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2012年04月09日

家族力大賞 ’11〜作品にみるリレーションシップ・マネジメントの原型

家族力大賞 ’11



こんにちは、井之上喬です。

このブログが皆さんに届く頃には東京では桜が満開になっていることと思います。

社会福祉法人の東京都社会福祉協議会(古川貞二郎会長:元内閣官房副長官)が主催する今年で5回目の「家族力大賞 ’11」(エッセイ・コンテスト)の贈賞式が先月21日、京王プラザホテル43階「ムーンライト」で催されました。

この家族力大賞 ’11では、「家族や地域の『きずな』強めよう」をテーマに自分の身のまわりでおこった体験談を募集し、応募数は震災の影響か前年に比べ大きく減ったもののいずれも秀作で、53の応募作品の中から15作品が入賞。

作品の多くは、家族力大賞がテーマとしている「きずな」の大切さや人の善意の輪が年々広がりを示している中で、作品の質も年々向上しており喜ばしいことです。

私はこの家族力大賞のコンテストに2007年度の第1回目から運営委員としてずっと関わってきており、毎年、「心が洗われる」思わぬ秀作に出会えることからいつも楽しみにしています。
そして毎年贈賞式で作者の出会えるのを心から楽しみにしています。
今回は、15作品の中でも私の心に強く残った2つの作品を中心に紹介したいと思います。

■「みんなの実家@町屋」
先ずは、最優秀賞(東京都知事賞)に輝いた藤田房江さん(荒川区)の「大きな家族みたい!みんなの実家」。

このエッセイは、昨年の残暑厳しい9月初旬の出来事で、「事故です!今救急車で運ばれたので、すぐこちらに来てください!」から始まります。

救急車で運ばれた高齢者のC子さんは、ボランティア団体が運営する荒川区の子育て交流サロン「みんなの実家@町屋」に1階の空き部屋を貸す家主さん。

「みんなの実家@町屋」のスタッフが入口の鍵を開けようとしたらドアチェーンかかっていて扉が開かず、雨戸も閉まったままで電話にも応答しない不審な状態。何とか解錠してC子さんの居る2階に駆け上ってみると、そこに意識朦朧としたC子さんを発見。

すぐに救急車を呼び、病院へ。熱中症とはいえ今夜が山場という重態でしたが、翌日には意識を取り戻し、「おなかがすいた!」と笑いがでるほど、元気を取り戻しました。

通常なら高齢者の孤独死に繋がっていたかもしれない事態でした。C子さんとは、ご主人を亡くしてさびしい一人暮らしをしていたころあることがきっかけに自宅を提供し、「みんなの実家@町屋」の家主となったのでした。

スタッフをはじめ、育児に悩みサロンを訪れる若い親子との付き合いも拡がっていきます。そうした関係があったからこそC子さんは救われたのでした。

立派な施設でなくてもどこかホッとできる、知り合いができる、みんなで助け合える、そんなボランティア活動の拠点が、荒川区に限らず求められています。

このところ連日のように高齢者の孤独死がニュースで取りあげられる度に、家族や地域社会とのつながりの薄さが指摘されます。このC子さん事件は、「みんなの実家」のような場所が、地域の一人暮らしの高齢者のためにも、有効に機能することを教えてくれたのでした。

■家族新聞『五條ファミリー』
もう一つは、佳作(運営委員会委員長賞)を受賞した五條彰久さん(大田区)の「家族新聞の発行」です。

作者(五條さん)のお母さんの存命中は、兄弟夫婦(12人)をはじめ子供夫婦(23人)、そして18人のお孫さんを含め計53人が、お母さんの介護を通して大世帯としての絆が強固に保たれていたといいます。

ところがお母さんが96歳で亡くなってみると、時間の経過とともに孫の成長や消息が分からなくなってきます。そこで70歳から独学でパソコンを覚えた作者は「家族新聞」を編集、発行することを決意します。

その家族新聞のタイトルは『五條ファミリー』(A4判カラーで2?4ページの月刊紙)と名づけられました。

この『五條ファミリー』を通して大世帯間の情報交換や親睦を深めるうちに、作者の二女が中心となって「いとこ会」が結成され、密度の濃い絆が拡がっていきます。
「親族の絆を深くすることは、こどもや孫が成長し、他人との絆を深くする原動力になるものと信じている。」と作者はこのエッセイを締めくっています。

私は、この家族新聞『五條ファミリー』を是非読んでみたいという欲求にかられて、作者の五條彰久さんに送付をお願いしました。No.5となる2007年2月号にはすでに他界された作者のご両親をはじめ実に53人の方の名簿「五條ファミリー生年月日表」が掲載されていました。

53人の内訳は成人が35人で20歳未満が18人。面白いことに53人の年齢を合計した総年齢が「1958」と表示されていました。

この『五條ファミリー』は、親戚縁者を対象としたインターナル・コミュニケーションのツール、企業でいえば社内報に当たるものですが、対外的にみると五條ブランドのPR誌ともいえるものではないでしょうか。

昨年のブログにも記したことですが、パブリック・リレーションズ(PR)は「絆(きずな)」づくり。それは目標達成のために、様々な相手と良好な関係構築づくりを行うリレーションシップ・マネジメントに通じます。

「家族力大賞 ’11」のどの受賞作にも、密度の濃い双方向性コミュニケーションやリレーションシップ・マネジメントの原型ともいえる関係性が認められます。

今日ご紹介した2つのつながりの話しは、「地域の試み」と「家族同士の試み」で、その手法は斬新でユニーク。

紹介した2作品以外にも心打たれる秀作が沢山ありました。今後このブログで、「家族力大賞 ’11」の受賞作についてパブリック・リレーションズ(PR)の視点から紹介していきたいと思っています。


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投稿者 Inoue: 2012年4月 9日 10:32