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2016.02.12

「STEM」ご存知ですか?〜新たな教育への取り組みが成長分野開拓のキーワードに

皆さんこんにちは井之上 喬です。

春節を前にした2月6日、台湾南部地震が発生しました。被災された皆さんにお見舞いを申し上げますとともに、1日も早く平穏な日々が戻りますよう心よりお祈りいたします。

欧米が先行するSTEM教育

最近気になった言葉に「STEM」があります。

ご存知の方も多いかと思いますがSTEMは Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字をつないだ言葉でステムと読みます。

インターネット、クラウド、ビッグデータ、SNS、IoT、Industry 4.0など我々を取り巻く情報環境はこの数年で大きく変貌。いまや企業の膨大な消費者の行動データを収集、分析し新しいビジネスを提案し続けることが、企業成長に不可欠になっています。

そのために産業界ではエンジニアや研究者などSTEM関連の職種の需要が急増しており、数年後にはSTEM関連の人材不足が深刻になるとの予測もあるようです。

米国ではオバマ政権が2012年にいち早く、今後10年でSTEM関連の人材を100万人増やすとの数値目標を掲げて教育環境の充実などを進めているのは知られています。

また、EUでも新たな経済成長のためにSTEM人材の育成に取り組んでおり、加盟各国が連携して授業方法の改革や同分野を進路に選ぶ女子学生の底上げを進めているようです。

一方、理系離れが言われて久しい日本ですが、やっとSTEM教育への取り組みが本格化してきたようです。

理系離れを止めるのはリケジョ

1月20日付けの日本経済新聞では具体的なSTEM教育の取り組みが紹介されていました。

大阪府立大学では、人間社会学や経済学など従来あった文系学部に理系の一部を加えて2012年に発足した「現代システム科学域」で統計学基礎が必修科目のほか、基礎数学も大半が履修しているとのこと。

埼玉大学のSTEM教育研究センターでは、ロボットづくり・を通じて地元の小学生が工学やプログラミングに親しむ機会を提供するとともに、小中学校などでSTEM教育を行なえる理科好きの教員育成に取り組んでいるようです。

また東京都町田市にある玉川学園では、幼稚園児から大学院生まで同じキャンパスで学ぶ利点を生かし、学園全体でSTEM教育を実践しているとのことです。

理系に興味を持ってもらい、日本のものづくりを強くしたいとの動きはメディアでも見られますが、その1社に日刊工業新聞があります。

新聞とオンラインサイト「ニュースイッチ」では理系で活躍する女性にフォーカスした「リケジョ」シリーズを連載、企業や大学などで活躍する理系女性を紹介しています。

理科系と言えば男性のイメージが強いですが、STEM教養を身に着けたリケジョの活躍なくしては日本の新たな成長はおぼつかないのではないでしょうか。

日本の教育制度では、STEMの要素がバラバラに教えられており、知識を総合的に活用できる人材が少ないとされています。

しかし、技術進歩のスピードが加速し続けるとともに、様々な技術の融合が進み、その結果としてロボット、ヘルスケアなど今後の成長産業で必須となる教養がSTEMと言えるでしょう。

パブリック・リレーションズ(PR)の仕事を通じ、様々な分野で素晴らしい女性に出会うことが多くあります。

PRの視点からそのような女性の皆さんをメディアを通じ広く紹介し、ダイバーシティを実現、多くの女性が活躍できる社会づくりに貢献することが、明るい日本の未来を創造していくことにもつながるのではないかと考えています。

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