パブリック・リレーションズ

2010.06.17

「愛される国、日本へ」その国際広報戦略を考える 〜中央政策研究所主催の特別講演から

こんにちは、井之上 喬です。
私は社団法人中央政策研究所が主催する特別講演会(会場:憲政記念会館)の講師に招かれ、基調講演「ニッポンをパブリックリレーションする」と、それに続き「愛される国、日本へ 〜日本の国際広報戦略のあり方」をテーマに対談を行ないました。

昭和38年(1963年)に設立された中央政策研究所は、日本初のシンクタンクです。

わが国における政治、経済、社会に関する政策樹立の基礎となる問題について総合的な調査研究を行い、その成果を発表普及し、国家の発展と国民の福祉の向上に寄与することを目的にしています。

設立時の記念講演には、経済学者で組織設計の分野で第一人者であったジェイ・R・ガルブレイス博士(1908‐2006年)が招かれています。

現在、中央政策研究所の最高顧問には三木武夫元総理の後任として海部俊樹元総理が就任。当日会場には海部さんも姿を見せ、最後まで熱心に講演と対談に耳を傾けていらっしゃいました。

会場には企業や大学、政府関係者、政治家、NPO、メディア、そしてパブリック・リレーションズ(PR)関係者とさまざまな分野から100名を超える参加があり、盛況な講演会となりました。

 

ニッポンをパブリックリレーションする

私の基調講演「ニッポンをパブリックリレーションする」では、急速に国力が衰退している日本の現状を踏まえ、次のような内容の話をしました。

  1. 世界の中のニッポン
  2. 日本をSWOT分析する(日本の衰退をどう止めるか?)
  3. パブリック・リレーションズとは?
  4. 政府機関におけるパブリック・リレーションズ機能の強化
  5. 愛される国の要件とは?
  6. 今後の展望と課題

続く対談では、古川貞二郎さんと「愛される国、日本へ」をテーマに日本の国際広報戦略についての提言を行ないました。

古川さんは、厚生省保険局長、厚生事務次官などを歴任の後、1995 年からは内閣官房副長官に就任。村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗、小泉純一郎と歴代5 人の総理に仕え、官僚のトップとして内外の数々の政策づくりに関ってきた方です。

その在任期間は、8年7ヵ月に及びは歴代最長の記録。退任後は、「安全保障と防衛力に関する懇談会」「男女共同参画会議」「皇室典範に関する有識者会議」など政府の委員を務める一方、恩賜財団母子愛育会理事長、東京都社会福祉協議会会長、財団法人浩志会会長などの要職に就いていらっしゃいます。
古川さんと私の出会いは、数年前の「東京都社会福祉協議会プロジェクト」への参加がきっかけで、それ以来親交がつづいています。

政府内に戦略広報の専門家を

対談では、一国の総理大臣としての資質や内閣府、外務省に戦略広報の専門家を配置すべきだといった体制的なこと、そして危機管理の問題として新型インフルエンザや、現在大きな社会問題となっている口蹄疫感染などについても現状を踏まえた真剣な議論が交わされました。

またイラク侵攻前夜(2003年3月19日)、米国を支持する日本の立場をどのように国民に理解してもらうか、緊迫した情勢の中で蒼白な表情で思い悩む小泉総理(当時)の秘話が紹介され、古川さんのお話に会場も聞き入っていました。
日本が諸外国から愛されるためには、相手を受け入れ、他の国を愛する国にならなければなりません。私の基調講演の詳細については以下のURLでご覧ください。6月末まで基調講演(1持間)と対談(45分)の模様は視聴できます。是非、アクセスください。

【社団法人中央政策研究所 特別講演会ムービー】
ユーザー名:Demo01/パスワード:mediasite

 

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