パブリック・リレーションズ

2010.05.25

中国語版『パブリックリレーションズ』が現地で5月より発刊  〜PR分野では日本の書籍として中国初!

こんにちは、井之上喬です。
私の著書『パブリックリレーションズ』(2006年日本評論社)が中国語に翻訳され、中国では『公●力』(●はカタカナのソの下に天)という書名で5月より発刊されました。

これまで中国では、米国のパブリック・リレーションズ(PR)関係の書籍は出版されているものの、この分野で日本の出版物が中国語で紹介されるのは初めてのケース。

『公●力』(B5変形ソフトカバー200ページ、定価28.00元)は、翻訳を陸一氏と王冕玉氏が担当し、徐静波氏(アジア通信社社長)が翻訳監修を行い、東方出版社から発刊。

東方出版社は中国における3つの国営出版社のひとつである人民出版社(他は民族出版社、盲文出版社)グループに属し、主として外国作品を扱っています。

人民出版社はこれまで毛沢東、周恩来、江沢民など歴代中国の指導者の思想書をはじめ政府の法律関係書などを発行してきており、中国出版界のフラッグシップ会社として知られています。

中国語版の発刊については昨年、北京で開催された「第16回北京国際ブックフェア」(9月3日?7日)の2日目に中国政府から国家版権局の司長で中国版権保護センターの段桂カン(だん・けいかん)主任や東方出版社の黄書元社長(人民出版社社長を兼務)などの出席により私との間で調印式典が行なわれました。

その時の模様は、昨年9月7日の私のブログで紹介させていただきました。

『公●力』は、私のPR分野で40年に及ぶ実務経験を通して、特に非英語圏の人が理解しやすいように書かれています。

PRの概要からメディア・リレーションズ、インベスター・リレーションズ、ガバメント・リレーションズ、エンプロイー・リレーションズなど様々なリレーションズの目的と役割、危機管理の具体的な処方箋、PR戦略の構築と実践手法、PR活動の評価と測定、PR活動のケーススタディまでを分かりやすく解説したものです。

また巻末には、「用語集」を設け、読者が理解しやすい情報も載せています。

著しい経済発展を遂げグローバル化が進行する中国。パブリック・リレーションズに携わる実務家はもちろん、経営者から学生まで幅広い人たちが戦略的広報を学ぶことのできる専門書になると思います。

グローバル化が進展する中で、前世紀から持ち越された人口・食糧問題をはじめ地球環境、民族紛争、デジタルデバイド(情報格差)など、多くの未解決の問題解決のためのPRの実務家に課せられた責務は重大です。

市場の急激な拡大によりグローバル経済に多大な影響を与えている中国。いま世界はその動きを注視しています。
リレーションシップ・マネジメント(良好な関係性の維持)をベースとする本書が、中国の抱える内外の諸問題に対し、そのソリューションに微力ながらも寄与することを願っています。

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