パブリック・リレーションズ
2006.03.24
『パブリック・リレーションズ』いよいよ今月30日に発刊!「人」「モノ」「金」「情報」のすべてを統合する「第5の経営資源」
こんにちは、井之上喬です。
皆さん、いかがお過ごしですか。
3月30日、いよいよ私の著書『パブリック・リレーションズ』が日本評論社より出版されます。本日(3/24)から全国の大手書店に配本されるこの本は、2001年にPHP研究所から発刊された『入門・パブリックリレーションズ』を全面改訂し、私自身の35年にわたるPRの実践を通して得た知識や経験のエッセンスと理論を紹介したものです。パブリック・リレーションズの包括的な理解と、その奥深さ、幅広さを実感できる本に仕上がったのではないかと考えています。
内容としては、1月6日号の井之上ブログにもご紹介したように、パブリック・リレーションズの機能と役割を俯瞰するために、その基本概念とともに米国での登場・発展の歴史や日本での導入経緯をわかりやすく説明しています。また、現場での応用を考え、危機管理やIR、CSR、報道分析など実践に必要とされる技術や手法に加え、参考となるケース・スタディも紹介しています。そして辞書機能も果たせるようINDEXを充実させました。
この本では、初めてパブリック・リレーションズが「第5の経営資源」であると位置づけました。すなわちパブリック・リレーションズを経営システムの視点から捉え、「人」、「モノ」、「金」、「情報」というこれまでの4つの経営資源を個々に強化し、それらを有機的に統合して最短距離で目標(目的)を達成させる、重要な経営資源の一つであると規定しています。本書を読んでいただければ、組織経営でパブリック・リレーションズが如何に必要とされ、また重要であるかが十分に理解いただけるものと思います。
問題解決への確かな技法
インターネット社会の到来により地球規模で変化のスピードが加速するなか、私たちを取り巻く環境は複雑かつ多様性を増しています。出口の見えない混迷する社会にあって、一筋の希望の光を見つけ、まわりを照らし続け目的を達成する手法が、パブリック・リレーションズであるともいえます。あらゆる問題に対する戦略的なソリューション提供を可能とするこの確かな技法こそ、いまの日本に最も求められているものといえましょう。
この本は、パブリック・リレーションズの初心者から専門家の方々まで幅広く読んでいただける内容となっています。ある時はパブリック・リレーションズのテキストブックとして、またある時は解決法を求めて紐解くビジネスの指南書として、企業や公共団体など組織体のトップや広報部門、教育現場に携わる方々など、一人でも多くの方の手にとっていただくことができれば幸いです。
今回この本を出版するにあたり、日本評論社の担当部長でこの本の発刊にご尽力いただいた守屋克美さんには大変お世話になりました。そしてその他多くの方々のご協力を得てこの日が迎えられたことを心より感謝します。ありがとうございました。
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最短距離で目標を達成する「戦略広報」
『パブリック・リレーションズ』 の紹介
書名:パブリック・リレーションズ
著者名:井之上 喬
発行日:2006年3月31日
判型:A5版上製
定価:\2,400+消費税
出版社:株式会社日本評論社
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目次
はじめに
序 章
パブリック・リレーションズは21世紀最強のリアルタイム・ソフトウェア
1 最短距離で目標達成を可能にするパブリック・リレーションズ
2 パブリック・リレーションズを成功に導く3つのキーワード
3 21世紀社会におけるパブリック・リレーションズの意義と役割
4 パブリック・リレーションズは第5の経営資源
5 不足するパブリック・リレ?ションズの専門家
第1章 パブリック・リレーションズとは何か?
1 パブリックとは
2 さまざまなリレーションズとそのターゲット
(1)メディア・リレ?ションズ
(2)インベスター・リレーションズ
(3)ガバメント・リレーションズ
(4)エンプロイー・リレーションズ
(5)コミュニティ・リレーションズ
(6)さまざまなリレーションズと能力
第2章 パブリック・リレーションズの歴史的背景
1 パブリック・リレーションズの変遷とその定義
2 パブリック・リレーションズの現代的定義と役割
3 なぜ日本のPRは遅れをとったのか
――日本におけるパブリック・リレーションズの発展史にみる
(1)日本のPRの発展に重要な役割を果たした社会・歴史的要因
(2)日本にパブリック・リレーションズの歴史
4 経済摩擦と海外PR
5 日本で普及している市民(社会)運動
6 日本文化とパブリック・リレーションズ
7 メディアとパブリック・リレーションズ
第3章 パブリック・リレーションズと組織体
1 パブリック・リレーションズに対する日本企業トップの意識
2 企業のコミュニケ?ション戦略
3 政府・自治体におけるパブリック・リレーションズ
(1)政府・公共機関におけるパブリック・リレーションズの役割
(2)メディアの政府に関する報道
(3)合衆国情報庁にみるグローバル・パブリックリレーションズ・プログラム
(4)選挙におけるパブリック・リレーションズの役割
4 パブリック・リレーションズ専門家に求められる資質と能力
5 PR会社の機能と役割
6 企業・組織によるパブリック・リレ?ションズ業務のアウトソ?シング
7 ユビキタス社会における企業PR
(1)ユビキタス・ネット社会の到来
(2)ユビキタス・ネットワーク社会に向けた企業の課題
(3)ネットで効果的なメッセージを発信するには?――戦略的PRの重要性
(4)ブログ(Blog)の効果的な利用
8 急がれるパブリック・リレーションズの専門家教育
(1)義務教育段階と高等教育での導入の必要性
(2)高等教育における人材育成
(3)組織体における受入れ体制の整備
(4)PR専攻学生の卒業後における社会的環境の整備
(5)国家的課題としての取り組みが必要
第4章 企業・組織における危機管理
1 欠かせない危険・危機への備え
2 危機管理を構成する3つの概念
(1)イッシュー・マネジメント(Issue Management)
(2)リスク・マネジメント(Risk Management)
(3)クライシス・マネジメント(Crisis Management)
3 事例に学ぶ危機管理とその教訓
(1)パブリック・リレーションズの視点で捉える
(2)2つの好対照の事例
4 企業経営者に高まる危機管理意識
5 危機管理の具体的処方箋とそのポイント
第5章 戦略的パブリック・リレーションズの構築と実践
1 パブリック・リレ?ションズのライフサイクル・モデル
2 日米自動車交渉におけるPR戦略の実践例
3 メディア・トレ?ニングによるスキルアップ
第6章 パブリック・リレーションズ活動の評価と測定
1 PR活動の評価・測定の必要性と課題
2 PR活動の評価手法
3 最も威力を発揮する報道内容分析(CARMA)
第7章 パブリック・リレーションズ活動のケース・スタディ
1 シンガポールの公立病院におけるSARSキャンペーン
(イッシュー・マネジメント・プログラム)
2 マッキントッシュ(Mac)の日本市場進出プロジェクト
(新製品発表プログラム)
3 ボーイング社とダグラス社の大合併
(エンプロイー・リレーションズ・プログラム)
資料1 パブリック・リレーションズ関連団体
国際パブリック・リレーションズ協会(IPRA)/米国パブリック・リレーションズ協会(PRSA)/社団法人日本パブリックリレーションズ協会(PRSJ)/社団法人日本広報協会/日本広報学会/情報文化学会日本インベスター・リレーションズ協議会
資料2 アメリカにおけるパブリック・リレ?ションズ発展小史
パブリック・リレーションズ(PR)関連用語集
参考文献
おわりに
索引
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