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2019.04.13
史上初のゴールデンウィーク10連休〜お花見と2019GWの経済効果は?
皆さんこんにちは、井之上喬です。
今年の桜(東京)は、3月21日に気象庁が開花宣言をして以来ずいぶんと長い期間、楽しませてくれました。皆さんはお花見に出かけられましたか?
さて、そのお花見の経済効果ですが、関西大の宮本勝浩名誉教授の試算によると“サクラノミクス”は五輪級の経済効果があったといいます(Zakzak by夕刊フジ)。
経済波及効果を加えると約6517億円
日本人の約6000万人が花見に出かけ、飲食や交通費などで1人当たり平均で4000円を支出すると想定。さらに訪日外国人のうち361万人が花見に出かけ、滞在中1日を使うとした場合の支出が1万6914円と計算した場合、支出の総額は合計3017億3154万円となるとのこと。
これに波及効果を加えると6517億4013万円になるといいます。これはお花見の経済効果について試算した日本初となる数値のようです。
上野動物園の赤ちゃんパンダ「シャンシャン」の年間経済効果の約24倍、東京スカイツリーの年間効果の8倍に当たり、建設関連の費用を除けば、五輪開催級の規模に相当。
飲めや歌えで桜の花に浮かれれば浮かれるほど日本経済にも貢献できると思えば、昼間からお酒を飲む抵抗感も薄れ、お酒好きにはたまらない試算といえます。
国内旅行、海外旅行人数が過去最高となる見通し
今上天皇の退位と皇太子殿下の新天皇即位に伴い、2019年のゴールデンウィーク(GW)は4月27日から5月6日まで10連休となります。異例の長期休みで、観光業界や小売業界を中心に経済波及効果を期待する声が聞こえてきます。
「4月27日、28日辺りは(予約件数が)前年比プラス150%ぐらいの伸びになっている」、連休全体の予約件数は前年比3〜4倍になっているとのこと(HIS事業部)。
JTBの推計によれば、2019GW(4/25?5/5)の旅行動向をについて次のように推計しています。総旅行人数は2467万人で内訳は国内旅行が2401万人(前年比+1.1%)で海外旅行は66.2万人(前年比+6.9%)としています。個人的には、国内旅行者はもう少し伸びるのではないかと思いますが、いずれにしても休みに入ると大移動が始まることになりそうです。
国内、海外の旅行先のそれぞれベスト5を挙げると国内が地域別に関東、近畿、中国・四国、東海、そして九州の順で、海外は東南アジア(タイ、シンガポールなど)ヨーロッパ、ハワイ、台湾、米国・カナダの順となっています。
こうした旅行動向を基に三菱UFJモルガン・スタンレー証券の試算によると、10連休は9265億円の消費押し上げ効果があるといいます。休みが単純に3日間増えるという前提の試算ということもあり、10連休である点を勘案すれば、「効果がさらに大きくなる可能性がある」(同証券)といいます。
新元号「令和(れいわ)」は初めて日本の古典から引用された元号としてその意味や由来などについて内外で様々に報道されています。安倍首相は、「この『令和』には、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という意味が込められているとの談話を発表(4/1)。
人々が美しく心を寄せ、文化が生まれ育つためには「倫理観」をベースに「双方向性コミュニケーション」そして「自己修正機能」を抱合し、リレーションシップ・マネジメントをコアとするパブリック・リレーションズ(PR)こそが、不可欠な考え方だと確信しています。
「令和」においてパブリック・リレーションズに係る私たちの役割はますます増大していくと思うと、今から身の引き締まる想いがします。