パブリック・リレーションズ

2007.11.09

PRパーソンの心得 15 チームワーク

こんにちは、井之上喬です。

紅葉が楽しめる季節になりました。皆さん、いかがお過ごしですか。
パブリック・リレーションズのプロジェクトは通常チームを編成して行なわれます。一人の個人として強い個性を発揮できても他者と協働しチームワークを発揮させることができなければ大きなプロジェクトを成功させることはできません。

考えを同じにする

チームワークを機能させるために必要なことは考えを同じにすること。明確な目標や方針を掲げ、プロジェクトの実施スケジュール、仕事の役割分担など、大きな事柄から細かい点まで全てを明確化し共有することです。

特に大切なことは、チームの掲げる価値観や目的意識を各メンバーに納得してもらい共有すること。互いが納得して行なう活動には自主性が生まれ、各メンバーの活動がひとつの目的へと有機的につながり、大きな相乗効果が期待できます。

それを機能させるのは「報連相(ほうれんそう)」つまり報告・連絡・相談という双方向のコミュニケーション。毎日のコミュニケーションを確実に行なうことで、チームリーダーや各メンバーが、プロジェクトを取り巻く情報をリアルタイムに様々な視点で収集し、必要な修正を行なうことができます。

このような環境が整っているチームは、すばやく行動できるのが特徴。臨機応変に行動することができるので、最良のタイミングでプランを実施していくことが可能となります。また、問題が発生した場合もその影響を最小限に抑えることができます。

他者に対する敬意

プロジェクト遂行には異なった性質を持つ人間が集まりチームを結成し、一つの目標を達成しなければなりません。チーム運営において一番難しいのは、互いのアイデンティティを認めながら交じり合い一つの成果を生み出すことかもしれません。

違いを認め合いながら、密接に交じり合うことを可能にするのは、他者に対する敬意。相手を尊重する態度は互いの信頼感を醸成し、ポジティブな環境を作り出し、目標達成をスムーズにします。

しかしチーム内でメンバーの協調を図っても、どうしてもケミストリー(肌合い)が合わないケースもあります。その時は思い切ってメンバーの組み合わせを変えてしまうこと。肌合いの合わない者が一緒に働く環境ではエネルギーを消耗してしまい、果を上げるどころではなくなってしまいます。

チームワークを機能させる上でのPRパーソンの役割の一つは、その環境づくり。各メンバーが最大限の能力を発揮できる良好な環境を醸成することです。状況が刻一刻と変わる中で複雑な問題を解決しなければならないパブリック・リレーションズにおいて、プロジェクト完了まで気を緩めることは許されません。様々な視点をもち、細心な注意を払いながらチームはプロジェクトを完遂させなければなりません。

チームワークを機能させ一つの目標に向かっていく考え方は、地球上に在るものが共生していく姿勢につながっているような気がします。
しっかりとした強い個を持ち主体的に行動し、多様性を抱合しながら互いのアイデンティティを尊重し認め合うことができた時、私たちは繁栄という共通の目標に向かって歩み始めることができるのです。

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