時事問題

2010.08.30

民主党代表選挙 〜ノブレス・オブリージュの精神で

こんにちは井之上 喬です。

小沢一郎前民主党幹事長が8月26日、民主党代表選挙への出馬を表明しました。9月14日に予定されている投票に向けて民主党はあわただしい動きをみせています。

急激な円高・株安、経済不安など、日本はさまざまな問題を抱えています。そんな中、多くの国民が3ヶ月前に「政治とカネ」や「普天間基地問題」などで責任をとって辞任した、小沢氏の出馬に強い戸惑いを見せています。

党を二分する戦い

小沢氏の立候補の理由は、マニフェストが不履行状態にあることと、円高への政府の対応や緊急的な経済対策がうまくとられていないからとされています。

共同通信の直近の調査(8/27-28実施)によると、民主党の代表になってほしい候補者で菅氏69.9%、小沢氏が15.6%と菅氏が大きくリード。政治とカネの問題を抱える小沢氏への世論の厳しい目が感じられます。

今回の代表選の最大の争点は、菅首相の「衆議院議員選挙で掲げたマニフェストを現実に即して柔軟に修正していきたい」とする考えと、「マニフェストは国民との契約、全てを実行すべき」とする小沢前幹事長の主張がどのように受け入れられるかです。

確かに一般的に選挙で掲げるマニフェストは有権者との間の契約書のようなもの。選挙後にそのマニフェストを簡単に破ることは、国民への詐欺といわれても致し方ないところもあります。

選挙後のひと波乱も予想されています。とりわけ小沢グループが敗北すれば、自民党の一部グループと新党を結成し、政界再編が起きるのではないかと取り沙汰されてるからです。小沢氏は党の分裂覚悟で戦おうとしているのでしょうか。

ノブレス・オブリージュの精神

民主党の代表選挙では双方の厳しい応酬が予想されますが、その結果党が崩壊したり解体されることがあってはなりません。

今回の代表選は、2008年に行われた米大統領選の前哨戦である民主党大統領候補指名獲得を争う予備選を想起させます。

オバマ氏とヒラリー・クリントン氏との激烈な争いはメディアを通じて全世界に流れました。

しかし、日本の代表選挙と比べものにならないほどの誹謗合戦があったにもかかわらず、選挙でオバマ氏が勝利すると個人の遺恨を乗り越えて、ヒラリーは党の一員としてオバマへの全面サポートを表明したのです。

日本の代表選挙でも、どんなに激しい戦いをしても、だれが当選しても、敗者には、ひとたび選出された代表と新政権をサポートする姿勢が強く求められます。民主主義国家では主役は政治家ではなく国民であるからです。

国民の幸せや国民の利益は、個人的な感情に優先させなければなりません。

まさに、「ノブレス・オブリージュ」(高貴な身分に生まれたものとして自覚すべき責務=選ばれた人の責務)の精神が求められているのです。

いま重要なことは、日常の国民生活や経済活動に支障が出ないように具体的な政策を実施すること。今の日本にはこれらが政局によって停滞することは許されません。

考えてみると、1982年11月の中曽根政権誕生から現在まで、実に日本の首相が17人、この1年だけでも2人の首相が変わっています。企業で社長がこれほど交代したら、とっくに倒産。この構造を放置し続ける体力は今の日本にはありません。

代表選挙では、国民のために正々堂々と戦ってもらいたいものです。

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