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2018.07.02
人類の宇宙(そら)への憧れ果てしなく〜夏の夜空に思いをはせる
皆さんこんにちは、井之上喬です。
関東地方では過去最も早い6月中の梅雨明けとなりました。
猛暑と水不足が心配されますが、元気に夏を楽しみたいものです。
7月と言えば七夕、町のあちらこちらで短冊に願いを込めた七夕飾りを目にします。
澄み切った冬の星空を楽しむのも良いですが、涼を求め夏の夜空に目を向けるのもまた一興ですね。
2つのニュースに宇宙への憧れを見る
宇宙関連では最近、明暗を分けるニュースがありましたね。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「はやぶさ2」が小惑星リュウグウに到達したことと、実業家の堀江貴文氏も設立にかかわったベンチャー企業インターステラテクノロジズの観測ロケット「MOMO(モモ)2号機」の打ち上げ失敗のニュースです。
ロケット開発スタートアップのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は、6月30日の早朝にMOMO2号機を打ち上げましたが、直後にロケットは落下、炎上し残念な結果になったのは皆さんもテレビなどの報道でご存知かと思います。
民間単独で国内初の宇宙への到達を目指したプロジェクトは、成功が期待されていましたが、昨年7月に打ち上げたモモ初号機が高さ約20kmに到達したものの、飛行中に機体が破損し宇宙空間に届かなかったのに続き、今回も宇宙への夢は次回の挑戦に持ち越されました。
世界各国で民間のスタートアップによるロケット開発が加速していますが、ロケットの研究開発から事業化は非常に困難でビジネスで成功しているのは実業家イーロン・マスク氏が率いる米国スペースX社ぐらいなのも現実でしょうか。
生命誕生の謎を探る
MOMO2号機に数日先立つ6月27日、JAXAは記者会見を開催し2014年12月に打ち上げた「はやぶさ2」が小惑星リュウグウに到着したことを発表しました。
はやぶさ2はこの日、リュウグウ探査の”ベースキャンプ”となるホームポジション(リュウグウから約20kmの地点)に到着したそうです。
JAXAのはやぶさ2プロジェクトのホームページも「リュウグウまであと0.00km」と到着を示しています。これでいわば往路は完走となり今後は、小惑星に関する様々な調査運用が始まることになります。
3年半もかけて小惑星を目指したのは、生命誕生の謎に迫る有機物や水を含む岩石があるとみられるからだそうです。
プロジェクトチームは、2020年末に岩石を地球へ持ち帰る「サンプルリターン」を目標にしているようです。
持ち帰った岩石から、我々人類の生命誕生のなぞの一端が示されるかもしれないと思うとワクワクしますね。
今後はやぶさ2は、リュウグウから20kmのホームポジションから、7月末には5kmまで近づき、水を含む鉱物が表面のどこにあるのか、太陽光が当たったときの温まりやすさで岩や砂利、砂地を見分けたりする調査を実施。
そして、9月から10月に予定される最初の着地では、あらかじめカメラで黒く見える場所などを探し、有機物の採取を計画しています。調査が順調に進むことを祈るばかりです。
宇宙、空へのあこがれは地球上の人間、誰もが持っている共通のものではないのでしょうか。
七夕に合わせ星空に目を向けるのも良い機会だと思います。
7月7日の七夕の日を中心にその前後に全国各地で天文や宇宙の講演会が実施され、日本天文学会主催の「全国同時七夕講演会」が計画されています。(共催:天文教育普及研究会、後援:日本学術会議)
http://www.asj.or.jp/tanabata/2018/
皆さんも最寄りの講演会場に足を運び、一緒に七夕講演会を楽しんでみてはいかがでしょうか。
未来には、はやぶさシリーズの後継機と天の川銀河の邂逅、などという夢物語りの実現もあるかもしれませんね。
そして夢と可能性には限界はないのかもしれません。