パブリック・リレーションズ

2013.06.13

パブリック・リレーションズで「個」を強くする〜サッカーでも「強い個の自立が必要」(本田選手談)

皆さんこんにちは、井之上 喬です。

日本のワールドカップ(W杯)5大会連続出場を決めた6月4日のアジア最終予選B組第7戦となるオーストラリア戦は、ロスタイムに本田圭佑選手が同点PKゴールを決め、劇的な幕切れとなりました。

TV中継(テレビ朝日系)の平均視聴率が38.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、今年放送された全ての番組の中で最高の視聴率を獲得。瞬間最高視聴率は試合終了時点の午後9時23分に記録した46.3%だったということです。

緊迫感あるゲームをテレビ観戦で楽しまれた方も皆さんの中に多数いらっしゃるのではないでしょうか。それにしても、終了間際のPKでみせた集中力と気迫は凄かったですね。ゴールを決めたシュートは圧巻でした。

本田選手のコメントに驚く

私にとってゲーム内容にも増して強く印象に残ったのは、翌5日の記者会見における本田選手の「個」の自立についてのコメントでした。

私は常日頃から、グローバル競争が激化する環境の中で、日本で強い「個」をもった人材を排出することの必要性を訴えてきました。

2004年から早稲田大学で、また昨年から京都大学経営管理大学院で始めたパブリック・リレーションズの授業も「個」の確立した人間力ある人材を育成するためでした。このブログはもとより、講演や執筆など機会を見つけては強く訴えてきました。

本田選手が、奇しくも私と同じ考えを持っていたということだけでなく、それを強く訴える彼の姿勢に驚きさえ感じました。以下は本田選手のコメントです。

「シンプルに言えば個だと思います。個というのは、昨日GKの川島選手がしっかりと1対1を止めたところをさらに磨く。今野選手がケーヒルに競り勝ったところをさらに磨く。佑都と真司がサイドを突破したところ、そこの精度をさらに高める。ボランチの2人がどんな状況でも前線にパス出せるように、そして守備ではコンパクトに保ち、ボール奪取を90分間繰り返す。岡崎選手や前田選手が決めるところはしっかり決める。」

「結局、最後は個の力で試合が決することがほとんどなので、むろん日本のストロングポイントはチームワークですが、それは生まれ持った能力なので、どうやって自立した選手になって個を高められるか、というところです。」

強い「個」でチームワークを組む

グローバル競争を生きる企業を例に本田選手流にコメントすると、「社長は、自社ブランド高めるためのストーリーテリング力をさらに磨き、製造部門は他社に競り勝てる技術力をさらに高め、広報部門ではどんな状況においても的確な行動がとれるよう危機管理能力をさらに高める」といったことになるのでしょうか。

混迷する日本には普遍的な価値基準を持ち、高い志を持つ個の確立した強いリーダーが求められています。

しかしどんな強いリーダーがいても、リーダーを支える周辺が個の確立しない、人間力のない人たちでは組織が有効に機能しません。それぞれ個性を持った人材がチームを構成して初めて目的が達成できるのではないでしょうか。

また彼は以前、勝利するための「準備」の必要性について語ったことがありますが、確立した個を支えるためには準備が伴うことも忘れてはならないことだと思うのです。

私はこれまでさまざまな場で、パブリック・リレーションズ(PR)が「人」、「モノ」、「金」、「情報」というこれまでの4つの経営資源を個々に強化し、それらを統合する第5の経営資源であり、究極のマネジメントシステムを完成するものであることを語ってきました。

また「人」では、企業のレピュテーションを高めることによって有能な人材を集めたり、倫理教育や従業員との良好な関係性において相互理解を深め「個」を強化し、最短距離での目標(目的)達成を可能にすることも訴えてきました。

記者会見で個の自立を強調する本田選手の言葉の中に、リーダーとしてのストリー・テリング力の重要性についても気づかせてくれました。

パブリック・リレーションズ(PR)はさまざまな相手と良好な関係構築づくりを行うリレーションシップ・マネジメントに通じます。目的達成には個の確立した人材が求められているのです。

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