トレンド

2018.02.22

日本企業の世界ブランド価値〜産業の新陳代謝が進まない日本の経済構造

皆さんこんにちは、井之上喬です。

平昌オリンピックでの日本勢のメダル獲得数は冬季五輪史上最多の長野オリンピックを既に上回り、連日熱い報道が続いています。それにしても金メダルに輝いた羽生選手の演技、小平選手の滑走、パシュートの健闘は圧巻でしたね。

相変わらず自動車や電機企業が上位独占

ブランドコンサルティング会社の米インターブランドは、「日本企業のグローバルブランド価値ランキング2018」を発表しました(2/15日経産業新聞)。

首位は10年連続でトヨタ。2位にホンダ(17年は2位)、3位に日産(同4位)、9位がスバル(同10位)と自動車メーカーが、トップ10に4ブランド入る結果となりました。

4位はキヤノン(同3位)、5位がソニー(同5位)、7位にパナソニック(同7位)と電機業界からのランクイン。他は6位にMUFG(09年はベスト10外)、8位にユニクロ(同ベスト10外)、そして10位に任天堂(同ベスト10外)となりました。

ランキングの公表を始めた09年当時から自動車や電機企業が上位を占め続けています。こうした状況に対してインターブランドジャパン(東京・渋谷)の並木将仁社長は「世界と比べ、産業の新陳代謝が進まない日本の経済構造が浮き彫りになった。世界と比べ産業の広がりが狭い」と指摘しています。

アマゾンがグーグルを抜き1位に

同じようなタイミングで英国のブランドファイナンスが、企業ブランド力を数値化したランキング「ブランドファイナンス Global 500 2018」を発表(2/1)。アマゾンが、昨年1位だったグーグルと2位のアップルを抜いて首位に輝いたと伝えています。

調査では財務やブランドが消費者の購買に与える影響などを分析し、ブランド価値を金額に換算しているとのこと。財務も重視するため、業績が好調な企業が高い評価を得る傾向があるようです(岩戸寿さん談)。

1位のアマゾンのブランド価値は昨年比42%増で、1,500億ドルを超えたとのこと。2位は昨年と同じくアップルで、3位には昨年首位だったグーグルがランクイン。5位のフェイスブックは昨年の9位から順位を上げ、昨対比45%と飛躍。

アパレル関連企業では「ナイキ(Nike)」が昨年に続いてトップとなったが、昨年の27位から40位へと順位を下げたようです。また、「H&M」は72位で「ザラ(Zara)」が82位と上位100位以内にランキング入りしたとのこと。

500位以内には「アディダス(Adidas)」103位、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」145位、「カルティエ(Cartier)」159位、「ロレアル(L’Oréal)」161位。日本企業ではユニクロが昨年の142位から202位と大きくランクダウン。資生堂は429位だったとのこと。

近年は中国企業の躍進が目立っており、中でも「アリババ(Alibaba)」12位、「テンセント(Tencent)」21位、「ウィーチャット(WeChat)」49位、「Moutai」56位、「バイドゥ(Baidu)」57位といった企業が牽引しているようです。

中国企業はベスト100社中23社がランクイン。これに対して日本企業はトヨタの16位をトップにNTT(20位)、三菱(43位)、ホンダ(52位)、日産(68位)、そしてau(91位)の6社のみ。

世界ではアップルやグーグル、アマゾン、フェイスブックなど新しい価値を生み出す企業が上位に出現。これに比べ日本企業の世界ブランド価値では、相変わらず自動車や電機企業が上位独占し、「ブランドファイナンス Global 500 2018」では低迷しています。

グローバル市場ではブランドが競争力の一つとなっています。世界の強豪と熾烈な競争を続ける日本企業は、さらにブランド力を高め、世界で成功するためには、何よりもリレーションジップ・マネジメントをコアとするパブリック・リレーションズ(PR)の活用が必須となります。

最後に、毎年こうしたランキングをみるにつけ日本企業にはハイパー化するグローバリゼーションのなかで自らビジネスモデルを考案し、それを事業に結びつけ、新しい産業を創造するといったダイナミズムが著しくかけているのではないかと思うのです。

日本が抱える深刻な問題として、パブリック・リレーションズを駆使した新しい国家戦略の構築が求められているのではないでしょうか?

書籍

注目のキーワード
                 
カテゴリ
最新記事
アーカイブ
Links

ページ上部へ