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2019.07.06

歳時記
~山開きと海開き

皆さんこんにちは、井之上喬です。

鹿児島県、熊本県、宮崎県を中心に西日本では昨年7月を上回る雨量の大豪雨に見舞われ、住人の避難も始まっています。1日も早く平穏な生活が戻るよう心よりお祈りいたします。

富士山の山梨県側の吉田ルートが今月1日、令和最初となる山開きとなりました。しかし、前日からの悪天候や今年は8合5勺までで山頂に行けないことも影響し、登山者の姿はまばらだったといいます。

富士山は7月1日と10日が山開き

富士山の山開き日は登山道によって異なります。静岡県側の富士宮ルート、御殿場ルート、須走ルートはいずれも毎年7月10日が山開きとなるようです。閉山日は、どのルートも一緒で毎年9月10日になるとのこと。

山開きの日にちは山によって異なりますが、3月末から7月初旬に多く行われているようです。例えば出羽三山の湯殿山、月山、羽黒山の山開きはそれぞれ6月1日、7月1日、7月15日。

古くから登山は宗教的な行事であり、平時は霊山への登拝を禁じ、夏季の一定の期間だけ禁を解いたといいます。これが山開きの始まりで開山祭を行って山の神をまつり、登山の安全を祈る行事だったとのこと。

日本を象徴する国内最高峰の富士山(3776m)は、ご存知のように2013年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

正式名称は「富士山~信仰の対象と芸術の源泉」。これで日本の世界文化遺産は13件となり、4件の自然遺産と合わせ、日本の世界遺産登録は合計17件となりました。

世界遺産に登録されたこともあって訪日外国人(インバウンド)の増加に伴い、外国人の富士登山者は今後も増える傾向にあるといいます。

環境省では、富士山の登山者数を把握するため、2005年から各登山道の8合目付近に赤外線カウンターを設置して登山者数調査を実施しています。富士山8合目における平成30年の開山日から9月10日までの登山者数の合計は、約20万8千人だったとのこと。

継続的な調査データはないものの、富士山を訪れる外国人は一説には登山者の約3割が外国人ともいわれているようです。

小笠原の海開きは元旦

一方、関東の海開きは、例年通りであれば6月下旬~7月中旬の間に行われるとのこと。

ただし、海開きの日程は地方や県ごとに決まっているわけではなく、海水浴場ごとに設定されているため海開きの日程にバラつきがでてくるようです。

例えば神奈川県は6月29日が最多で、千葉県は7月14日、茨城県は7月後半が最多といった具合です。

皆さん、日本で一番早く海開きがおこなわれるのはどこかご存知ですか?沖縄八重山諸島? 

いいえちがいます。それは東京から南に1000㎞離れた小笠原諸島だそうです。

小笠原諸島の海開きは、なんと2019年1月1日。元旦に父島の大神山公園と、その前にある大村海岸というビーチで海開きが行われます。

では、逆に海水浴ができなくなるのはいつ頃でしょうか。関東に限らず、全国的に海水浴が終了するのは、8月末となっています。正直、かなり短いという印象を受けますね。安全に海水浴ができるのは、長くとも2ヶ月間ということのようです。

警察庁のまとめによると、昨年の海水事故の年間発生件数は1,356件で、水難者数は1,529人を数え死者・行方不明者692人。7月と8月の2カ月間で年間事故の37%と事故率が高くなっているとのこと。

また昨年、全国で起きた山岳遭難は2661件で、遭難者数は3129人。このうち死者・行方不明者は計342人とのことでした。

この夏、山や海へ友人やご家族と一緒にお出かけになる方も多いかと思います。

私は毎夏亡き母の故郷、愛媛県弓削島に行きますが、自然の中での行楽を大いに楽しむ一方で、海水事故や山岳遭難にはくれぐれもご注意ください。

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