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2013.12.12

2人の佐藤氏に見る日本のデザイン力!〜東京五輪を契機にオールジャパンで日本のソフト力強化を

皆さんこんにちは井之上 喬です。
師走に入り時間の過ぎるのが特に早くなった気がします。

先日明治神宮外苑のいちょう並木を見に行きました。ふかふかの黄色いじゅうたんが忘れられず毎年この時期訪れます。

さて全国各地に年の瀬の風物詩がありますが、東京では15日と16日に世田谷のぼろ市、そして17日からは浅草の羽子板市が開催されます。

伝統文化に見る日本のデザイン

世田谷ボロ市は、天正6年(1578年)に小田原城主北条氏政がこの地に楽市を開いたのが始まりで、世田谷を代表する伝統行事として、400年以上の歴史を有しています。

また浅草の羽子板市は、江戸時代に毎年12月17日、18日に正月用品や縁起物を売る店が境内に集まり「歳の市」と呼ばれていたことの名残だそうですが、数多くの立体的な羽子板には日本の高度な工芸技術が集まっているような感じがします。

形は変えながら、こうした身近なところでも日本の伝統文化が長く息づいている証拠が見受けられます。
このような伝統的な催し物に出かけ、羽子板や骨とう品を目にして興味深いデザインに出会うことが多々ありますが、日本の生活に密着したデザイン力の高さを実感する瞬間でもあります。

あらゆる業界でグローバル化が進む中、激化するグローバル競争に勝ち抜くためにも日本のデザイン力が重要になっています。

グローバル企業に不可欠な統一されたブランディング

12月8日付けの日経MJでは、日本のデザイン界をリードし世界的にも注目されている佐藤可士和氏と佐藤オオキ氏の2人の佐藤氏の対談記事が掲載されていました。

2人の活躍ぶりやエピソードについては、テレビなど多くの媒体でも取り上げられているので目にされた方も多いかと思いますが、私の印象では2人とも使う人の身になって徹底的に機能性とデザイン性を追求、最終的には生活が向上するデザインが原点になっているのではないかと思います。

対談記事からいくつか紹介しますと、グローバル企業の条件として可士和氏は「世界で戦うのに一番必要なのは統一されたブランディング」そのためには「まず内部のイメージを統一する」ことが必要としています。
またオオキ氏は「海外ブランドは経営者から担当レベルまでイメージが統一されているのを感じる」とし、内部からイメージを統一することがグローバルブランドには不可欠。これがないとマーケティングの効率も悪いと語っています。

日本企業は、グローバル展開するなかで積極的にM&Aも展開していますが、ブランディングの統一感が持てず苦慮しているケースも多いようです。

実際、パブリック・リレーションズ(PR)の最前線にいる私の会社にも、このような課題を抱えた多くの企業の担当者からの相談が増えています。日本企業にまだありがちな“良いものを作れば世界中どこでも通用する”といった発想を変えないかぎり真のグローバル企業として世界的なブランドを勝ち得ることは難しいのではないかと思います。

ある国では製品デザインに丸みを持たせる、ある国向けでは製品カラーをシックにする、またある国向けでは機能を最低限に絞り込むなど、緻密なマーケティング戦略に基づいたきめ細やかな“良いものづくり”も今後ますます重要になってくると思います。

二人の対談の中では、世界中からさまざまな文化の人々が集まる2020年の東京オリンピックを絶好の機会ととらえています。誰でも、どこの国から来てもわかりやすいデザイン、使いやすいデザイン、長く使えるデザイン・・・・

東京オリンピックについては、とかくハードを中心とした経済効果などに注目が集まる傾向にありますが、日本人が持つソフト力、クリエーティビティを磨くにはまたとないチャンスではないでしょうか。オールジャパンで日本のソフト力を強化しましょう!

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