趣味
2010.08.23
有給休暇消化率で最下位のニッポン 〜求められる質の追求
こんにちは井之上 喬です。
先日愛媛県弓削島での休暇を終え、仕事に復帰しました。
8月23日は24節季のうちの処暑(しょしょ)。
「暑さがやむ」の意味で、朝夕は涼風が感じられる初秋のころをさすそうですが、まだまだ日中は残暑が厳しいですね。夏休みはどのように過ごされましたか。
日本では、まとめて休みをとる習慣がまだまだ一般的に普及していないことから、ゴールデンウィーク、夏休み(お盆休み)、そして年末年始と、全国的にある程度まとめて休みが取れる機会がつくられています。
しかし休みが集中することになり、観光ビジネスの側面で捉えると決して効率がいいとはいえません。
有給休暇消化率最下位
休みと言えば、ロイターと調査会社イプソスが8月上旬に発表した「有給休暇を使い切る国別ランキング」には興味深い数字が載っていました。
この調査は、24カ国の約1万2500人を対象に実施、有給休暇を使い切る労働者の割合を国別にまとめたもの。
さてランキングですが、1位はフランスで何と89%、次いでアルゼンチンが80%で続きハンガリー78%、英国とスペインが77%でこれがベスト5、70%以上の国はサウジアラビア、ドイツ、ベルギー、トルコ、インドネシアと続いています。
ここで問題です、日本そしてお隣り韓国は? 韓国は53%で21位、そして日本は33%で最下位となっています。
調査会社は、「所得の高低に関わらず世界の労働者の約3分の2が有給休暇を使い切っている」「年齢別では50歳以下の若い人が使い切る人が多く、経営幹部クラスでは60%が使い切っていなかった」そうです。なんとなくわかる気がします。
また、「有給休暇を使い切らない理由はさまざまだろうが、仕事に対する義務感の強さが主な理由だろう」と分析していますが、皆さんはどう思いますか。
読書で自分のバランスをとる
休暇はその休みの量(長さ)だけでなく、質の問題としても考えたいものです。いつも残業で忙しい人は家族サービスに徹することも大切かと思いますが、せっかくの休みですからたまには自分のためにも大切な時間を使うことも1つの考え方ではないでしょうか。
そんな時間を読書に費やすのもいいですね。
パブリック・リレーションズ(PR)に携わる人間として、日常的にさまざまな膨大な量の情報に接していますが、はたして自分のためにその情報がどれだけ生かされているのか考えてみるのもよい機会かもしれません。
先日、会社近くの新宿の大手書店を訪れました。各階のゆったりとした静かなスペースにはお目当ての本を探す多くの人が目につきました。この書店ではベストセラー本の紹介、話題の本の紹介に加え、特設企画コーナーも設けてあります。
活字離れが言われて久しいですが、こうした場所に行くと私も含め日本人は本当に本が好きなんだなあと実感できます。読書を通して、ともすれば見失いがちな自分自身を取り戻すことは大切なことだと思います。
ちなみに2010年は「国民読書年」だそうですが、皆さんご存知でしたか?
政府は2010年を「国民読書年」と定め、政官民が協力し、国をあげて様々なイベントも企画され、あらゆる努力を重ねていくことが宣言されています。
政府広報は、「近年は、学校での『朝の10分間読書運動』が浸透したり、学校だけでなく家庭、地域全体で読書を推進する『読書のまちづくり』が広がったりするなど、読書に対する国民意識が再び高まりを見せています」。とし、国が教育現場や社会での読書運動を強力に推進しようとしていることを感じることができます。
ちなみに8月20日までの1カ月は「雑誌愛読月間」。先日電車の中で、1つの中刷り広告が目に飛び込んできました。
キャッチコピーは「先生!雑誌を教科書にしてください。」。おもわず笑いがこみあげてきました。
時間が空いたら書店や図書館でお気に入りの1冊を探してみるのはいかがでしょうか。至福のときをみつけることができるかもしれません。