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2018.04.10
米大リーグ大谷翔平選手活躍の衝撃〜新天地で頑張る皆さんに贈るパブリック・リレーションズの視点
皆さんこんにちは、井之上喬です。
新年度に入り街中には新入社員、新入学生と思われるフレッシュマンの姿がたくさん見られます。
新しい環境に戸惑うことも多いかもしれませんが、大いなる可能性に挑戦してください。
私は今ニューヨークに来ています。デトロイト訪問の機会を利用して、ボストンなど東部の友人たちと旧交を深めるために彼らとの再会を楽しんでいます。
柔軟性と
新天地での挑戦と言えば、日本ハムから米大リーグのエンゼルスに移籍した大谷翔平選手が衝撃的なデビューを飾り、日本だけでなく米国でもニュースなどで衝撃的に紹介されています。
大谷選手は4月6日(日本時間7日)までの打者として3試合連続本塁打に加え、8日(同9日)のアスレチックス戦では本拠地で初先発し、なんと12三振を奪い、7回1安打無失点で投手として2勝目を挙げました。
その内容も7回先頭打者までパーフェクト投球という衝撃の内容で、160キロに迫るストレートとキレの良いスプリットで三振の山を築く圧巻の投球でした。MLB公式ツイッターが動画付きで速報するほどの衝撃だったようです。
ボールやピッチャーマウンドの状態の異なることもあったと思いますが、オープン戦で苦戦した大谷選手に対して、米国メディアは辛口の評価をしていましたが、周りの雑音も気にせず環境に合わせ自己修正をし、きちっと開幕に間に合わせた彼の柔軟さには舌を巻くばかりです。
米大リーグは9日(現地時間)、週間MVP(2?8日)を発表し、ア・リーグはエンゼルスの大谷翔平選手(23)が初受賞したと伝えています。投打の「二刀流」をこなす選手の受賞は、同リーグが週間MVPを選び始めた1975年以来、初めてのことだそうです。
シーズンはまだ始まったばかり。日本とは違う生活環境、野球環境のなかで体調管理も大変だと思いますが、是非、日米で“二刀流”で活躍してほしいと心から願っています。
新入社員への社長からのメッセージ
新天地に飛び込んだ新入社員へ社長からのメッセージ、あなたの会社ではいかがでしたか。
新聞報道などから拾ってみますと、トヨタ自動車の豊田章男社長は「AI(人工知能)や自動運転の進化で今、車の定義が大きく変化している、次の100年も車が移動手段の主役であり続けるかはわからない」と危機感とともに、こうした時代を生きるため、トヨタのカンバン方式などに加え、自分らしさを磨いてほしいと新入社員に求めています。
また、楽天の三木谷浩史社長は英語で「AIやメディア、教育などあらゆる領域で社会が根本から変わろうとしていて、10年から15年後の世の中は全く違うものになっている」と変化の時代のなかで新入社員には「革新性、創造性、そして、起業家精神を持って一緒に走ってほしい」と激励していました。
ソフトバンクの孫正義会長は「これからは多くの変化がある。シンギュラリティが到来した社会では、今の仕事の多くがAIやスマートロボットに置き換わり、人間はもっとクリエーティブで、お互いが心を通い合わせ、感謝し合うような、より高付加価値のある仕事に取り組んでいくことになる。ソフトバンクグループが目指すのは、情報革命ただ一つ。同期の桜として一緒に素晴らしい人生を過ごしましょう」とちょうど満開の桜にたとえに新入社員の門出を祝っていました。
「倫理観」、「双方向性コミュニケーション」、「自己修正」の3つのキーワードをあなたに
新天地に飛び込み頑張っている皆さんへ、私が経営する井之上パブリックリレーションズが考えるパブリック・リレーションズ(PR)に関する3つのキーワードを贈ります。この考え方は、個人や組織体に共通する普遍的なものだと考えています。
それは倫理観に支えられた双方向性コミュニケーションと自己修正機能をベースとしたリレーションズ活動である、という考えです。
経済、政治、文化においてハイパー化するグローバリゼーションが加速するなかで、民族や文化、言語、宗教、国境を超えてステーク・ホルダー(利害関係者)とのリレーションシップ・マネジメントを実践するパブリック・リレーションズがグローバルビジネス、そしてグローバルな視点で挑戦し続ける皆さんにとっての基盤になると確信しています。
日本の組織内で繰り返される様々な不祥事は、パブリック・リレーションズが組織体に組み込まれていないことによると考えています。忖度や同調圧力などは、日本のハイコンテクスト文化に根差しているのはもはや明確です。
これからの日本社会を変革するのは若い皆さんです。3つのキーワードを頭に入れて、社会人として自らの信ずる道を進んでください。皆さんが豊かな人生を歩んでいくことができるよう心より祈っています。