況のCEATECで1つの光明と感じましたが。皆さんはどのように考えますか。

パブリック・リレーションズ(PR)にはスピードが求められます。この手法を取り入れ実践することで企業経営にスピード感が増してきます。

これまで日本企業の意思決定に至るまでの、社内手続きの煩雑性に起因するスピードの欠落は、ビジネスチャンスを大きく逃してきました。

とりわけ新製品開発や新規事業進出で日本企業は一番風呂に入らないと揶揄されてきました。生き残りのための新しいビジネスモデルの開発には、リスク覚悟でスピードを持って果敢に取り組む姿勢が強く求められているのではないでしょうか。

 

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