パブリック・リレーションズ

2010.09.30

スーパー“電気自動車(EV)”の衝撃!〜テスラ・モーターカー試乗

こんにちは井之上 喬です。
中秋の名月を挟んで、一気に秋めいてきましたが、体調はいかがですか。

先日、あることで、スポーツタイプ電気自動車(EV)の開発会社、米国シリコン・バレーのベンチャー企業、テスラ・モーターズ社がつくっている、「テスラ・ロードスター」に試乗する機会を得ました。

テスラ・モーターズは2003年に設立。2008年には本格的なスポーツ・カー「テスラ・ロードスター」を発表。自動車業界とは無縁の人たちによって開発されたテスラはたちまち全米はもとより、世界のモーター・ファンを魅了しました。私もそのうちの一人。

今年5月にテスラ社はトヨタと包括提携し注目を集め、トヨタのEV市場参入が話題になりました。

テスラとの出会い

スーパーEVカー、テスラとの出会いのきっかけは、日本橋のホテルのある夕食会。テスラ・モーターズのアジア・パシフィック統括責任者のKevin Yu氏を知ったことでした。

帰り際に、彼がさりげなく「みていく?」といいました。最初にその言葉の意味が理解できませんでしたが、やがて彼がテスラを乗ってこのホテルに来ていたことが分かりました。

ホテルの玄関に下りていくと、何と長身の彼が運転してきたスーパーEVカーがあったのです。ブルー・メタリックで車高が低く、重量が1.2tと大型乗用車の半分のテスラ。

注目のバッテリーとモーターは車体後ろのトランク・ルームの奥に格納されており、ちょうどミッドシップ・エンジンのような感じです。バッテリーの重さは約450kgと全重量の1/3強は電池。

頭上はオープン・カーのように布製のカバーを手動で脱着でき、座席シート、ドア・ミラーなども全て手動という、なるべく電気を使わない設計思想が伝わってきます。

最先端を支える日本の技術

数日後、Kevinさんの取りはからいでテスラ・モーターズジャパンのセールス・マネジャーの井尾慎之介さんが、試乗のために車をオフィスまで運んでくれました。9月22日、まさに中秋の名月の昼さがりの午後。

ロードスターは、英ロータスのデザインによる2シーターのオープン・カー。フル充電時にはなんと394キロメートルを走行でき、発進から3.7秒で時速96キロメートルに達する抜群の加速力を誇っています。

地面につきそうな車体、ドライバー・シートに足を折り曲げながら体を滑り込ませると、小さなハンドルで、さながらF1ドライバーになったような気分。

ダッシュボードなどの作りはとてもシンプルで、ギア・チェンジの代わりにP(駐車)、R(後退)、D(ドライブ)、N(ニュートラル)の4つのボタンがあるだけ。

「テスラ・ロードスター」を試乗する筆者(奥)とテスラ・ジャパンの井尾さん(手前)

Dボタンを押して最初は恐る恐るアクセルを踏むと、スーッと音も振動も無くこれまでの車では経験したことのない感覚で動き出しました。

さらにアクセルを踏み込むと一気にグーンと、胸を押さえつけられるほどの想像以上に強烈なG(重力)と加速とを体感できました。

特に、パワー・シフトしたときの加速時のスピードは暴力的で、ポルシェ・ターボと同じ。若いころポルシェで体感したものより数段上の加速感で、高速になるとモーター音も聞こえ、電気自動車のおとなしさは感じさせません。
このパワーの源は、ノート・パソコンなどにも使われているリチウム・イオン電池で日本のパナソニック製。電池を6831個搭載し、走行距離と加速力を飛躍的に高めています。

このような世界最先端のスーパー電気カーの心臓部といわれる重要な部分に、日本の技術が使われていることに誇りを感じました。

アクセルから足を外すと大きく減速。ハイブリッド・カーでも使われているシステムで減速するときに失われるエネルギーを使って充電、走行距離を延ばしているということです。

現在日本には12台ほどのテスラ車が持ち込まれているようです。価格は日本仕様で約1,600万円。また30万円弱で400kmを3時間半で充電できる急速充電器のキットが入手できます。

テスラ・ロードスターは「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」の対象車両となっているようで、数百万円は安くなるようです。2012年には、同じ機能のセダンが約五万ドルで販売される予定され、そのデザインはマセラティに似ています。

また近々に東京青山にショー・ルームもオープンする予定だそうです。ご興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

最近は人の心に衝撃を与えるような出来事にはなかなか出合えません。しかし、いつも大いなる好奇心を持ってまわりの動きを注視することは、とても大切なことです。

パブリック・リレーションズ(PR)に携わる人間としては当然のことですが、皆さんもそんな気持ちを常に持ち続けてはいかがでしょうか。

それにしてもあの強烈な加速感にはいまでもゾクゾクします!

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