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<title>総合PR会社社長のブログ-井之上ブログ   Inoue&apos;s Blog  | 井之上喬 Takashi Inoue |</title>
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<title>家族力大賞 ‘０９　～家族や地域の「きずな」を強めよう</title>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか。 先月、第3回目となる...</summary>
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<dc:subject>交遊録</dc:subject>
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こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか。 先月、第3回目となる
<![CDATA[<p>3回目の今年は、家族や地域がどのように「きずな」を広げていくのかがテーマで、応募作品の中から14作品が入賞しました。式典の冒頭、古川会長のスピーチは印象深いものでした。マザー・テレサの「愛の言葉」の中にある「私たちは忙しすぎます。ほほえみを交わすひまさえありません。これは大きな貧困です」という1節を引用し、「ほほえみが、他の人に伝わり、その人がまた人に伝えます。『家族力大賞』がテーマとしている『きずな』も、１つのほほえみからはじまる…」と述べています。</p>

<p>特に今回の応募について、「…大変厳しい状況にあっても、ほほえみを忘れず、困難をのりきってきた事例」とコメントしています。</p>

<p>本コンテストの運営委員長は昨年までの金子郁容（慶大教授）さんから新しく袖井孝子（お茶の水女子大学名誉教授）さんに代わり、私も運営委員のひとりとしてこのコンテストに関わっています。今回は、14作品の中でも地方から上京して成長していく二人の若い女性の作品を紹介したいと思います。</p>

<p>■福岡娘が出会った東京のお母さん<br />
「『お母さん、ただいま』東京の下町。学校帰りに私はいつも、居酒屋をひとりで切り盛りしているお母さんの店を訪ねる。『おかえり！ほら、これだよ、持って帰んな！！』お母さんはいつも元気に笑って迎えてくれる」。このエッセイは、石井芳佳さんの作品。筑波大学に通う学生で、「東京都知事賞」を受賞した作品（「みんなが、笑った～下町が教えてくれた家族愛～」）です。</p>

<p>文章は続きます。「今日はお母さんから『きのこご飯炊いたからとりにおいで』とメールが入っていたので受けとりにきた。カウンターに置かれた、きのこご飯がぎっしりと入ったまだふたをしていないタッパーからはふわふわと湯気が出て美味しそうなかおりが漂ってくる」。「…今日学校でねえ…」と芳佳さんはお母さんにその日あったことを報告します。</p>

<p>「『今日も元気がいいねえ』カウンターにいる常連さんがにこにこ笑っている。『わたし、娘がいなかったから可愛くてしょうがないの。こんな日本酒ばっかのむおっさんだけどね…なんちゃって』そういってお母さんはエプロンを顔にあて笑う。だから照れくさくなって私も笑う」。ここに登場する「お母さん」と作者の石井芳佳さんの間には血のつながりはなく、読んでいくうちに彼女の行きつけの居酒屋のママさんと常連客の関係であることが判ります。</p>

<p>彼女の故郷は福岡。彼女は人と人が笑いあい、つながりあっていくことに人一倍幸せを感じていることを吐露しています。しかしここに至るまでの彼女の道のりは遠かったといいます。「私は父を憎み、母を憎んでいた。家族愛に飢え、むしろ冷め切っていたのだ。（中略）それぞれの心が悲鳴をあげていた」。厳格な父、勘当された姉。毎日息がつまりそうな喧騒から逃れたい。石井さんはそんな思いで反対を押し切って大学進学で上京し、ほとんど帰省することはありませんでした。</p>

<p>しかし福岡から一人ぼっちで引っ越してきた東京の下町の商店街では、威勢よく声を張る八百屋さんや魚屋さん。お客さん同士が井戸端会議で賑わい、銭湯に行けばわいわいと盛り上がり、町内総出の運動会や年中無休のラジオ体操、お祭りなどでつながりが広がっていくのを石井さんは感じるのでした。ある冬の夜に居酒屋のお母さんから酉の市に連れて行ってもらいます。熊手を買い商売繁盛を祈願。屋台でたくさん買い物をしてもらい、本当の親子のように感じるのでした。</p>

<p>これらの体験を通して、石井さんは家族の在り方について考えることになります。そして家族の笑い顔を見るために福岡を離れていた姉といっしょに帰省し、戸惑いを感じながらも最後は家族4人で食卓を囲みながら父親からの痛悔のことばとともに、親子の涙の和解がなされたのでした。</p>

<p>「人には色んな考え方がある。色んな生き方がある。（中略）私がここで目にしたものは、それを伝えあい共有しあえる場があるということなのだ」。石井さんのエッセイは最後に、「我が家が家族だということ、家族は素晴らしいものだということをここの家族のような付き合いの中に教わった。」ということばで締めくくられています。</p>

<p>■世代を超えた出会い<br />
次に紹介するのは、四国香川で育ち大学進学で上京した若い女性と90年も生きてきた女性との出会いを中心に書かれた河本明代さんのエッセイ。「運営委員会委員長賞」受賞作品（「世代を越えた出会いが教えてくれたこと」）です。</p>

<p>河本さんは香川から大学受験で東京の水道（冷水）だけ出る家賃2万円のアパートから塾通いをしていたときに、銭湯で足の不自由なお婆ちゃんと知り合います。</p>

<p>その銭湯で、あるとき河本さんは勇気を出してお婆ちゃんに話しかけます。それがきっかけに、東京生まれのお婆ちゃんと田舎育ちの若い娘さんの交流が始まるのでした。毎日銭湯で顔を合せては多くの会話を重ねていきます。やがて自宅に遊びに行ったり料理も教えてもらうようになります。</p>

<p>しかし、翌年念願の大学に受かってから毎日会う機会も少なくなっていきます。そして卒業を目近に控えたある日、河本さんがお婆ちゃんに会いに行ったときのこと。「あんなに明るかったお婆ちゃんが別人のように痩せて、寝たきりになっているのを見てショックのあまり声がかけられませんでした」。</p>

<p>「お婆ちゃんに、お寿司が食べたいから買ってきてといわれて外に出たとき、一気に大量の涙が頬を伝わってきました。お婆ちゃんと銭湯から一緒に帰っていた見なれた道」。目は涙であふれ寿司屋までの道がかすんだあの風景は今でも忘れられないと河本さんは述懐しています。そして、「あんなにしっかりしていたお婆ちゃんが何度も同じ話を繰り返す」。認知症にかかっていたのでしょうか、河本さんはそんなお婆ちゃんに心が痛むのでした。</p>

<p>お婆ちゃんから、最近、最愛の兄を亡くしたこと。とうとう一人になってしまったことを告げられます。今まで陽気なお婆ちゃんから、「寂しい」という言葉を初めて聞く河本さんは家族の存在の大きさを知ることになります。それから間もなく、彼女は介護の人からお婆ちゃんの訃報の連絡を受けます。</p>

<p>あれから10年、河本さんは別世界に感じていた東京で大学生活を過ごし、知識を得ることの面白さを学んだといいます。お婆ちゃんが薦める文庫本や哲学書を読んでは、一緒に意見や感想に付き合ってくれたおかげでした。そして河本さんは、就職先に放送局を選びます。その後多くの出会いがあったようですが、「お婆ちゃんは私の中では特別な存在」。「私もあのお婆ちゃんのように、将来自分の過去を新しい世代の人たちに伝えて、何かを感じ取ってもらえる人になれるように」。そんな人間になることを考えているようです。</p>

<p>2つの作品に共通するのは、地方から上京した若者が、人間関係が希薄といわれる東京でめぐり会った人びとと「きずな」で結ばれ、優しさと知恵を糧に大人に成長していく模様が描かれていることです。</p>

<p>以上の作品以外に、薬物依存症の息子さんを抱え、夫婦が正面から問題に取り組むことで周囲の人に助けられ家族の絆を強めていく、ＳＳ幸子はあもにい さんの、「幸せは足元に」（東京都社会福祉協議会会長賞）。20数年前38歳で交通事故にあい全身麻痺になった藤川景さんの「優しさに包まれて」（東京新聞賞）など。どの作品もその底流には優しさと愛があります。そして家族や社会とのきずなが描かれています。</p>

<p>これらの作品を読んで感じたことは、みんな自分の身の回りに起きた事件や困難な問題から目をそむけることなく、それらを糧にして新しい取り組みを行っているということです。</p>

<p><a href="http://inoueblog.com/archives/2005/04/post_3.html">パブリック・リレーションズ（PR）</a>は「絆（きずな）」づくり。殺伐とした日本社会が輝きを取り戻すようにインター・メディエーターとして社会で責任を果たすことが求められているのです。</p>

<p>＊上の写真の作品集『家族力大賞 ’09－家族や地域の「きずな」を強めよう』には、14編の作品が紹介されています。社会福祉法人 東京都社会福祉協議会が発行元です。非売品ですが、30冊程度であればプレゼント可能だそうです。興味をお持ちの方は連絡してみてはいかがでしょうか。</p>

<p>＜家族力大賞事務局＞<br />
Tel:03-5283-6894<br />
Fax:03-5283-6997 <br />
e-mail: <a href="mailto:tomin-kigyou@tcsw.tvac.or.jp">tomin-kigyou@tcsw.tvac.or.jp</a></p>]]>
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<title>JICA広報研修の講師を務めて　～中南米・カリブ地域から25名の研修生を迎えて</title>
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<modified>2010-03-08T01:05:16Z</modified>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか？ 今回は、JICA（独...</summary>
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<dc:subject>パブリック・リレーションズについて</dc:subject>
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こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか？ 今回は、JICA（独
<![CDATA[<p>期間は2月8日～19日の２週間で、ペルー、ブラジル、グアテマラ、パナマ、エルサルバドル、コスタリカ、コロンビア、パラグアイの8カ国から25名の研修員が参加。会場は、JICAの東京国際センターで開催されました。</p>

<p>■パブリシティは「フリー・プレス」<br />
この広報研修では、パブリック・リレーションズ理論やゲスト・スピーカーによる内外の公共事業における事例紹介、施設見学（東京電力の電力館や川崎発電所）、課題に対するアクション・プラン作成など充実したプログラムが組まれました。</p>

<p>私は「広報の基本概念」と「さまざまなリレーションズ」、「広報と倫理/クライシス・コミュニケーション」、そして「広報計画の立て方（プログラム作り、目標設定、ターゲット、戦略など）」といった4つの講座の講師を務めました（下の写真）。</p>

<p>「広報の基本概念」では歴史的経緯を踏まえた広報の基本的な考え方をはじめ広報の持つ双方向性や「<a href="http://inoueblog.com/archives/2005/05/pr_1.html">自己修正モデル</a>」、パブリック・リレーションズの専門家に求められる<a href="http://inoueblog.com/archives/2006/02/10.html">資質（5つの条件/10の資質・能力）</a>について講義。</p>

<p>「さまざまなリレーションズ」ではコア・コンピタンスとしての<a href="http://inoueblog.com/archives/2010/02/post_120.html">メディア・リレーションズ</a>を中心に各ステーク・ホルダーへのさまざまなリレーションズについて。また、「広報と倫理/クライシス・コミュニケーション」では特にグローバル・スタンダードに合致した広報活動のための<a href="http://inoueblog.com/archives/2005/04/pr_2.html">倫理観</a>とクライシス・コミュニケーションについて講義しました。</p>

<p>そして、「広報計画の立て方（プログラム作り、目標設定、ターゲット、戦略など）」では、パブリック・リレーションズの倫理観をベースに目標達成のための戦略構築や<a href="http://inoueblog.com/archives/2005/09/post_10.html">ライフサイクル・モデル</a>に基づいた広報プログラム設計。加えて活動評価の重要性を伝え、報道分析など効果測定の手法を紹介しました。</p>

<div class="photo-center"><IMG src="http://inoueblog.com/mt/images/g3/20100301.jpg" alt="JICA広報研修の講師を務めて"></div>

<p>この研修の講義資料は全てスペイン語で用意され、講義内容もスペイン語に通訳されて研修員に伝えられたのですが、その中で面白い体験をしました。それは翻訳に関わる問題。私の講義の中のメディア・リレーションズの講義資料のパブリシティ（Publicity）という用語の解釈についての混乱で、Publicityがスペイン語では「Publicidad」と訳されていたことに起因していたのです。</p>

<p>この用語が講義の中で何回か登場するのですが、私が講義でパブリシティという言葉を口にする度に研修員の反応がおかしいので確認すると、Publicidadはお金を払ってメディアに記事や情報を掲載する宣伝・広告の意味であることを知らされました。私たちが通常使う意味のパブリシティは、中南米・カリブ地域では「フリー・プレス（Free Press）」というそうです。</p>

<p>■日本から中南米・カリブ諸国へ<br />
今回の広報研修はJICAにとってはじめての試み。JICA広報ガイドラインには“ONE WISH, ONE WILL”というスローガンがあります。その広報目的を、「JICAの目指す世界を創り出すための活動に、理解・共感・支持・参画してもらうこと」としています。まさに日本の<a href="http://inoueblog.com/archives/2010/01/post_117.html">ソフト・パワー</a>を世界に示す格好のプロジェクトといえます。</p>

<p>研修員の多くはJICAから円借款を受けて、現地で上下水道整備事業や環境改善事業、地域道路整備事業、水力発電所建設事業そして公共サービス改善事業などを実施するさまざまな組織体で広報分野やプロジェクト推進を担うリーダー。男女約半々で、年齢も20代から50代まで幅広く、広報経験が初めての人や（少人数）20年近い経験を持つ人などバラエティに富んでいました。</p>

<p>ラテン・アメリカの人は、日本人の持つイメージ通りの陽気な人たちでした。授業では一言も聞きもらすまいとする熱意と意欲が伝わってくる一方、休憩時間には母国から持ってきたチョコレートやドライ・フルーツなどを差し入れてくれます。中には、日本留学経験者もいて片言の日本語も聞こえてきます。</p>

<p>ご存知の通り、パブリック・リレーションズは戦後、<a href="http://inoueblog.com/archives/2009/08/post_102.html">GHQが日本の民主化</a>のために持ち込んできた手法であり、概念です。それから60余年、多くの諸先輩が試行錯誤を繰り返し、私たちの世代に引き継がれてきました。</p>

<p>今回の広報研修を通して、パブリック・リレーションズの手法・概念が、今度は私たちから地球の裏側の中南米・カリブ諸国へと伝播していくことを想うと、実に感慨深いものがあります。また私にとっては、異文化体験も含め大変楽しい講義となりました。こうした機会を与えてくださったJICAをはじめ関係者の方々に感謝するばかりです。</p>

<p>研修会の最終日に行われたお別れパーティでは、プレゼント交換やJICA職員も交えた写真撮影など2週間を共にした仲間が別れを惜しみました。<br />
</p>]]>
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<title>私の心に残る本31　『聖書に隠された成功法則』　～究極の人生指南書が登場</title>
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<modified>2010-03-08T01:05:49Z</modified>
<issued>2010-02-22T01:00:37Z</issued>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 みなさん、いかがお過ごしですか？  さて今回は、最近...</summary>
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<email>email@inoueblog.com</email>
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<dc:subject>趣味</dc:subject>
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こんにちは、井之上喬です。 みなさん、いかがお過ごしですか？  さて今回は、最近
<![CDATA[<p>本書では、松島さんが「聖書」に基づいた「成功法則」を解説しています。人類の大ベストセラーである聖書。2000年の1年間だけを見ても、世界中で配布・販売された数は約6億3300万冊（国際聖書協会）。聖書の解説書は数多くありますが、これまで「神」という存在には深く触れず、何か抽象的な存在に置き換えることで、教養として読み解かれている書籍は少なくありません。</p>

<p>しかし本書の特徴は、聖書解説の王道である神の概念にストレートに言及しつつ、宗教を排除した実践的な成功法則を紹介しているところにあります。著者のビジネス体験や時事的な話題も随所に盛り込まれ、地に足が着いたビジネス書ともいえます。</p>

<p>■自分が「最高の存在」であることを知る<br />
本書が昨今流行の自己啓発や成功哲学に対し、真正面から異議を唱えている点も新鮮で興味深いところです。</p>

<p>松島さんは、人間は神に似せて創造された傑作であり、「人間のステイタスは、神が創造したものの中で、最初から最高の地位にあるのです」と語っています。これは今の限界を突破し、これ以上ないほどの成功を遂げた姿こそが私たちの本来の姿である、という逆転的なセルフイメージですが、ここにこれまでの「成功哲学」書が唱えてきた「自己実現」との根本的な違いあると言います。</p>

<p>「自己実現とは、自分で定めた目標を目指すことです。神実現とは、すでに神があなたに与えている目的に向かって進むことなのです」（31頁）と、自己が設定した目標や理想を強調するあまり、「それに成り得ていない自分」という負のイメージが、成功を困難にさせると説いています。神により与えられた目的に向かって歩まず、自己判断で目標設定し、人が本来進むべき道を進むことなく目標を達成した場合、虚脱感に襲われることがあるとしています。根拠のない自己実現は「諸刃の刀」だと論じているのです。</p>

<p>自己が持ち合わせていないステイタスを獲得するのではなく、「（神から与えられた）本来のステイタスを回復するだけでよい」とするこの生き方を、松島さんは自己実現に対比して「神実現」と表現しています。</p>

<p>成功のコツは、本来の自分の姿を悟り、それと一致した自己実現へ歩みだすこと。松島さんは、これは自己実現ではなく、神実現であるとしています。また、世の中で考えられている1)金持ち→成功→幸福、という実現プロセスは間違いであり、1)幸福→2)成功→3)お金持ち、というプロセスこそが正しいと説きます。</p>

<p>また本書の中で松島さんは、「宗教」と「信仰」の違いに言及し、「聖書は宗教書ではない」と断言しています。そして、これまでの伝統的な聖書解釈から決して逸脱することなく、むしろそれらを大切に保持しながらも、「宗教と信仰は、一見似ていますがまったく異なるものです。宗教と信仰を簡単に分けるとすれば、宗教は人を束縛するものであり、信仰は人を自由にするものです」（199頁）と語っています。</p>

<p>そして信仰とは、神実現の土台となることを受けとめるべきだとしています。つまり、<br />
・人は、それぞれ目的を持って神によって創造された<br />
・人は、神に似せて創られた最高傑作<br />
・人は、神から愛されている</p>

<p>ということを受け止めることだと述べています。<br />
宗教性を排除して、聖書への純粋な信仰を描こうとしているのも興味深い試みといえます。</p>

<p>■タイプ別の成功法則を探る<br />
本書のもう一つの特徴は、中盤で詳しく紹介されている、「４つの生き物」というタイプ別成功法則です。「人それぞれ性格・資質・能力・感性などが違い、成功の道のりも違います。普遍化できる部分もあれば、タイプ別に分けて考えなければいけない部分もあります。」</p>

<p>これまでの一元的な成功哲学では、その手法が当てはまる人も、はずれる人もいましたが、本書では聖書に秘められた４つのタイプを紹介することで、誰もが成功できるタイプ別対応策を伝授しています。</p>

<p>そして、天使（ケルビム・セラフィム）の顔に描かれた1)「獅子」2)「雄牛」3)「人」4)「鷲」の４つの生き物を解説し、チェック・リストによる気質診断などで、楽しみながら自分の資質と才能、成功のためのポイント、陥りやすい罠、対応策などを分析してくれます。</p>

<p>最初の1)の「獅子」タイプは、外交型（リーダーシップ、親分肌、人の中で生き、人の必要を満たそうとする、人の愛を必要とする）。次の2)「雄牛」タイプは、目的志向型（わき目も振らずに目標に向かって直行する、目的達成のために人生をささげ費やす、集中力があるから受験勉強などが得意、目標設定し、達成すると達成感・幸福感を強く感じる）。</p>

<p>また、3)「人」タイプは、内向型（常に自分の内面を深く見つめる、感受性豊か、繊細な神経で周囲に心地よい気遣いができる、心が動揺しやすく、言動が情緒的）。最後の4)「鷲」タイプは、鳥瞰型（高い視点から物事を見る、常に将来的なことを見ながら行動できる、まだ見ぬ未来を予測し期待をする、型にはめられるのが苦手・協調が苦手）。</p>

<p>上記４つの生き物の気質は、人によってさまざまなブレンドがありますが、ほとんどの場合は、どれか一つの気質が色濃く出るようです。本書ではこの４つのタイプの組み合わせやビジネス事例などが書かれています。松島さんは、この４つの気質が統合された姿こそ理想的な人間像であり、その手本がイエス・キリストだと教えています。気質診断は、このURL（<a href="http://www.the-status.com/shindan1/">http://www.the-status.com/shindan1/</a>）から簡単にチェックできますので試してみてはいかがでしょうか。</p>

<p>斬新な切り口と平易な文体で読者の知的好奇心を刺激する本書は、奥深さと分かりやすさを備えています。たとえば、世間の偽りの成功法則が一見すると聖書と良く似ていますが、その理由として「偽札には独自デザインはありません。それでは誰も騙されないからです。騙すためには、本物のお札に極力似せて作ります」と説明。</p>

<p>正しく見分けるためには偽札を研究するより本物の紙幣をしっかり覚えることが一番有効と薦め、「同様に、私たちが偽の成功法則に騙されないために一番よい防衛策は、本物の聖書に深く触れることです」と本物に触れることの重要性を説いています。</p>

<p>いま国際社会は、環境問題や金融問題、貧富格差、地域紛争、企業倫理の欠如などさまざまな問題に対する回答を模索しています。リーマン・ショックは私たちに、お金儲けに奔走した結果がもたらす人間性喪失の怖さを教えてくれました。松島さんの語る神実現の視点は、それらすべてに対する答えへの共通基盤とも言えるでしょう。</p>

<p>何が正しいのかを見分けていくため、今ほど「本物に触れる」ことが必要な時代はありません。松島さんは「自分だけでなくまわりの人をも幸福にできる人こそが真の成功者です。」と語ります。周りにも成功を波及させていくライフ・スタイルとストラテジーです。これは<a href="http://inoueblog.com/archives/2005/04/post_3.html">パブリック･リレーションズ（PR）</a>における、リレーションシップ・マネジメント（良好な関係性の維持）の概念にも共通しています。パブリック・リレーションズを発展させることは、松島さんが提唱する神実現をスムーズに実践していくための大切な手立てとなるでしょう。</p>

<p>個人と社会のあるべき姿を見出すために深い示唆を与えてくれる一冊です。ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。</p>]]>
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<title>ワシントンのNPBに出席して　その２　～大雪のトラブルで触れた日本人の心づかい</title>
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<modified>2010-03-08T01:05:57Z</modified>
<issued>2010-02-18T08:00:30Z</issued>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか。 前回、ワシントンＤＣ...</summary>
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<email>email@inoueblog.com</email>
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<dc:subject>時事問題</dc:subject>
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こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか。 前回、ワシントンＤＣ
<![CDATA[<p>ワシントンポストなど現地の報道によると、この冬の累積積雪量は140センチに迫ると報じられ、豪雪の影響で5万世帯、１９万人が停電の影響を受けたとされています。また連邦政府は連続4日間の業務停止。現地友人のオフィスも月曜日から木曜日までクローズし、12日の金曜日からようやく再開したとのこと。</p>

<p>私は大雪の初日に無事ワシントンを脱出し帰国できましたが、米国での緊急時体験は私にいろいろなことを考える機会を与えてくれました。</p>

<p>■コンピュータ化がもたらす人間疎外<br />
今回のような緊急性の高い状況に身を置いたことで、コンピュータ社会の欠陥を強く感じました。米国は、ホテルの予約、空港への問い合わせ、電車予約など大型のコンシューマー・サービス分野では日本以上にコンピュータ化されています。</p>

<p>つまり顧客から電話を入れると、コンピュータの指示で顧客の要望に答え解決するシステムです。しかし、突発的な事故や問題が発生したとき窓口には人間の応対が必要となります。特に交通機関がマヒした際には、フライト・スケジュールなどのキャンセルや変更は必須。</p>

<p>そのようなときには、通常オペレータが対応することになっていますが、なかなか出てきません。ホテルのコンセルジェに相談しても「相手が出てくるまで待つしかない」と返事が返ってくるばかり。ようやく待って相手を捕まえても、多くの場合その対応は親切なものとはいえません。とくに英語が不自由な外国からの旅行者にとっては不安と心細さを増長させるばかり。</p>

<p>■トラブルの中で触れた日本人の心づかい<br />
今回の大雪では、普段体験することで当たり前に思っていたことのありがたさを改めて感じさせてくれました。それは日本人のきめ細かな心づかいです。</p>

<p>天気予報で予告されていたとおり、雪は、大統領朝食会の翌日2月5日の午後から降りはじめました。その日、午前中のビジネス・ミーティングの後に、「ダレス空港が閉鎖されるかもしれない」と聞かされホテルに戻ってみると、翌日土曜日の私のフライトがキャンセルされ8日（月曜日）に変更になっていることを知ります。</p>

<p>慌てて800番（日本の料金無料0120番）で航空会社を呼び出しても、オペレータにうまくつながりません。コンピュータでしか返事が戻ってきません。部屋の窓の外を見ると雪がだんだん強く降ってきています。何度試みても人間が電話に出てこないのです。「予定の飛行機で帰国できないと、週明け早々から始まる政府系の重要な仕事に出席できなくなる。どうしょう」。そんなことを考えるとだんだんパニック状態に陥ってきます。</p>

<p>そんな中、ワシントン在住で大学の先輩でもある<a href="http://inoueblog.com/archives/2007/02/40.html">神田幹雄さん</a>（日米文化センター理事長）が心配して電話をかけてきて、日本人が対応してくれる別のトールフリー800の番号を教えてくれました。こちらもコンピュータ対応なのですが、すぐ電話口に日本人女性職員が出てきました。たまたま日本人客からの問い合わせが少なかったからなのでしょうか、何度かけても、日本人オペレータがすぐ電話口に出てくれます。</p>

<p>外資系航空会社ではたらく、日本人職員の親切で、きめ細かく、てきぱきとした対応で問題が処理されていったのです。ニューヨーク行の列車やバスの利用方法や連絡先など、相手の立場を考えながらの対応は素晴らしいものでした。</p>

<p>翌日のニューヨークのＪＦＫ空港でも、日本人職員のきめ細かい心づかいには助けられました。緊急時で自動チェックインができず困っていた時に、日本人職員が複雑な切り替えをてきぱきと行なってくれました。北上する雪が、次第に強まっていくケネディ空港で、彼女たちの仕事ぶりは際立ってみえました。平時の時には気がつかないことでも、パニック的な状況のときにそのサービスの違いを見せつけられた感じがします。</p>

<p>今回の旅行で、彼女たち日本人のもつ心づかいや国民性に触れることができました。日本人の接客能力を再認識することになりました。そこで感じたことは、「サービス業先進国の米国は、システムは良いが人間教育がうまくいっていない。お客に接するということがどういうことか分かっていない」ということです。移民国家米国の弱点が見えた思いがします。</p>

<p><a href="http://inoueblog.com/archives/2005/04/post_3.html">パブリック･リレーションズ（PR）</a>は人間力を強化します。海外でたくましく仕事に従事する日本人の力強さを感じました。こうした人たちがパブリック・リレーションズを身につけると日本は強力になるにちがいないと考えながら米国を後にしたのでした。</p>]]>
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<title>ワシントンのNPBに出席して　～オバマ大統領のモチベーション</title>
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<modified>2010-03-08T01:06:05Z</modified>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか。 先週出張で、ニューヨ...</summary>
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こんにちは、井之上喬です。 皆さん、いかがお過ごしですか。 先週出張で、ニューヨ
<![CDATA[<p>NPBは毎年米国大統領出席のもとで行なわれるもので、世界平和を祈る目的で毎年2月に開かれています。今年はオバマ大統領、ミシェル夫人に続き、バイデン副大統領、ヒラリー・クリントン国務長官、マレン統合参謀本部議長など米国政府の要人や上下両院議員、海外からはスペインやフィージーの首相や政府要人、議会関係者、宗教指導者など約140カ国から3000名を越える人が招かれました。</p>

<p>■覚醒するリーダーに触れて<br />
NPBは1953年、アイゼンハワー大統領の時代に、上下両院議員を中心に党派を超えて始められたもので、当時のPresidential Prayer Breakfastの名称は現在の名称に変更。発足時は議会関係者が中心で、党派を超えた連邦議員の個人的な交友を深める目的で始められたようですが、やがて世界各国に広がり、宗教や民族、政治体制を越えた個人のつながりを深めるための朝食会として定着しています。<br />
毎年2月第１週に行なわれるこの行事への出席は私にとって<a href="http://inoueblog.com/archives/2007/02/21_1.html">今回が3度目</a>。大統領朝食会の前後にはさまざまな食事会があります。NPBでは着席するテーブルが毎回異なる関係もあり、新しい友人に出会えるのも楽しみのひとつです。<br />
オバマ大統領は席上、「人にしてもらいたいことを、人にしてあげる」ことの必要性を説きました。また「米国は礼節を取り戻す必要がある。祈りは私たちを高慢から守り、我々の心を謙遜にしてくれる」と語り、「成功した時にこそ謙遜になり祈ることが必要」と祈ることの大切さを説いていました。</p>

<p>また「（私の）政策を問題にしてもいいが、動機（motivation）を問題にしないでほしい」。たとえ政策が異なっていてもMotivationが同じであれば相手を受け入ることができるはず、と訴えました。物事を成し遂げるためには目標達成のためのモチベーションが重要となります。国内で医療年金や雇用問題、増税問題など多くの問題を抱えるオバマ大統領が苦悩の中で目標に向かって突き進んでいこうとする強い信念を感じ取ることができました。</p>

<p>また「我々を隔てているのをみるのではなく、互いの共通点を見つけよう」。そしてYou see face of God in enemiesと敵の中にこそ神を見ることができると説いたアブラハム・リンカーン(1809-1865).の言葉を引用。双方が共存できる方法を考えることを訴えました。９/11事件しても、テロの非人道性を叫ぶと同時に、「彼らがなぜ攻撃したのかを考えなければならない」とも語ったのです。<a href="http://inoueblog.com/archives/2008/02/post_57.html">相手の視点に立つ</a>ことの重要性が伝わってきます。</p>

<p>オバマ大統領は最近起こっている数々の問題に対して、「我々は貧困や諸問題に直面しても、日常化したものに無神経になりやすい。自分の快適な空間（comfort zone）から飛び出し、求められているものに答える必要があるのではないか」と、自分の中に閉じこもらず外に目を向け行動することを促しました。</p>

<p>■リーダーが持つべき謙遜さ<br />
オバマ大統領のスピーチに先立ってヒラリー・クリントン国務長官のスピーチがありました。ヒラリーは1993年から出席しているようで、「1953年のアイゼンハワー大統領が出席した最初の朝食会は、わずか200名ですべて男性。それが今では世界百数十カ国から多くの女性も出席する会になった」と喜びを表わしました。</p>

<p>そして出席者全員に向かって、「これまでこのNPBには大統領夫人として、また知事として、上院議員そして国務長官として出席してきたが、私たちはそれぞれ政策や理念が異なっていても、ビジョンや許しや愛に対する思いは同じはず」と語りかけました。またリーダーの果たすべき責任について、最近起きた「ハイチ地震では多くのグローバル・リーダーが試されている。私たちリーダーには問題解決の責任がある」と訴えかけました。</p>

<p>最後に、94年にマザー・テレサがNPBに出席した時のことを話してくれました。サンダル履きの小柄なマザー・テレサはそのスピーチの中で、当時出席していたクリントン大統領に向かい、「世界平和を祈るために私たちは集っているのに、人工堕胎を認めるあなた（大統領）には平和を語る資格はない」と夫クリントン大統領を叱責したエピソードを紹介。</p>

<p>マザーはスピーチのあとヒラリー夫人に呼びかけ、ワシントンに「子供の家」を一緒に建設することを提案したそうです。ヒラリーはこれを受け入れ、翌年の95年6月に孤児院「マザーテレサ・ホーム」がワシントンにオープン。ヒラリーによると、その間マザーはベトナム、カンボジアなど、マザーの出向く先どこからでも矢継ぎ早の電話をかけてきて進捗状況を聞いてきたそうです。マザー・テレサの偉大さを感じさせる話でした。</p>

<p>この話は朝食会の後に話題となりました。偶然に94年の朝食会に出席していた人が、マザー・テレサのあとのクリントン大統領のスピーチの一部を話してくれました。大統領はこのマザーの強い叱責で、「誰かがバスケットの試合で見事にシュートしたあとに、自分が隅でドリブルしているみたいだ」と、自分の存在がいかに小さなものであるのか、その気持ちを出席者の前で素直に明かしたといいます。自分の非を認めることができるリーダー像をみる思いがします。</p>

<p>大統領朝食会のあと5日の昼から強い雪が降り始めました。ワシントンの空港のフライトが全てキャンセルされたことを知り、一日予定を早め、大急ぎで荷造りをしてホテルをチェックアウト。ワシントンのユニオン・ステーションで、間一髪で電車に飛び乗り無事ニューヨークに到着し、銀世界のJFK空港を後に帰国の途に着くことができました。</p>

<p><a href="http://inoueblog.com/archives/2005/04/post_3.html">パブリック・リレーションズ(PR)</a>は個人や組織体と社会の間のインターメディエータ（仲介者）。複雑化する世界をしっかりつなぎ、目的達成のために良好な関係構築を行う手法です。世界平和のための道具として使われるよう祈りたいと思います。</p>]]>
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<title>『体系パブリック･リレーションズ』を紐解く ２０　～プレスとの協働のためのガイドライン</title>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 もうじき立春。春の足音が聞こえる時節になりましたが ...</summary>
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<dc:subject>パブリック・リレーションズについて</dc:subject>
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こんにちは、井之上喬です。 もうじき立春。春の足音が聞こえる時節になりましたが 
<![CDATA[<p>今回は、第10章「メディアとメディア・リレーションズ」（井上邦夫訳）の中から「プレスとの協働のためのガイドライン」を紹介していきます。メディア・リレーションズはパブリック・リレーションズのコア・コンピタンスです。メディアとの良好な関係性をいかに構築していくかは、パブリック・リレーションズの実務家にとって世界共通の課題。このガイドラインはこの課題に対して大いに示唆を与えてくれています。以前このブログで「<a href="http://inoueblog.com/archives/2008/11/index.html">良好なメディア・リレーションズのためのガイドライン</a>」についてお話ししたことがありますが、その続編的な内容となります。</p>

<p>■10項目のプレス対応ガイドライン<br />
本書で、元CBSニュース記者で長くカウンセラーを務めているチェスター・バーガーは報道機関について「しばしば不公平で、理不尽で、悪いことがある。しかし、彼らは我々の友ではないにしても、国家の最大の友であり、我々はそれに感謝しなければならない」と語っています。また彼は、健全なパブリック・リレーションズの実践の原則に基づき、プレス対応のためのガイドラインを以下のように提案しています。</p>

<p>1. 組織体の利害ではなく、パブリックの利害の観点に立って話す。<br />
2. ニュースを読みやすく利用しやすくする。<br />
3. 引用されたくない発言は、話してはいけない。<br />
4. 最初に最も重要な事実を述べる。<br />
5. 記者と言い争いをしない。冷静さを失わない。<br />
6. 質問のなかに攻撃的な言葉や不快な単語が含まれていたら、<br />
　 それを繰り返さず、さらに否定してもいけない。<br />
7. 記者が直接的な質問をしたら、同様に直接的に返答する。<br />
8. スポークスパーソンが質問に対する回答を知らないときは、<br />
　 端的に「私は知らないが、調べて回答しましょう」と言う。<br />
9. たとえ傷つくとしても真実を述べる。<br />
10.記者にニュースだと思わせることができない限り、記者会見を<br />
　 開いてはいけない。</p>

<p>私の会社（井之上パブリックリレーションズ）の業務にも「スポークス・パーソンのためのメディア・トレーニング」プログラムがあり、そのテキストには上記と共通する内容が盛られています。どれも大事なことですが、私は特に「真実を述べる」ことが何にもまして重要だと思っています。</p>

<p>この点について本書では「悪いニュースはすぐに消滅する、メディアはそれを見逃すだろう、と一瞬でも考えてはいけない。（中略）実務家は、そのニュースや報道される方法についてコントロールできる余地を残さないだけでなく、防衛的であってはならず、事実を隠蔽しようとしたとか、メディアに暴露されたといった嫌疑をかけられないようにしなくてはいけない。」</p>

<p>そして、「これは最も難しい。なぜならば、実務家の仕事は悪いニュースをメディアから締め出すことだと見ている経営トップの人々を納得させなければならないからである」と記しています。</p>

<p>また、ガイドラインの最初に列挙されている、「組織体の利害ではなく、パブリックの利害の観点に立って話す」こともこれからのパブリック・リレーションズにとって重要なことです。なぜならこれからの組織体は、その活動がパブリックにも受け入れられることが求められており、実務家はクライアントの利害だけを近視眼的に考えて行動することは許されないからです。これらに共通するものは「<a href="http://inoueblog.com/archives/2005/04/pr_2.html">倫理観</a>」といえます。</p>

<p>■メディアに精通した経営トップが求められる時代<br />
また、本書では実務家がニュース・メディアのジャーナリストと良好な関係性を構築し、維持していくためには何よりも相手から信頼されることが重要であるとアドバイスしています。</p>

<p>しかし実際に私たち実務家のもつ情報の一部には秘匿義務が課せられていたり、また個人情報保護のため、あるいは、競合するビジネス環境における情報の財産的価値のために開示できないケースも多々あります。</p>

<p>この点に関しては報道機関の情報ニーズと実務家との関係は対立する関係でもあります。こうした環境の中でジャーナリストの信頼を得ていくことは並大抵なことではありません。スポークス・パーソンとして、あるいはメディア・リレーションズのマネジャーとして活動するすべての人々にはメディア・トレーニングが必要だと本書は語っています。</p>

<p>一方で人々に報道機関との付き合い方を教えていることが背徳行為だとの非難が彼らからあがっています。こうした声に対して本書ではロジャー・エールスがジャーナリズム・セミナーで述べた次のようなコメントを載せています。</p>

<p>「我々は常に真実を述べるようにクライアントに助言する。しかしながら、私を最も困惑させることは、あなた方（ジャーナリスト）はジャーナリズム・スクールで質問する方法を学んでいる一方で、それらの質問の答えかたを学ぼうとする人々の権利について否定することである」。エールスのこの言葉には大いに納得できるものがあります。</p>

<p>メディア・トレーニングを行う意義について本書は「我々の自由社会は自由な報道が中心的役割を果たすため、メディアに精通した経営トップが求められる時代なのである。報道機関と直接対応する経営陣を助けるために準備されるメディア・トレーニングは、パブリック・リレーションズ部門の責任であり、良好なメディア・リレーションズを構築して維持するための不可欠な投資となる」と結んでいます。</p>

<p>ほとんどの人は、鳩山首相やオバマ大統領と会ったことがありませんが、彼らがどういう人物なのか私たちは知っています。それは新聞、TV、雑誌などのディアを通して知っているからです。メディア・リレーションズの重要性はここにあります。そして健全なメディアを支える基盤は「倫理観」なのです。<br />
</p>]]>
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<title>ルノワール、「伝統と革新」～日本のアイデンティティが問われている</title>
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<modified>2010-01-25T00:00:52Z</modified>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上 喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ 忙中閑あり。新しい年...</summary>
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<dc:subject>趣味</dc:subject>
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こんにちは、井之上 喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ 忙中閑あり。新しい年

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<title>CESから読む新しいグローバル化の潮流　～世界最大のコンシューマ・エレクトロニクス・ショー</title>
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<summary type="text/plain">こんにちは井之上　喬です。 世界的な寒波が襲来していますが、皆さんいかがお過ごし...</summary>
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<dc:subject>パブリック・リレーションズについて</dc:subject>
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こんにちは井之上　喬です。 世界的な寒波が襲来していますが、皆さんいかがお過ごし

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<title>北川正恭さんを授業に迎えて　～マニフェストの勝利</title>
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<summary type="text/plain">こんにちは井之上喬です。 今日1月11日は「成人の日」。皆さんいかがお過ごしです...</summary>
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<dc:subject>アカデミック活動</dc:subject>
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こんにちは井之上喬です。 今日1月11日は「成人の日」。皆さんいかがお過ごしです

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<title>新年号　情報発信を通して世界のリーダーに　～パブリック・リレーションズの使命</title>
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<summary type="text/plain">新年あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い申し上げます。 昨年は...</summary>
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<dc:subject>時事問題</dc:subject>
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新年あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い申し上げます。 昨年は

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<title>2009年の10大ニュース　～読売新聞が選ぶ国内/海外ニュースから</title>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上　喬です。 早いもので今年も残すところ数日、新年を前に皆さんい...</summary>
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<dc:subject>時事問題</dc:subject>
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こんにちは、井之上　喬です。 早いもので今年も残すところ数日、新年を前に皆さんい

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<title>クリスマス・ショートショート　～聖夜の贈り物</title>
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<summary type="text/plain">こんにちは井之上喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ 今年もクリスマスがやって...</summary>
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<dc:subject>趣味</dc:subject>
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こんにちは井之上喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ 今年もクリスマスがやって

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<title>アジア通信社と中国国内ニュースサイト事業で協業　～「日本新聞網」について</title>
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<modified>2009-12-14T09:22:48Z</modified>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上　喬です。 師走も早いものでもう半ば、皆さんいかがお過ごしです...</summary>
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<dc:subject>パブリック・リレーションズについて</dc:subject>
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こんにちは、井之上　喬です。 師走も早いものでもう半ば、皆さんいかがお過ごしです

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<title>リスクを取らない日本企業</title>
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<modified>2009-12-07T00:36:04Z</modified>
<issued>2009-12-07T00:30:07Z</issued>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ リーマンショックから1...</summary>
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こんにちは、井之上喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ リーマンショックから1

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<title>全9日間、「事業仕分け」が終了　～政府行政刷新会議  </title>
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<modified>2009-11-30T00:17:54Z</modified>
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<summary type="text/plain">こんにちは、井之上喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ 8月30日の衆議院総選...</summary>
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こんにちは、井之上喬です。 皆さんいかがお過ごしですか？ 8月30日の衆議院総選

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