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2018.05.02
新緑の時期の楽しみNHK技研の一般公開〜2020年に向けAI、ARなどとの融合が進む放送技術に注目
皆さんこんにちは、井之上喬です。
ゴールデンウイーク(GW)真っ只中、皆さんはいかがお過ごしですか?
何をするにもよい季節、9連休をとる方も多いのではないでしょうか。このチャンスを逃さず有効に過ごしたいものです。
今年は5月24日から一般公開が開催
5月に私が毎年楽しみにしている、1つのイベントがあります。
それは緑豊かな砧公園の近くにあるNHK放送技術研究所(東京世田谷区砧)の一般公開です。この「技研公開2018」、今年は「よりリアルに、スマートに、あなたとつながる」をテーマに、より臨場感・実物感の高いコンテンツ制作、AI(人工知能)による番組制作支援、インターネットの活用など、新しい放送技術とサービスの創造に向けたさまざまな研究成果の展示・発表が5月24日(木)から27日(日)の4日間開催されます。詳しくはホームページ ( https://www.nhk.or.jp/strl/open2018/ )をご覧ください。
今年の12月にはNHK技研で20年以上かけて研究開発が進められていた超高精細映像システムが、4K・8Kスーパーハイビジョンとして本放送が開始され、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け弾みをつけると期待されています。
今年1月に公表されたNHK経営計画(2018から2020年度)では、放送を太い幹としつつ、インターネットも活用し、正確で迅速なニュースや質の高い多彩な番組を提供し、放送と通信の融合時代にNHKが「情報の社会的基盤」としての役割を果たしていくとしています。
わくわく、感動を与える放送技術の創出を
2回を迎える今年の技研公開では、より臨場感・実物感の高いコンテンツを伝えるための「リアリティイメージング」や、インターネットを活用してユーザー体験を向上させる「コネクテッドメディア」技術、そしてAI活用でより効率的に番組を制作する「スマートプロダクション」技術などを展示、2020年以降を見据えた新しい放送技術とサービスの未来像も提案するとしています。
毎年注目している大型シアターでは、今年は講堂の8Kシアターでフルスペック8K対応レーザープロジェクターによる超高精細映像と、22.2マルチチャンネルによる3次元音響で、最新の8Kコンテンツを紹介するとのことです。期待したいと思います。
私たちに身近なメディアであるテレビは、発明から一貫して技術進歩を継続しています。
イロハのイから始まったテレビは、街頭放送から家庭の中心的存在へ、そしてカラーテレビの登場、ブラウン管から液晶、有機ELへの技術進歩による薄型化、大型化・高精細化などに見られるように、身近で最先端の情報発信ツールとして進化し続けています。
これからはインターネット、AI、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などさまざまな最新技術と融合し私たちに新たな体験をもたらすことでしょう。
何年か前に、NHK技研で初めて8Kテレビジョンを見たときの衝撃は今でも忘れられません。戦後一貫して世界のTV機器をリードしてきた日本の近年の凋落には目を覆うものがありますが、これを起爆剤に頑張ってもらいたいものです。
パブリック・リレーションズ(PR)の立場としては、こうした技術の進歩を上手に活用し、最終的には私たち人類に有益な情報発信の中核としてNHK技研が役割を果たしていくことを願っています。
NHK技研を中心とする日本の放送技術から、わくするような感動を世界中に伝える役割を担い続けてほしいと思います。その意味からも2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、スポーツのみならず技術競争の面での大舞台になるのは確実です。頑張れニッポン! 力が入ります。