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2016.12.02

新語・流行語大賞2016〜年間大賞には「神ってる」

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

昨日(12月1日)午後5時、恒例の「新語・流行語大賞2016」が発表されました。この賞は、この1年の間に発生したさまざまな「ことば」のなかで、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選ぶとともに、その「ことば」に深くかかわった人物・団体を顕彰するものといわれています。

初めて行われたのは1984年で、自由国民社が主催するものでした。数年間は金・銀・銅といった各賞を選定していたようです。現在のような年間大賞という選定方法は第8回の1991年から開始されたといいます。

また、2003年からは(株)ユーキャンと提携することとなり、以降正式名称が「ユーキャン新語・流行語大賞」となったようです。

世相を反映するベスト10

今回ノミネートされたのは、ゲスの極み乙女ボーカルの川谷絵音さんとタレント・ベッキーさんの週刊文春による交際報道で話題になった「ゲス不倫」、社会現象となった「ポケモンGO」、歌手ピコ太郎さんの「PPAP」。

これらの他に、お笑いコンビ「トレンディエンジェル」の「斉藤さんだぞ」や25年ぶりのセ・リーグ優勝を果たした広島東洋カープの緒方孝市監督が鈴木誠也選手に対して語った「神ってる」、大ヒット映画の「君の名は。」、「シン・ゴジラ」、政治関係では、SNSに書き込まれた「保育園落ちた日本死ね」や豊洲市場移転問題や東京五輪に絡んだ「盛り土」、「レガシー」などの30語が候補に入っていたようです。
選考委員会は、姜尚中(東京大学名誉教授)、俵万智(歌人)、鳥越俊太郎(ジャーナリスト)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる(漫画家)、箭内道彦(クリエイティブ・ディレクター)、清水均(『現代用語の基礎知識』編集長)で構成されているといいます。

既にTV報道やインターネットを通じて、ご存知の方も多いかと思いますが、「新語・流行語大賞2016」には「神ってる」(広島緒方孝市監督、広島鈴木誠也外野手)が選ばれました。

年間大賞を除くトップ10には「ゲス不倫」、「聖地巡礼」、「トランプ現象」、「PPAP(パイナッポーアッポーペン)」、「保育園落ちた日本死ね」「(僕の)アモーレ」、「ポケモンGO」、「マイナス金利」、そして「盛り土」でした。

今年の大賞2016の「神ってる」は鈴木選手を指したもののようですが、私には米国メジャーのヤンキースから日本に戻り古巣で広島勝利のために大きく貢献した、黒田博樹投手の存在があっての「神ってる」だったように思います。

第1回の金賞は「オシンドローム」

第1回(1984年)の新語部門金賞は「オシンドローム」で受賞者はジェーン・コンドンさん(雑誌『タイム』フリー記者)だったと記録されています。

これは当時、超人気番組だった朝のNHK連続テレビ小説『おしん』に因んだ新語。日々の苦労に必死に耐え、それでも明るさを失わず他人に優しい主人公「おしん」の姿は、戦後を働き抜き、豊かさを手に入れた日本人の心情に大きな共感を与えました。

その状況を、全国民の感情が同一にシンドローム化しているとして、『タイム』誌上で「おしんドローム」と表現されたのが受賞につながったようです。この「ことば」は、私もよく覚えています。

過去5年間の流行語大賞を並べてみました。まだ記憶も新しく、当時の世相を想いおこします。

2011年は「なでしこジャパン」(小倉純二=日本サッカー協会会長)。2012年は「ワイルドだろぉ」(スギちゃん)。2013年は流行語大賞の当たり年で、「今でしょ!」(林修=東進ハイスクール講師)、「お・も・て・な・し」(滝川クリステル)、「じぇじぇじぇ」(宮藤官九郎、能年玲奈)、「倍返し」(堺雅人、TBS「半沢直樹」チーム)と4つが大賞を受賞しています。

2014年は「ダメよ〜ダメダメ」(日本エレキテル連合)と「集団的自衛権(受賞者辞退)」。2015年は「トリプルスリー」(ソフトバンク柳田悠岐、ヤクルト山田哲人)と「爆買い」(羅怡文=ラオックス社長)でした。

皆さんは、どの「ことば」が強く印象に残っていますか。

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