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2012.06.25

20代女性に痩せすぎ傾向 〜 一方でダイエットブームが曲がり角に

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

先日、出勤前に自宅でNHKの「おはよう日本」(6月22日の午前7:30頃)を見ていたら、「標準よりも痩せている人の割合が20代の女性では3割近くに上る」(厚生労働省調査)というコメントを耳にしました。

厚生労働省がおととし行った調査では、身長と体重で計算する肥満指数=BMI(Body Math Index)が18.5未満の「やせている」人の割合は、20代の女性では29%を示しています。

これは調査対象となった20代以上の男女の中で最も数値が高く、20代の女性は調査をはじめた昭和55年の13%から2倍以上になっているとのこと。

厚生労働省は、やせた20代の女性の割合を来年度以降10年間で9ポイント引き下げ、20%にするという目標を新たに立てました。目標実現に向けて、今後、やせすぎが健康に及ぼす影響についての知識を広めるとともに、バランスのとれた食生活の大切さを呼びかけていくとしています。

日頃、ダイエットに苦労している私にとって痩せすぎ女性の話題は、何とも羨ましく思えましたが、体重を増やすのと減らすのとは、どちらが大変なのでしょうか?

ミス・ユニバース応募者の62.7%が痩せすぎ

また「おはよう日本」では、「ミス・ユニバースジャパン全国大会応募者の中にも痩せすぎの女性が目立ってきている。」と紹介していました。

そして「ミス・ユニバースジャパンでは、応募者の健康状態を調査したところ応募者の62.7%が痩せすぎとの結果が出た」としています。

専門家によると、偏った食生活によって痩せた状態が続くと、鉄分不足で貧血になったり、女性ホルモンのバランスが崩れて体調が悪くする恐れがあるとのことで、気をつけなければなりません。

こうした状況を受けてミス・ユニバースジャパン事務局でも健康づくりに力を入れている企業と連携して候補者への栄養指導をはじめたようです。これからは、健康的な女性を世界に送り出したいとしています。

出生率低下に苦悩する日本にあって、痩せすぎの体で女性が健康な子供を生むことは難しいのではないかと、つい素人考えをしてしまいますが、皆さんはどのように考えますか?

ダイエットに対する意識の低下

もうひとつのダイエットに関する話題は、日経MJ(06/20)のコラム欄「1000人の家計簿」からのもの。
日経MJの記事(2012年5月、マクロミル調査)によると、ダイエットに意欲を持つ人が2年前より減少しているとのこと。支出金額も減少傾向にあり、こうした傾向は、これまで過剰なダイエットの弊害が指摘されていることに影響している可能性があると見ています。

体重を「気にしている」人は35.1%、「やや気にしている」人は39.8%で両方を合計すると74.9%。2010年6月の調査に比べると5.0ポイントの低下。10年に76.2%だった男性は71.6%に、83.6%だった女性は78.2%に低下し、40代女性に限れば75.0%と大きく12.0ポイントも下がったとしています。

「ダイエットを意識した生活をしている」人も10年の55.4%から49.5%に低下。若年層に比べて中高年層が下がっています。50代女性では61.0%から48.0%に大きく低下。

また、世帯年収が高いほどダイエットの意欲は強いという面白い結果もでています。
ダイエットを意識した生活をしようと思う人は400万円未満の63.8%に対し、400万-800万円未満では66.3%、800万円以上になると70.7%と高くなっていきます。ただ、どの層についても2年前に比べると低下が認められます。

ダイエットをするつもりのない人にその理由を聞くと「食べたいものを自由に食べたい」が42.4%でトップ(複数回答)。続いて「今の体形がベスト」(39.4%)、「ストレスになる」(20.6%)の順となっています。男女ともに順位はほぼ同じだったとのことです。

こうしたダイエット意識の低下は、将来的に国民の肥満化をもたらす懸念もあります。厚生労働省は、20代女性の痩せすぎ対策だけでなく、国民全体の健康増進に取り組んでもらいたいものです。国民に広く呼びかけるこうした分野においてもパブリック・リレーションズ(PR)は有効に機能するはずです。

BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
これはBMIの計算式。BMI値の判定基準は一般的には、18.5未満で「やせ」、18.5以上25未満で「標準」、 25以上30未満で「肥満」、30以上で「高度肥満」と判定されます。この機会にご自身の 肥満度をチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

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