時事問題

2010.11.22

子供が見なくなった“週刊こどもニュース” 〜わかりやすく伝えることの難しさ

こんにちは井之上 喬です。
11月22日は二十四節気の1つ小雪(しょうせつ)。「わずかながら雪が降り始めるころ」を意味しますが、これから師走を迎え寒さも日に日に増してきそうです。

この時期は新年度に向けての予算策定のころでもあります。テレビ局でも視聴率や製作費などを勘案し、年内で終了する番組も多いようです。

16年の長寿番組が打ち切り

その中の一つにNHK総合テレビで日曜日朝8時5分から放送している「週刊こどもニュース」があります。11月17日、NHKはこの番組を12月19日の放送をもって終了すると発表しました。

週刊こどもニュースは1994年(平成6年)4月に放送を開始。16年以上続いてきた長寿番組。

小学校高学年から中学生を主な対象に、1週間に起きた時事ニュースをお父さん、お母さんと子ども3人の家族が、さまざまなニュース現場の取材も含めわかりやすく解説する番組で、初代のお父さん役は現在ジャーナリストとして、また時事解説で数々の著作を出版し活躍している池上 彰さん。

番組の中には「世の中まとめて1週間」や「今週のハテナ?」などのコーナーがあり、さまざまな図表や模型を使った解説は子供だけでなく大人にも非常にわかりやすく説明されています。ある意味でニュース解説のお手本的な番組、と評価する業界関係者も多いようです。

番組終了の理由としてNHKは、「こどもニュースと言いながら、実際の視聴率は高齢者が圧倒的に多い」と発表しています。

しかし業界では、それまでの土曜日の夕方6時過ぎからの放送時間を今年から日曜日朝8時台に移動したことで、テレビ朝日系列で子供に人気の「仮面ライダー」に視聴率を奪われていたのではないか、というのが理由とされています。加えて、丁寧な番組作りによる制作時間や製作費の増加なども中止の理由とする見方も多いようです。

後継番組としては、2011年1月15日(土曜日)から家族で見られる新しいニュース解説番組「ニュース深読み」をスタートさせるそうです。誰にでもわかりやすく、のコンセプトは継続してもらいものです。

PR会社、腕の見せどころ

パブリック・リレーションズ(PR)においても、B2CであれB2Bであれ最終的なターゲットに、PR会社としての多様な視点と客観性を持った説明をし、そのための簡潔明瞭な資料の作成は重要といえます。

特に外資系のIT関係企業の場合はきめ細かな配慮が必要となります。具体的には、まず英語などから日本語への翻訳などの品質管理の問題です。

多用される専門用語の扱いや文章の長さなど、日本のメディアを通し最終ターゲットに的確にメッセージを伝えるためのさまざまな難題が待ち受けています。

そこで腕の見せどころとなるのがPR会社です。
私が経営する井之上PR(www.inoue-pr.com)は、専門用語が頻繁に使われる、半導体、ソフトウェア、ITサービスなど多くの外資系ハイテク関連のクライアントの日本市場向けのPRサポートも多く手掛けています。

プレス・リリースや記者向けの資料などを作成する場合はいかにわかりやすく、コンパクトに情報を入れ込むかに傾注しています。

スタッフにはメディア経験者もおり、記者が情報を目にしたとき、それらをどのように受けとり感じるかを、多くの経験によって的確に捉えアドバイスしています。

また、クライアント企業のスポークス・パーソンに対しては、記者との基本的な対応と訴えたいメッセージを有効に発信する、インタビューのシミュレーションを含めたメディア・トレーニング実施プログラムも提供しています。

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