アカデミック活動

2005.04.18

パブリック・リレーションズ(PR)の実務家を育成したい

こんにちは。井之上喬です。

4月14日は、早稲田大学で新しく始まった「パブリック・リレーションズ特論」の授業で、久しぶりに元気な皆さんと再会でき大変うれしく思いました。

社会の健全な発展と繁栄に貢献できる包括的なパブリック・リレーションズを、日本社会に広めていくことが、私のライフワークであり願いです。その実現には、現在日本で圧倒的に不足しているパブリック・リレーションの実務家を養成することが急務であると常々考えていました。その思いがかない、昨年4月から早稲田大学でパブリック・リレーションズの教鞭をとることになりました。

2年目となる今年は、昨年から始まった学部間の垣根を越えた、次世代リーダー育成のための理論中心の講座「パブリックリ・レーションズ概論」に加え、今月から始まった、実践に重点を置いた「パブリックリ・リレーションズ特論」そして、商学部商学科大学院(MBA)でのPR講座、あわせて3つの授業で教える予定です。

「パブリック・リレーションズ特論」の授業では、早速、早稲田大学の広報室長である八巻和彦商学部教授から快諾を頂き、広報室のご協力を得て、学生自身が自分の大学のPRを各々の視点で考え、企画立案し、そのシミュレーションを行うことを考えています。受講される皆さんがどのように学習し成長していくのか今から楽しみです。

米国では現在20万人を超えるパブリック・リレーションズの実務家が活動しているのに対し、日本で広報に携わっている人は推定約8,000人と極めて少なく、量的にも質的にも圧倒的に不足しているのが現状です。グローバル社会で日本が再生を果たすためには、政治・行政・経済の各方面でパブリック・リレーションズの手法を効果的に導入することが必要です。その意味でも、学問的にも実践的にも幅広く、奥行きの深い守備範囲を持つパブリック・リレーションズの専門教育を受けた実務家の育成が急がれます。

早稲田大学の授業を通して、将来、実務家育成への動きが全国へと拡大し、日本社会へのパブリック・リレーションズの導入がいっそう活発になることを願っています。

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